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日本国内 日本語教師経験談

国内 日本語学校 理想と現実のギャップ!やりがいはあるが、学生と教職員数による

りゅうきゅうさん・ 34歳・ 女性 👩 ・ 日本語教師歴 4年

総評

  • 国内の日本語学校
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間: 4年(2015~2019年) 退職
  • 月収:15万円

私が勤めた日本語学校はとても小さく、学生と教師の距離が近いアットホームな学校でした。動物愛護をうたっていたため、猫や犬などの動物がいて、学生や職員にとっても癒しの存在となっていました。小規模校で、少人数制のクラスのため一人一人に対してきめ細かい対応ができるのは、学生にとって良い環境だったと思います。ほとんどの学生は、ネパール人でした。

実際に受け入れる側としては、教職員不足のため業務が多岐にわたっていました。教壇に立つ以外にも、空港送迎、学校寮の生活及び清掃指導、引っ越しの手伝い、進路指導、授業準備及び採点、留学ビザ申請業務、動物の世話などあげればキリがありません。

大金をはたいて日本まで来るのですから、勉強熱心な学生ばかりだと思っていましたが、実際は出稼ぎ労働に近く、アルバイトをかけもちして授業中は睡魔に襲われ、授業に集中できないネパール人学生もいました。また、力量不足でクラスマネジメントがうまくいかず、動物園のようにクラスが騒がしく、授業として成立しないこともありました。

ネパール人に対する留学ビザの交付率が低くなったことと、提携エージェントを厳選したことが関係したのか、年々入国するネパール人学生の質が良くなり、勉強熱心な学生が増えてきたことは喜ばしいことであり、授業をしていてもやりがいがありました。

また、新しい職員が入ったことで穏やかに業務を進めることができる時期もありましたが、1年後に徐々に職員が減り続けると、また業務の負担がでてくるようになりました。

職員の入れ替わりが多いのは、給与や待遇が良くないからだと思います。待遇も良くないのに学生の質も低く、職員数も少ないと忙しさで余裕がなくなり、モチベーションが下がる一方です。熱心な学生と少し余裕のある教職員配置であれば、やりがいを感じながら、経験を積むという意味では働ける環境だと思いました。

他の教育機関と比較・検討しましたか?

他の教育機関と比較した結果、小規模校でアットホームな雰囲気であることが魅力的でした。在職中に引っ越しの準備や転職活動をしており、他の教育機関では教職員の募集がなかったようでしたが、問い合わせをして好感触だったのが勤めていた日本語学校だったため、就職することになりました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

1人だけ敬虔なイスラム教徒であるウズベキスタン人がいるクラスでは、誰もウズベク語を話せず、その学生は英語も日本語も話せなかったため、宗教上のルールなどを理解するのが難しいことがありました。

悪気はないのですが、その学生は他宗教の学生にアッラーが唯一神であることやコーランについて語ろうとしていたため、どのように異文化を尊重するように指導すべきかを考えさせられることがありました。

なぜこの日本語学校を退職しましたか?

以前から給料が安いため転職や退職を考えていましたが、人手不足のため辞めるのを踏みとどまっている状況でした。そんな時夫の転勤が決まり、県外に引っ越しをしなければならず、引っ越し先から通勤できる距離ではなかったため退職しました。

給与

給与:15万円/月 ・専任講師 *正規雇用

日本語教師としての経験を積みたい独身の方であれば、なんとか生活していけるレベルだと思います。

例えるなら、住居は1Kで外食をほとんどせず、友人などとの交際を制限し、会社まで徒歩か自転車で通勤し出費を抑えるような生活であれば可能だと思います。

個人的には、福利厚生がほぼなく、給与が低い上に採点や進路指導、学生寮の生活指導、留学ビザの申請など業務が多岐にわたる上、責任も重いため、給与に見合わないと感じていました。

給与の詳細 情報を読む...

月収 15万円

  • 基本給:15万円

待遇

  • 社会保険

勤務時間

  • 1日8時間 週5日勤務
  • 残業 1ヶ月合計40時間

長期休暇中の給与保証

  • 勤務している教育機関で給与が発生する仕事がある

仕事のかけもち

  • かけもちしていない

授業形態・勤務スケジュール

クラス運営で大変だったことは?

同じネパール人の学生同士でも、カーストなどでグループが分かれていたり、同室内での仲間割れのようなものがあったりして、ペアを組ませる際、学生の様子を見ながら慎重に行わないといけないことがありました。

また、1クラス全員がネパール人の場合、ネパール語のおしゃべりがとびかう、カンニングをする、アルバイト疲れで寝てしまう、スマホから目が離せない、という学生がいて授業に集中させるのが大変でした。

特に非漢字圏の学生にとって、漢字の授業は一番難しく面白くなかったようなので、興味を持たせる工夫を凝らした授業ができず、お互いにつらい時間になることもありました。

受け持ちのクラスの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス6~20人

学習者層

  • 大学生
  • 社会人

学生の主な出身地

  • ネパール

スケジュール管理で大変だったことは?

他の先生が担当する予定だった授業を、当日お休みすることになった先生の代わりに代講しなければならないことが一番大変でした。

教えた経験が少ない課の導入だと、なおさらどのように授業を進めるべきか、授業ぎりぎりまで参考書やインターネットで教案を見て、流れを考え、授業に臨むということがありました。

1週間のスケジュールを読む...

スケジュール

  • 月:11:10~12:40 中級クラスを1コマ
    13:30~15:00 初級クラスを1コマ
  • 火:11:10~12:40 中級クラスを1コマbr> 13:30~15:00 中級クラスを1コマ
  • 水:9:30~11:00 上級クラスを1コマbr> 13:30~15:00 初級クラスを1コマ
  • 木:9:30~11:00 上級クラスを1コマbr> 13:30~15:00 中級クラスを1コマ
  • 金:9:30~11:00 上級クラスを1コマbr> 13:30~15:00 初級クラスを1コマ
  • 日:授業や課外活動、学生の受け入れ準備などで出勤することも多々ありました。

教案作りで参考にしているサイトは?

教案作りで参考にしている書籍は?

  • みんなの日本語初級I 第2版 教え方の手引き 対象:初級
    各課の導入方法や文型のポイント、動詞の活用の教え方や導入の順番、登場人物のイラストの活用など、「みんなの日本語初級Ⅰ」の教科書を教える際にはとても役に立ちました。
  • みんなの日本語初級II 第2版 教え方の手引き 対象:初級
    「みんなの日本語 初級Ⅱ」になると、初級Ⅰの内容を踏まえた参考書になるので、時々初級Ⅰも見ながら教案作りに役立てました。

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手を教えて下さい。

学校の規模が小さく、アットホームな雰囲気がいいとホームページを見て思っていました。

面接の際に初めて来校した時は、不思議の国のアリスの物語の庭に入ってきたような入口だったので、素敵だと感じました。また、対応してくれた職員や上司の対応も穏やかでいい職場かもしれないと感じ、勤務することになりました。

実際に勤務してみると、誕生日や卒業式にはケーキでお祝いするなど、大規模校ではできないような一人一人を大切にする学校で、教職員もとてもいい方達ばかりでしたので、待遇が良ければとてもいいのにと思っていました。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

志望動機、紹介者の有無、趣味、出身大学の専攻、尊敬している人は誰か、以前の勤務先はどんなところで、何をしていたか、日本語学校でどんな仕事をしてみたいか、英語は話せるか、勤務希望日、時間帯などについて聞かれました。

お話が好きな面接官が2名でしたので、2時間くらい話しました。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

日本語教師の資質としては、他人のために何かをしてあげたいと思えるホスピタリティあふれる方、優しいだけではなく、時には毅然とした態度で悪いことは悪いと注意できる指導力などが必要だと感じます。

スキル面では、実習が多くある養成講座か大学でしっかり学んだ方が、教壇に立つ上で自信につながると思います。必須ではないですが、英語か中国語などの外国語が話せると、コミュニケーションがスムーズになることも多いです。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • 日本村
    専任、非常勤の日本語教師、どちらも掲載が多いです。

その他就職活動で有効な手段は?

  • 養成講座を行っている学校の紹介
    養成講座を行っている学校の職員から求人紹介があるようです。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学校の規模
  • 学習者数

応募時に必要とされた資格

  • 特になし

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

日本語教師全般に関する質問

どうして日本語教師を目指しましたか?

もともとは英語教師で、日本人に英語を教えていましたが、日本語で英語を教えることに違和感を覚えていました。ネイティブでない私が教えることには限界があると感じ、日本人として自信を持って教えられるのは日本語ではないかと思い、日本語教師に興味を持ちました。

日本語教師をやってよかった!どんな時に実感?

JLPTのN4~N1に学生が合格した時や、進学先の専門学校に合格したときが、とても嬉しいです。学生の今までの勉強の成果が合格につながるわけですから、喜びもひとしおです。

特に、N1合格者で日本の獣医師や放射線技師の国家試験に合格した学生には、感動させられました。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?

担当するクラスの学生がネパール人だけの1つの国の学生だけだと、他の国の学生がいない分、遠慮や配慮に欠け、母国語で話す機会が多くなり、集中して授業に望まない学生もいました。

そのため、授業がスムーズに進まず教壇に立ちたくないと思うことが何度かあった上に、他業務にも追われていたときは、何度も辞めたいと思っていました。

学生のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?

大学生であれば、ぜひ日本語教育主専攻か副専攻で教師の資格を満たして下さい。可能であれば、その勉強と並行してオンラインで日本語を教えたり、ボランティアで日本語を教えるなどの経験を積んだりすると、教壇に立つ上で自信につながると思います。

また、外国語も積極的に勉強すると、コミュニケーションがスムーズにとれることがありますよ。

社会人のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?

まずは、420時間の養成講座か大学の通信講座などで日本語教師の資格を満たして下さい。それに加えて、日本語教育能力検定試験に合格していると、資格としては充分だと思います。

その後は、専任講師か非常勤講師で経験を積むことで教えるパターンが自分なりにできてくると思います。自信がついたら、他の日本語学校への転職のチャンスにもつながると思います。

ただ、一般企業に比べると給与や待遇はあまり良くないと思いますので、主婦や時間に余裕があり、日本語教師で生計をたてることがメインではない方のほうが気持ちは楽かもしれません。

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