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海外日本語教師経験談

フランス 北部 日本語学校(2018年) 日本語はフランスで大人気です

👩 MBYさん・ 46歳

総評

  • フランス 北部 日本語学校
  • 雇用形態:非常勤講師
  • 期間:9年 (2008~2018年) *現在も勤務中
  • 月収:6万5,000円 (500ユーロ) *それだけでは生活は難しい
  • 勤務時間:1日1~2コマ 週3日勤務   *残業:教員ミーティング、運営会議

私はフランスで9年間、日本語を教えています。フランス人と結婚して、フランス語もそれなりに話せるようになり、時間を持て余していたところ、日本語教室を立ち上げた友人に声をかけてもらったのがきっかけです。日本語を教えたことはありませんでしたが、教えることが好きなのと、育児の合間に社会とのつながりが欲しかったこともあって引き受けました。

フランスは日本と同じぐらいのマンガ大国で、若者たちの間では日本のマンガやアニメが大変な人気です。一方、年配層には浮世絵、茶道、生け花などの伝統文化の人気も根強く、幅広い世代の人たちが日本語を学んでいます。私の勤務している日本語学校では、フランス人に日本語を教えるだけではなく、日仏家庭の子どもの継承日本語教育、書道や折り紙などの文化教室、季節行事にちなんだアトリエ、クラスの異なる生徒達が交流できる交流会など、日本語と日本文化をフランスの人たちに紹介するための様々なイベントを企画しています。

フランスでは民間の日本語学校のほとんどが、アソシエーションという組織で、私の勤務している日本語学校も同様です。会長、書記、会計の3役(ボランティア)がいれば立ち上げることができる仕組みで、生徒と教師が協力して学校を運営していく仕組みになっているので、やりがいがあります。

高校や大学でも日本語は学べますし、私自身も教えたことがありますが、民間の日本語学校の生徒は、仕事や学校でつかれていても日本語を勉強したいという気持ちを持っている人たちなので、非常に熱心に授業にとりくんでくれます。授業内でいろんな生徒のやる気と学習進度のバランスをとるのは、なかなか大変ですが、授業の中で生徒が興味をもっていることを 例文に盛り込んで、自分の好きなことについて日本語で話せる喜びを感じてもらえるようにしています。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

ほとんどの欧米人にあてはまることですが、フランス人には謙るという概念が希薄です。謙譲語を教えるとき、例えば「つまらないものですが」という表現に、「つまらないものを人に贈ったら、嫌がらせかと思われてよくない」という意見が毎年出ます。相手に気を使わせないためだと説明しても、なかなか納得ができないようで、文化の違いを感じます。

また、<あげる>、<くれる>、<もらう>の使い分けも、主語と関節目的語の関係で能動・受動をきりかえなければいけないので、理解に時間がかかります。

両方とも、プレゼントをあげるロールプレイングで、練習あるのみ、です。

給与

月収:6万5,000円 (500ユーロ)
それだけでは生活は難しい

私の場合、生活は夫の収入で賄っており、私の仕事は育児と家のことをする時間の余裕を考えて、週7時間程度におさえています。私の収入は旅行や日本に帰省する費用に使っています。フランスの場合、民間の日本語学校や高校は時給23ユーロ前後(約3,000円)、大学は時給46ユーロ(約6,000円)なので、いくつかの教育期間を掛け持ちすれば、収入は増え、生活していけるだけの収入を得ることはできると思います。

ただ、民間の日本語学校の仕事のために滞在許可をとるのは難しく、取得が比較的簡単な学生ビザで来仏する場合は、労働許可時間に上限があるはずですので、その範囲内ということになります。

フランスでは、外国人であっても学生や収入が少ない人は、住宅手当や生活補助がもらえます。地方では資格は必須ではなく、あれば優遇という程度ですが、パリでは資格があっても、なかなか仕事が見つからないと聞いています。

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給与

  • 月収:6万5,000円

月収の内訳

  • 時給:3,015円
  • 授業準備手当:6,500円

待遇

  • なし

雇用形態

  • 非常勤講師

勤務時間

  • 1日1~2コマ 週3日勤務   *残業 教員ミーティング、運営会議

学校が定める学生の長期休暇の有無

  • 秋休み:2週間・クリスマス休暇:2週間・冬休み:2週間・イースター休暇:2週間・夏休み:2ヶ月半

長期休暇中の給与保証

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授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

授業を休んだ場合、別の曜日の同じレベルの授業で補習を受けられるシステムのため、同じレベルを担当する教員の間で、年間学習計画を作って、同じレベルはできるだけ同じ進度で進めるようにしています。人数の多いクラスや、リタイア世代の多いクラスは、進みが遅いので、同僚たちとまめにコミュニケーションをとるようにしています。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス12人

学習者層

  • 中学生
  • 高校生
  • 大学生
  • 社会人
  • リタイア世代

スケジュール

  • 火:18:00~20:50 初級クラスを2コマ
  • 水:18:00~20:50 初級クラスを2コマ
  • 金:14:00~15:00 継承日本語を1コマ

教案作りで参考にしているサイトは?

  • まるごと
    ビデオや会話動画が充実しているので、授業中にとりこんでいる。
  • みなと
    長期休暇の際など、生徒が自宅で学習するように、勧める。

教案作りで参考にしている書籍は?

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?

現在勤務している日本語教室で働くようになったのは、友人による勧誘でした。もともと教えることが好きだったのと、自分の世界を広げたいと思ったので、引き受けました。日本語を教えた経験はなく、外国語としての日本語の基本的知識(い形容詞、な形容詞、レベルの基本的なこと)もなかったので、先輩の授業を見学しながら、学びました。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

パリは日本人が多く、日本語教師も飽和状態で、修士(フランスのマスター1という資格)がないと、なかなか仕事が見つからないと友人から聞いていますが、地方都市ではそれほど資格には厳しくありません。日本語教育の修士や資格があれば、むろん有利だとは思いますが、私の周囲では、それよりも経験や人脈重視の傾向があります。

日本語教師ではありますが、現地の言葉は授業のコミュニケーションに不可欠なので、フランス語のDELFでB1レベルはあると安心です。また英語など他の外国語の知識もあると(私は日本出発時TOEIC750点レベル)、構文を比較したりする際に役に立ちます。

教師としてだけではなく、フランスで生活するためには、日本的な考えを切り捨てなければいけない場面も少なくありません。日本ならば気配を察してもらえるような場面でも、はっきり断らなければいけない、自分の意見を主張しなければだれも助けてくれない、役所の担当者によって言うことがまったく異なる、という場面は日常茶飯事です。そのようなときに落ち込んで閉じこもらずに、解決策を冷静にさぐる、精神的な強さが必要だと思います。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • OVNI
    パリの飲食店の求人が多いが、地方の情報、日本語教師も時々掲載される。

就職活動で有効な手段は?

  • 『フランス日本大使館』
    日本関係のアソシエーションのリスト。地図上をクリックすると、その地方のアソシエーションの詳細情報ページが開きます。ただし、すべてのアソシエーションを網羅しているわけではありません。
  • 『「都市名・日本語・アソシエーション」で検索』
    地方都市の場合、「都市名・日本語・アソシエーション」で検索するとその都市にある民間日本語教室の情報が見つかります。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 知り合いの紹介・誘い

応募時に必要とされた資格

  • なし

就職 選考方法

  • 紹介のため試験なし

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

友人の勧誘がきっかけだったので、私自身は日本語教師を目指していたわけではないのですが、海外に出て働きたい人には、日本語教育は強い武器になると思います。私自身も外国と関わる仕事がしたいと思って、大学では外国語専攻でしたが、日本語教育を学んでおけばよかったなと今になって思います。大学で外国語専攻、大学院で日本語教育を専攻して、海外で日本語教師として活躍している友人がいるので、彼女の先見の明には感心します。

日本語教師をやってよかった! どんな時に実感しますか?

夏休みに日本旅行に行った生徒が、旅行中にこんなことが言えた、分かった、と休み明けに報告してくれると、とても嬉しいです。また、初級レベルで担当した生徒が、勉強を続けて上級クラスでがんばっているのを同僚から聞いたり、イベントで再会したりするのも、教師として喜びを感じるときです。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

日本語を日本で教えるのか、外国で教えるのかにもよりますが、いずれにせよ外国の方と関わることになる仕事ですので、日本だけでなく、海外の事情や文化に視野を向けることも大切だと思います。日本を知ることで、日本と異なる文化や人々が見えてきますし、海外の事情を知ることで見えてくる日本もあります。日本語教師というのは日本と海外をつなぐ、とてもやりがいのある仕事だと思います。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

日本に来た外国の生徒も、自国で日本語を学ぶ生徒も、日本と関わる仕事をしてみたいと願っている人が多いのではないかと思います。社会人としての経験は、そのような生徒にとって貴重です。また様々な人と仕事をするという点でも、日本語の授業と共通点は多いかと思います。

フランスで日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

フランス中から日本好きが集まるJAPAN-EXPOに代表されるように、フランスの人たちにとって、日本語と日本文化は魅力的だそうです。日本語学習者は必修科目ではなく、自分で日本語を学ぶことを選んでいるので、彼らを教えることは、教師としてやりがいのあることです。

一方、フランスの教育機関から招聘されるのでないかぎり、日本語教師としての収入だけで生活していくのは、そう簡単なことではありません。若い方であれば、まずは学生ビザかワーキングホリデービザでフランスに来て、ビザで許される範囲で教えはじめて、人脈を作っていく、というやり方もあります。いきなり現地に来て、自活できるだけの収入を得るのは、非常に厳しいと思います。渡仏する前に、自分がどういう形で働きたいか、働けるのか、しっかりリサーチが必要です。

また行き先の選択も大切です。パリは非常に魅力的ですし、飲食関係など仕事もたくさんありますが、生活費もかかります。地方都市はそれぞれの魅力がありますが、仕事はパリほどはありません。でも生活費、特に住居費はパリとは比較にならないほど安いです。ご自分にあった滞在先を選ぶことも、大切だと思います。

ヨーロッパの国・地域別 経験談

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