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日本国内 日本語教師経験談
国内 日本語学校 頑張りが評価に!できる教員に!
miiさん・ 25歳・ 女性 👩 ・ 日本語教師歴 3年
総評
- 国内の日本語学校
- 雇用形態:専任講師 *正規雇用
- 期間: 3年(2018~2021年) 現在も勤務中
- 月収:23万円
現在私が勤めている学校は比較的昔からある学校で、東京の中では古い学校といえるような学校でありながら、とてもアットホームで、教職員同士はもちろん学生との関係もまるで家族のようです。他の学校では感じられなかった雰囲気があり、それを希望していた私にはまさしくぴったりの学校でした。
学生は中国、台湾の漢字圏の学生だけでなく、ベトナムやネパールといった非漢字圏の学生も多くいます。
日本語教師として勤めて3年が経とうとしていますが、私にとってあこがれていた職業であったため、とても楽しく充実した日々を過ごしています。
外国人相手の仕事には共通して言えることかもしれませんが、この仕事は非常に波がある仕事です。2011年の東日本大震災、今現在世界中で悩まされているコロナウイルス。これらによって日本中の日本語学校が経営に悩まされています。そのため給料や雇用の安定性を求めると正直お勧めできる仕事とは言えません。
しかしそれ以上に非常にやりがいのある仕事です。
日本語教師は日本人であれば誰でもなれます。大学で勉強したり、養成講座を受講するなどすればいいからです。ですが、「なれる」と「できる」は違います。
「その表現はいつ使いますか。」「○○と△△は意味が同じですが、どうして今△△は使えませんか。」これはよく質問されることです。日本語教師になったからといって、この質問をされてもすぐ答えられる人は少ないと思います。日本語教師はなったからいいわけではなりません。なったところがスタートです。ネイティブ目線ではなく、日本語を外国語として新たな視線から見つめる必要があります。そうすることで、「できる日本語教師」になれると思います。
日本語を外国語として見つめることで、それまでは気が付かなかった新たな日本語と出会えます。学生と同じように、日々日本語と向き合い続けています。
他の教育機関と比較・検討しましたか?
恩師の紹介されたからというのもありますが、実際に見学してみてとてもアットホームなところが気に入りました。他にもアットホームを謳っている日本語学校はありますが、現在勤めている学校は本当に家族でした。
勉強だけではなく、日本の生活の面倒も見ます。相談もたくさん受けます。それが私にとって理想の日本語学校であったためです。
日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?
様々ありますが、今現在苦労していることは漢字圏と非漢字圏の学生に対する指導の仕方です。非漢字圏の学生はもちろん漢字が分からないため一から教えなければなりません。
漢字圏の学生は漢字を見ればだいたい意味が分かるといった楽さはありますが、そこが非常に問題で、漢字に頼り切って日本語の読みをなかなか覚えないこと、文法をないがしろにしてしまうことがあり、そこをどうやってできるようにするかが非常に苦労していることです。
給与
残業代が出ないため、授業準備や採点は業務時間内で終わらせたいが、他の仕事もあるためなかなかうまくいきません。残業代が出ればいいのに、と思ってしまうことは多々あります。生活をしていくことはできますが、貯金をして、豊かな生活というのは今の給料では難しいです。
一般的な企業のようにボーナスがあればそれで一気に貯金ができると思うのですが、それができないため、毎月何とか生活しているレベルです。東京に住んでいるため物価も高く、贅沢をしない生活でぎりぎりです。
給与の詳細 情報を読む...
月収 23万円
- 21万円
- 2万円
待遇
- 交通費
- 有給
- 雇用保険・労災保険
- 社会保険
- 健康診断
勤務時間
- 1日8時間 週5日勤務
- 残業 授業の準備を時間外にやると残業になるし、新規の学生の書類を入管に申請する直前は書類準備が忙しく大幅な残業になってしまう※人によってや月によって大幅に違います
長期休暇中の給与保証
- 勤務している教育機関で給与が発生する仕事がある
仕事のかけもち
- かけもちしていない
授業形態・勤務スケジュール
クラス運営で大変だったことは?
20人弱のクラス~10人前後のクラスのどこのクラスでもいえることではありますが、レベル別にクラスを分けていると言っても多少のばらつきが出てきてしまいます。
少しの差が何日も何週間も経つと大きな差になってしまうので、テストをやりっぱなしにするのではなく、間違えたところを直してもらうようにしていました。
勉強の意思はあってもどのように勉強すればいいのかわからない学生も多くいます。そんな学生の力になれるようにしていました。
受け持ちのクラスの詳細を読む...
主なクラスの授業形態
- クラス授業 1クラス10人
学習者層
- 高校・大学を出たばかりの学生から、社会人の学生や仕事を引退した方まで様々
学生の主な出身地
- 中国
- 台湾
- 韓国
- ベトナム
- ネパール
スケジュール管理で大変だったことは?
土日祝日が休みであるが、授業準備に時間がかかってしまい休みなのに休めずに終わってしまうことが多々あります。
一度教案を作れば次回は楽と思っていましたが、クラスによってレベルが違うので教案の内容を修正しなければなりません。準備の時間に時間がかかってしまうのはいつになっても変わらない事だと思います。
1週間のスケジュールを読む...
スケジュール
- 月:9:30~12:45 中上級クラス4コマ・午後事務作業
- 火:9:30~12:45 中上級クラス4コマ・午後事務作業
- 水:事務
- 木:事務
- 金:事務
- 土・日:翌週の授業準備
- 土・日:翌週の授業準備
教案作りで参考にしているサイトは?
教案作りで参考にしている書籍は?
- 『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック 』
対象:初級
- 『中上級を教える人のための日本語文法ハンドブック』
対象:中級・上級
文法の形や使い方についての説明が書かれているので、学生にどのように説明すればいいのかが分かります。例文もあるので分かりやすいですし、基本的な表現だけではなく、学生のレベルによっては必要な少し踏み込んだ意味までもが書いてあります。 - 『日本語の教え方ABC―「どうやって教える?」にお答えします 』
対象:初級
文法の形や使い方についての説明が書かれているので、学生にどのように説明すればいいのかが分かります。イラストが多く、それを参考に板書することもできます。クラスでの活動に使える絵教材もあります。
就職活動
この日本語学校で働くきっかけ・決め手を教えて下さい。
恩師に紹介してもらいました。いくつかの日本語学校のお話を聞いたものの新卒・未経験だと専任で雇ってもらうことができませんでした。
いくつかの日本語学校を掛け持ちすることも考えましたが、実家を離れ一人暮らしをしているため、できるなら専任で雇ってもらうところをと探していたところ、恩師の知り合いが経営している日本語学校で事務と兼任で募集していると聞き、応募いたしました。
面接で何を聞かれましたか?
紹介であったため面接らしい面接はしませんでしたが、簡単な質問はありました。どういった資格があるのか、経験があるのかといった質問です。
模擬授業ではどのような課題が与えられましたか?
学習者の言語を多少なりとでもわかるといいと思います。それがわかると日本語との文法比較ができて、今教える文法の何が難しいかも理解できます。
日本語を母語としない人に教えるので、学習者の文化や時代背景なども理解しておくといいです。わたしが驚いたことはネパールの人はYESというときに首を横に振ります。最初はYESなのかNOなのか分からず戸惑いました。そういう文化を受け止められるように、外国文化に対して興味があるといいと思います。
就職活動で参考にしたウェブサイトは?
-
『 公益社団法人日本語教育学会』
数はそんなに多くない -
『 日本語教師の集い』
日本だけではなく海外の募集も多い。 -
『 NIHON MURA』
日本全国の求人が掲載されている。
就職 教育機関選びで特に重視した点
- 使用されている教授法
- 給与・待遇
応募時に必要とされた資格
- 大学 日本語教育主・副専攻
就職 選考方法
- 紹介のため試験なし
日本語教師全般に関する質問
どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?
幼いころから海外に興味があって特に韓国に興味がありました。そのため独学で韓国語を勉強していましたし、大学や専門学校では韓国語を専攻し将来は韓国で働きたいと思っていました。
そのためにもネットで情報収集しようと中学3年の終わりに韓国の方とネット上で知り合い、やり取りしていた中の一人が韓国で日本語教師をしている韓国人でした。
海外の方で日本語を勉強している方には日本語の先生がいることは当たり前のことですが、それまで考えたこともなかったので非常に衝撃的でした。その方にお話を聞いていくうちに日本語教師の楽しさを知り、日本文化が好きで、海外に興味もある私にはピッタリな仕事だと思いました。
また間接法で勉強するのもいいが日本人の私が教えたらよりいいのではないかと思い目指しました。
「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?
文法や言葉を導入し、それを練習ではなく日常で使っているのを見たときとてもやりがいを感じます。
とても感動的だったのは卒業式の時にメッセージをくれたことです。ことばから今までの勉強の成果がわかりますし、なにより「先生のおかげで日本語を話せるようになりました」と言ってもらえるととても嬉しいです。
日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?
日本語教師の仕事内容はもちろん好きなことなのでずっと続けていきたいと思っていますが、ネックなのは給与とこの業界には波があることでしょうか。ボーナスがあるところは珍しいと思います。ほとんどのところは給与も低くボーナスもないため貯金はできず将来のことを考えると厳しい世界です。
さらには波がある業界なので、今のようなコロナ禍だと収入が安定しません。やりがいはありますがそういった面で見ると安定した職業に就くべきなのかと考えることが何度もあります。
学生のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?
学校に養成課程があるならそこで勉強するといいです。ないなら養成講座を受講してください。
また、できるだけ海外文化に触れるために海外旅行へ行くのもいいと思います。さらにはそこでボランティアとして日本語を教えることができたら非常に勉強になりますよ。
社会人のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?
養成講座を受講してください。今勤めている会社の経験もきっと役に経つと思います。日本の生活のこと、仕事のことを学生は良く質問してきますから。
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