国内 日本語学校 自分から周りと関わり、授業の質を上げる

日本語教師になりたての時には、一般企業の派遣社員と掛け持ちしていました。授業準備やテストの採点の時間が足りなく、お昼休憩の時間を利用して作業をしたのは大変でした。この仕事が好きだという気持ちで乗り越えました。

ヒューマンアカデミーの就職課に2校（どちらも法務省告示校）を紹介していただき、応募しました。
その２校を選んだ理由はありません。就職課の方に紹介していただいたのがそこだっただけです。

ただ、紹介する一校目は、就職活動前に日本語教師フェアのようなものに参加して以前から目をつけていました。なのでご縁があってよかったです！

実際に学校を訪問した時の相手方の態度は本当に重要だと思います。一校目は、全国規模の大きな日本語学校です。日本語学校でも珍しく、東京証券取引所第二部に上場しています。学校の方針は「ほめて伸ばす教育」でした。面接前に学校中を案内していただき、授業見学や個別の質問タイムの時間を取っていただきました。また、面接・模擬授業の時も本当に親切に接していただきましたし、そこで働く自分の姿がイメージできました。

もう一校は、本館と近くに２号館がある、一般的な日本語学校です。学校の方針は「とにかく厳しくしつける。外国人だからしょうがないなどと思われないようにする」でした。40分待たされ、謝罪もなく、一言で面接が終わりました。

ここまで対応に差がなくとも、実際に学校の方にお会いした時に違和感を感じることがあれば、その違和感に従って学校を決めてください。そのような違和感は大体当たりますし、私は前者の学校で働くことを決めて本当に幸せな教師生活を送れました。

あまり記憶にないのですが、どこの面接でも聞かれるようなことは大体聞かれた気がします。（自己紹介、志望動機など）

以下質問と、自分の回答です。

志望動機→ヒューマンから紹介してもらったから。未経験でも、研修がしっかりしていたから。

どのレベルの担当になりたいか→初級

授業見学の感想→上級クラスを見せてもらったのだが、音読を指名した学生に「こんなに漢字が読めるなんてすごいじゃん」のようなことを言い、学生が嬉しそうにしていた。ちょっとした誉め言葉が、学生のやるきを引き出す瞬間を見れたのがよかったと答えた。

中国人が大半を占める学校だが、中国人に抵抗はないか→予想もしていない質問だったし、人種差別をする日本語教師など存在するのかと驚きだったので、かなり驚きながら「全く抵抗はない」と答えた。

授業見学をさせていただいたからには、感想はいつか絶対聞かれると思っていたので回答を準備しておいてよかったです。また、自分が日本語教師になったとき、どんな先生になれると思うのか、どう貢献できるのかイメージしておいた方がいいです。

私が面接で聞かれたときは、
“子供の時は手帳やノートをデコレーションしたり、見やすいように書くことが大好きだった。
社会人になってからは資料作成が得意で、マニュアルや会議資料の作成をよく頼まれていた。
プライベートでは、友人同士のパーティ―や旅行などの計画を立てることが好きなので、養成講座での教材・教案作成・文法のゲームを考えることが楽しくてしょうがない。
私が先生になれば学生たちを飽きさせない授業ができると思う。”
などとお伝えしました。

て形の導入〜説明を15分程度、だったと思います。模造紙に、て形のルールが一目でわかるようなものを書いて見せました。
模擬授業後フィードバックがもらえるのですが、あまりいいことは言われなかった気がします。個人的には、顔を真っ赤にしながら、て形の歌を大きい声で歌った度胸が評価されたと思っています！笑顔と元気があれば大丈夫です！新人のいい所はそこだと思っています！

自分が教えた文法を、学生が使いこなしていると知った時です。手紙やwe chatをくれた時に、自分が担当した文法が間違いなく使われているとわかると本当に嬉しくなります。

また、コロナ禍に登校の制限がかかり全員一緒に勉強することができなくなったことがあったのですが、「このクラスのおかげで寂しくなかった」と言われたときは、頑張って良かったなと思いました。

派遣社員とかけもちしていた時は、休む時間がなく辞めたくなりました。要領が悪いくせに、どちらも頑張りたいと思うので、どちらも中途半端になり、ミスしてしまったり体調不良になることもありました。

派遣の職場の上司が、日本語教師の夢を本当に応援してくださる方だったので、その上司や先輩方の理解をいただきながら、精いっぱい務めました。授業のストックが増えてくると、生活が楽になったのでご迷惑をおかけすることがなくなりました。

私の同僚は、新卒で日本語教師になりました。先生方とのやりとりでは、嫌味を言われたりなど嫌な思いをしたことがあるそうです。

例えば「〇〇先生は、一般企業で働いたことはないんですか？そんなんだと、これから苦労しますよ。」などです。具体的に何が悪いとは言われなかったそうなのですが、一般企業で働いた経験がないことを時々コンプレックスに思うそうです。

新卒で日本語教師になりたいと考えている方がいらっしゃるのであれば、何でもいいのでアルバイトの経験を積んで、社会常識を学んでおいた方がいいかもしれません。その同僚はアルバイト経験もなかったので・・・。

専任になれば違うのかもしれませんが、非常勤講師は一般企業での経験が役に立ったと特に思ったことはありません。日本語教師をしたことがない人にとって、日本語教師は”誰にでもできる、楽な仕事”だと思われています。

友人に日本語教師をしていると話すと、言葉の端々で見下されてるなと思うこともあります。実際は”誰にでもなれるが、誰にでもできるわけじゃない”です。日本語教師は、人々の生活を助けます。人々の可能性を広げます。素晴らしい仕事です。自分の仕事に誇りをもって、一緒に頑張りましょう。

今は初級～中級までしか教えたことがないので、上級にもチャレンジしてどのレベルも教えられるようになりたいです。

また、今は日本語のみか簡単な英語で日本語を教えていますが、勉強しているポルトガル語を上達させてポルトガル語で日本語を教えてみたいです。レベルや使える言語が増えれば、もっと色々な学生に出会えたり働ける場所が増えて自分の世界が広がりそうだなと思います。

いつか来るチャンスの日のために、勉強を続けていこうと思います。