ヨーロッパで日本語教師として働きたい方へのアドバイス
ヨーロッパで働く日本語教師のみなさんに伺ったアンケート項目「この国・地域で働きたい方へのアドバイス」をまとめてみました。
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2022年10月24日
ポーランド 日本語学校 期間:2年 (2020~2022年)
「ポーランド」という国は、「歴史」に様々な場面で影響を受けている国です。政治に関する考え方で家庭や友情が壊れてしまったり、偽りと真実の境目が見えにくくなったりと、ポーランド人と生活してみないと分からない部分が多くあります。
「ヨーロッパ」ではなく「ポーランド」という国で働きたいのであれば、歴史についていろいろな知識を予めつけておくことをおすすめします。上級クラスだと政治や経済の話もできますが、日本と違ってその場合、歴史が100%関わってきます。その際、学生たちとより良い議論を深めるためにも歴史の知識をつけておくことがベストだと思います。
👩 27歳・日本語教師歴 2年 経験談を読む -
2022年09月26日
イギリス 大学 期間:9年 (2013~2022年)
検定に合格しても、420時間の講座を修了していても、日本語学科卒であっても「日本語教師」というのは常に学び続けることが求められる職業です。
イギリスやヨーロッパで日本語を学ぼうとする層は、特に若い世代だと「漫画・アニメが好きだから」というのがほとんどです。旅行に行ってみたいという人が多く、逆に「ビジネスのために勉強したい」という理由はここ20〜30年で激減したとベテラン日本語教師の方から聞きました。
「先生の好きなアニメは?」「日本語の勉強になる、先生のおすすめアニメ(ドラマ)はありますか?」とよく聞かれるので、生徒に好かれる教師になるために生徒の趣味に合わせるというのも一つの手だと感じます。
👩 30代・日本語教師歴 9年 経験談を読む -
2021年12月07日
ラトビア 大学 期間:3年 (2018~2020年)
日本人があまりいない環境で日本語を教えたいという方、自分で考え色々と作り出していける方、異文化をポジティブに楽しめる方は、ラトビアは良い選択肢かと思います。そのような方にとっては、非常に充実した時間が過ごせます。
また、一般的にラトビア人はパーソナルスペースが広いので、良い距離感を保ちながら、信頼関係を構築していくのが大切です。
🧑 35歳・日本語教師歴 10年 経験談を読む -
2021年04月21日
フランス 語学学校 期間:7年 (2014~2021年)
フランスは、多民族国家ですが、人種問わず親日家の方も多く、アニメや日本文化への人気や評価が高く、以前は文化イベントも盛んに開催していました。
異文化への興味が高い国ですので、それを利点として喜びと誇りを感じながら自身も成長できる仕事、それが日本語教師です。
現在はオンラインで世界中の生徒へレッスンが可能な時代です。現場では汗をかきながら、上手く出来るまで経験を重ねる事しかありませんが、身に付けたことは一生の財産ですので、自分の自信へとなります。
世界中の日本語を学びたい方々へ、日本語文化を教えることは、素晴らしいことです。ピンときたら迷わず進んでください。応援しています。
そして世界中で笑顔が溢れるよう、願っております。
👩 48歳・日本語教師歴 7年 経験談を読む -
2021年01月27日
イタリア 語学学校 期間:3.5年 (2015~2020年)
420時間養成講座を修了している、教員免許を取得している等は採用の面で優位だと思います。現地の言葉も事前に勉強しておいた方がいいですし、ある程度生活できる資金を事前に用意しておくことも大切です。
でも一番の難関は「どうしたら日本語教師として働けるか」よりも、「どのような形で居住するか」。当然ですが観光ビザでは働くことはできません。有効な滞在許可証を取得する必要があります。
また、旅行者と生活者とでは国の印象もガラッと変わることもあります。まずは情報収集を兼ねて、一度数ヶ月滞在してみるといいかもしれません。
👩 51歳・日本語教師歴 4.5年 ・アルファ国際学院修了 経験談を読む -
2020年05月19日
フランス 日本人子女 補習校 期間:2年 (2015~2017年)
フランスでの生活は、居場所が定まるまでの2~3年が大変だったように思います。役所の手続き、自分のフランス語のレベル、さすが自由主義・個人主義の国で、バラバラの個性が各自勝手に動いているような印象で、溶け込むのに苦労したような記憶があります。
ですが、長年住んでみると居心地が良いのも確かで、人種や性別、年齢による就職差別もなく、本音と建前もないので、フランス人は理解しやすくて対等に付き合いやすいと言えると思います。
私自身は先に現地在住で、自分の条件から可能な仕事として日本語を教えることになりましたが、教える場所はどの国でも可能だということに後から気づきました。
これから日本語教師を目指される方は、とても広い可能性をお持ちだと思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
👩 49歳・日本語教師歴 2年 経験談を読む -
2019年11月19日
スペイン 語学学校 期間:3年 (2014~2017年)
率直に言って、新しく入ってくる方には明るい未来とは言い難い状況にあります。少なくとも私の地域で聞くところによると、クラス数は減る一方、仕事をしたい教師は相変わらず多く、少ないパイの取り合いのようです。
このような中で自分の食い扶持を確保するには、どれだけ生徒を繋ぎ止められるかにかかっていると思います。そのためには、自分の授業の質を高めるのはもちろん、地域の日本語教師全体の平均点をあげていくような活動も欠かせません。勉強会、教師同士の授業見学(あとで意見交換)など、積極的に企画するといいのではないでしょうか。
また、古くからの教師は、教え方も古いまま来ていることもあります。最近の養成講座ではCEFRを取り入れた教授法なども勉強するのでしょうか。こういった新しいアイデアをシェアすることで、新人さんでも一目置かれる存在になるかもしれません。
応援しています。
👩 43歳・日本語教師歴 6.5年 経験談を読む -
2019年05月16日
ドイツ 市民学校 期間:1年 (2018~2019年)
ドイツで日本語教師だけで生計を立てるのは、大学で専任講師としての勤務以外ですとはっきり言って難しいです。ほかの日本語教師をされている先生方は、副業をもっているか、そもそもほかの本業があって日本語教師は副業という方が多いです。
とにかくドイツが好きで、ドイツで日本語教師として働きたいという方は、現地へ来て仕事を探してみるといいと思います。
小さな仕事でも何件かあれば、最初の就労ビザを取るまではそれほど難しくはありません。そのビザを更新し、生活を成り立たせていくには努力が必要ですが、チャンスはくれる国だと思うので、ぜひがんばってください!
👩 33歳・日本語教師歴 5.6年 経験談を読む -
2018年11月21日
ドイツ 大学 期間:3年 (2015~2018年)
安定したポジションに就くまで長い道のりを行かなければなりません。現在日本にいる場合はコネクションを作ることも難しいですし、ドイツに住んでいるだけですぐ日本語教師になれるというわけでもありません。
まずは覚悟を決め、教歴や資格を得るために実現可能なところから始めて、さらには常にアンテナを張り、情報収集に努めるようにしてください。
🧑 30歳・日本語教師歴 3.8年 経験談を読む -
2018年08月20日
イギリス 企業 期間:1.5年 (2014~2016年)
日本語教師として働くのに定年はありません。本当に好きな仕事を長く続ける場があるのは有難いことだなと思って、海外でも日本でも仕事を続けています。教室では常に新しい出会いがあるので飽きることがありませんし、教育内容も自身の知識が深まるほど、「もっとこういう授業がしてみたい」という気持ちが自然に湧いてきます。
いい教師が増えることで、世界の日本語学習者が増えることを願っています。
👩 39歳・日本語教師歴 8.4年 ・アークアカデミー修了 経験談を読む -
2018年02月21日
フランス 日本語学校 期間:9年 (2008~2018年)
フランス中から日本好きが集まるJAPAN-EXPOに代表されるように、フランスの人たちにとって、日本語と日本文化は魅力的だそうです。日本語学習者は必修科目ではなく、自分で日本語を学ぶことを選んでいるので、彼らを教えることは、教師としてやりがいのあることです。
一方、フランスの教育機関から招聘されるのでないかぎり、日本語教師としての収入だけで生活していくのは、そう簡単なことではありません。若い方であれば、まずは学生ビザかワーキングホリデービザでフランスに来て、ビザで許される範囲で教えはじめて、人脈を作っていく、というやり方もあります。いきなり現地に来て、自活できるだけの収入を得るのは、非常に厳しいと思います。渡仏する前に、自分がどういう形で働きたいか、働けるのか、しっかりリサーチが必要です。
また行き先の選択も大切です。パリは非常に魅力的ですし、飲食関係など仕事もたくさんありますが、生活費もかかります。地方都市はそれぞれの魅力がありますが、仕事はパリほどはありません。でも生活費、特に住居費はパリとは比較にならないほど安いです。ご自分にあった滞在先を選ぶことも、大切だと思います。
👩 46歳・日本語教師歴 9年 経験談を読む -
2017年11月24日
ロシア 大学 期間:0.6年 (2012~2013年)
必ずしもロシア語ができる必要はありませんが、少しでもできると現地の人に受け入れられやすくなるかと思います。日本語教育の勉強に加えて、少し語学を勉強し、現地の習慣や文化を把握されることをおすすめします。
👩 31歳・日本語教師歴 4年 経験談を読む -
2017年11月24日
イタリア 語学学校 期間:7年 (2010~2017年)
ビザ取得の問題があるので、イタリアで日本語を教えるのは大変難しいかと思います。
また、求人情報も簡単には得られないのでイタリアで日本語を教えたい人には苦労が多いかと思いますが、諦めずにインターネットで探してみてください。イタリアに行く機会があれば、事前に学校を調べて履歴書を直接持って行くというのも一つの手だと思います。
イタリアには「日本大好き!」と言ってくれる生徒がたくさんいます。日本とは全く違う文化の中、日本語を教えるのはとても楽しいものです!
👩 35歳・日本語教師歴 9.5年 経験談を読む -
2016年05月24日
ドイツ 日本語学校 期間:1年 (2015~2016年)
外国で日本語を教える事は楽しい事もある反面、それと同じぐらい、もしくはそれ以上大変な事もあります。
生徒がレッスンに満足していない様子があったら、「日本語教師は外国人に日本語を教えるサービス業」だと考えた時、もし自分だったらどんなサービス(レッスンプラン・アフターフォロー、対応など)を受けたいかを先ず考えてみましょう。自ずと答えは見えてきます。
👩 38歳・日本語教師歴 13.1年 経験談を読む -
2015年12月19日
イギリス 日本語学校 期間:2年 (2013~2015年)
とにかく、イギリスでは経験のない人はなかなか雇ってもらえません。ボランティアでもプライベートでもいいですから、まずはなにかしらの経験を積んで下さい。
また、新しい言葉・若者言葉、日本の文化やニュースは日本語を教えるのにも役立ちますし、毎日しっかり確認して、いつでも話せるようにしておくといいですよ。
需要はあまりないですが、日本語や日本の人気は高まっていますから、これから雇用が増えればフルタイムでの仕事もあるかもしれませんね。
👩 28歳・日本語教師歴 経験談を読む -
2015年12月19日
イギリス 大学 期間:1.5年 (2011~2013年)
一番大切なのは、まず資格だと思います。大学の日本語教育科目であれ養成講座であれ日本語教育能力検定試験であれ、履歴書に書ける日本語教育の資格がないと書類選考で落とされてしまいます。
実際に日本語教師をして感じたのは「日本語が話せる」のと「日本語を教えられる/説明できる」のは別の次元です。日本語を教えるためにはより深い、より専門的な知識が必要です。
日本語教育の資格の勉強をすれば、その知識が得られます。そのためにも資格はとっておいた方がいいと思います。
もう1つ大切なのは語学力です。日本国内で日本語を教えるのとは異なり、英国で日本語を教える場合、多くは英語で説明を求められます。
私の教えていた日本語コースでは授業中、メインとなる言語は英語です。また授業中、黒板で使うのはローマ字です。生徒さんが質問してくる時も全て英語です。勿論、それに対して回答する時も英語です。
テキストに載っている日本語以外は全て英語で授業を進め、説明できることが求められます。そのためにも英語力は必要不可欠だと思います。
👩 29歳・日本語教師歴 経験談を読む -
2014年08月10日
ロシア 日本語学校・大学・他 期間:13年 (1992~2009年)
ロシアは寒いとか怖いとかよくわからないとか、そんなイメージがあるようですが、ロシア人と実際に身近に付き合えば、全く見方が変わると思います。
日本の大きな機関から派遣されて日本語を教える場合は教科書や渡航費、住居提供、ビザ取得、現地での通訳などいろいろな手厚い保護が受けられますが、現地採用の場合は全くなく、自分で交渉して道を開いていくしかありません。
20代くらいのロシア人は英語が話せる人も多いですが、それ以上の年齢層では英語が全くといっていいほど通じません。街中の表示も英語は期待できないので、ある程度の資金とロシア語力がないと飛び込みは難しいです。
でも苦労をしてこそ、その土地の醍醐味が味わえるような気が私はします。狭き門ですが、ロシアという国に興味のある方にはチャレンジしていただきたいです。
👩 45歳・日本語教師歴 16年 ・セイコー学院 舞子校修了 経験談を読む -
2014年01月12日
フランス 日本語学校 期間:4年 (2005~2009年)
自分が何をしたいか、明確にビジョンがあると道が開かれやすいと思います。そして、チャンスだと思ったら迷わず飛びつく事です。フランス(パリ)で働きたいと思っている人は本当にたくさんいます。その中で、職を得るためにも、自分を雇うメリットというのを、的確に雇い主にアピールする必要があります。
フルタイムの日本語教師の職(大学の専任講師など)は、非常に限られている上、フランス国内での学士号や修士号が必要になったりしますので本気でフランスで日本語教師のみで生きていく事を考えるならば、まずフランスで学位を取ることから考えたほうがいいかもしれません。
その一方で、小さな語学学校などはそれなりの数がありますので、まずどこからでもいいので一つ職歴をつけておくと、その後の就職活動に有利になると思います。
👩 30代後半・日本語教師歴 経験談を読む -
2014年01月12日
トルコ 大学 期間:5年 (2008~2014年)
トルコは、アジアとヨーロッパにまたがる国で、文化も人々も多種多様です。私の友人知人で、旅行で来た人はほぼ100%「トルコっていい国だね」と言って帰る、魅力的な国だと言えると思います。
人懐っこく、学習者も先生に対していろいろな質問をしてきたり、何かのイベントがあれば先生であっても「一緒に行きましょう!」と誘ってくれる人が多いです。こういう時、それを社交辞令だと思ってはいけません。トルコで働きたい人は、身軽な人が絶対得をします!
社交辞令を、現実に変える力を身につけていれば、トルコでの生活は2倍楽しくなると思います。
👩 28歳・日本語教師歴 5.5年 経験談を読む
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