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日本国内 日本語教師経験談

国内 日本語学校 学生と教師は、常に二人三脚!

nmkoさん・ 27歳・ 女性 👩 ・ 日本語教師歴 3.8年

総評

  • 国内の日本語学校
  • 雇用形態:非常勤講師
  • 期間: 2年(2017~2019年) 退職
  • 月収:13万円

この学校は10代後半の学生が多く、進学を目指す者が多いので試験対策にも力を入れていました。

ですが国によっては計画的な学習週間が無い者も多くおり、机に向かって自発的に勉強することの習慣づけが大変でした。まず、休暇前に学習計画を立てさせるも、そもそもその計画が立てられない。

特に印象深いのは、そういった学生が多く集まっているクラスで、JLPT対策授業を受け持ったことです。合格や進学を諦めかけている者もおり、全体の雰囲気も寝る者がいたりとダラッとした雰囲気でした。

そこで合格率アップのためグループスタディーと体を動かす練習方法を積極的に取り込み、クラス全体の雰囲気作りに努めました。「みんなで勉強する」雰囲気がマッチしたのか、寝る者はいなくなり、休み時間も楽しく練習を続けている姿がみられるようになりました。

結果的にはクラスの40%は試験には落ちてしまいましたが、諦めて帰国しようとしていた者の中に再度進学を目指す者が現れたり、わからないところを質問にくる者が現れ、一定の効果があったのではないかと嬉しく思っています。

学校によって日本語学習の目的も、学生の国籍もバラバラですが、私はこの経験ができて良かったと思っています。日本では学習を計画的に行う、期限は守るといったことは小学生の時からしつけられてきますが、この学校で全くそうではない国の学生に多く接し、自分に無い考え方を知りました。

非常勤講師として勤めていたので、休日に授業準備をするしかなく、会社員時代と比べるとプライベートを犠牲にすることが多くあったと思います。それでも学生のことを考えながら教案を書いたり、授業準備をしている日々を楽しいと感じていました。

他の教育機関と比較・検討しましたか?

養成講座を終え就職活動の際、別の日本語学校1校からオファーをいただいていましたが、結果的に使用教材と学生の国籍割合で決めました。

使用教材は、まずはみんなの日本語で教えてみたいという思いがあり、国籍については中華圏以外の学生が多い場所で働きたかったため、この学校を選びました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

国籍がバラバラなクラスで教えていたので、国によって取り上げない方がいい話題、タブーとされることが異なっていました。

たとえば「〇〇を食べました」という練習をするにあたっても、宗教によって食べられる肉が違ったりすると、学習者にとって練習だからと無理やり言わされているだけになり、自分の日本語として身に付かないまま授業時間を過ごしてしまうことになります。

例文を考えるのにも、一人一人に「使える」日本語を習得してもらえるよう工夫することが大変です。

なぜこの日本語学校を退職しましたか?

この学校は進学を目指す人がほとんどなので、学生募集時に簡単な入試を行っており、文字などある程度母国で学習経験のある者が多く、ゼロスタートの学習者はほとんどいませんでした。

勤めていくうちにゼロスタートのクラスに挑戦したい気持ちが大きくなり、海外の別の機関での採用が決まったため退職しました。

給与

給与:13万円/月 ・非常勤講師

授業準備や採点などの手当は無く、テストや宿題の採点は専門の事務の方がしてくれる制度がありましたが、結局見直さなければフィードバックもできないので、時間外業務が発生します。

生活面では、国民健康保険や国民年金を自分で払っていたので貯金はできませんでした。私は実家で生活していたので家賃等の支払いが無く、生活に困窮するまでではありませんでしたが、この先ずっと非常勤講師の職のみで生活していくのは苦しいと思い退職しました。

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月収 13万円

  • 1コマ50分:1,750円

待遇

  • 交通費
  • 有給
  • 年間昇給

勤務時間

  • 1日4コマ+休憩45分 週3日勤務
  • 残業 残業なし

長期休暇中の給与保証

  • 給与保証がない

仕事のかけもち

  • 日本語教師以外の副業に就いている

給与や待遇面でおすすめできる、国内のその他教育機関を教えて下さい。

将来的なキャリアプランにもよりますが、常勤から教務を目指す方には、日本語に関する修士課程を終えていると、就職先を選びやすくなると思います。

修士号を持っていると、専門家として就業できるチャンスも生まれてきます。また、日本語学校の事務方面でキャリアを積みたい方には、語学スキルが求められ、またPCスキルも求められることが多いと実感しています。

授業形態・勤務スケジュール

クラス運営で大変だったことは?

全体的なクラスレベルとしては大きく差はありませんでしたが、会話と漢字の能力に差があり苦戦しました。この学校ではベトナム・ネパールの学生が多いのですが、ベトナムの学生は筆記面に強く、漢字学習も比較的得意としていた一方、会話などのアウトプットで苦戦していました。

ネパールの学生はコミュニケーション能力が高く、会話能力は高いのですが、漢字学習などを集中して行うことは苦手としていました。

学校の推奨としては常に異国の学生同士を組ませ、良い影響を与え合うようにとのことでしたが、あえて異国同士で組ませる時と、同じ国籍同士で組ませる機会も作ることでメリハリをつけました。

異国同士で組ませる時はとにかくチャレンジタイムとして、同じ国同士で組ませる時はどうしても母国語が出てしまう者が多いのですが、あえて抑えず代わりにレベルアップした会話を披露するようにとしていました。

こういった課題を与えることで、怠けることなく取り組む学生がどんどん増えていきました。その結果、クラス全体として失敗しても応援し合えるような、和やかな雰囲気を作ることに貢献できたのではないかと思っています。

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主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス20人

学習者層

  • 大学生
  • ベトナム
  • ネパール

スケジュール管理で大変だったことは?

自分が初心者だったこともありますが、基本的に毎日授業準備に追われていました。

作文の採点があると、時間がかかる上に返却する先生への引継ぎも作らなければ、チームが上手くいかなくなってしまうので、睡眠時間を削ることもありました。

開講時にスケジュールを渡され、間に合わないことが無いように先々の準備を進めていますが、台風などで前日にスケジュールが変わることもあり、夜寝る時間が無いこともありました。

1週間のスケジュールを読む...

スケジュール

  • 月:13:15~17:00 初中級クラスを4コマ。帰宅後 作文採点や、明日の授業準備の仕上げ
  • 火:9:00~12:45 初級前半クラスを4コマ。帰宅後 採点や、金曜の授業準備
  • 水・木:授業準備に大体1日4~5時間程使う。
  • 金:9:00~12:45 初級後半クラスを4コマ。帰宅後 採点や、翌月曜の授業準備
  • 土・日:授業準備は平日に終わらせるようにしているが、間に合わなければ土日を使う。

教案作りで参考にしているサイトは?

  • 国際交流基金 みんなの教材サイト
    教案作成の際、活動の案や練習方法など参考にしている。
  • 日本語NET
    みんなの日本語使用の授業の組み立ての際、使用例や文型導入例などを参考にしている。
  • ちよさんぽ
    みんなの日本語使用の授業の組み立ての際、授業組み立ての参考にしている。イラストも組み込まれていてわかりやすい。

教案作りで参考にしている書籍は?

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手を教えて下さい。

まず通勤時間や待遇などで大まかに希望就職先を絞った上で検討していきました。養成講座を終え就職活動の際、別の日本語学校1校からオファーをいただいていましたが、最終的に使用教材と学生の国籍割合で決めました。

使用教材については「みんなの日本語」を希望しており、国籍については中華圏以外の学生が多い場所を希望していたため、この学校を選びました。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

なぜこの学校を選んだのかに加え、将来的なキャリアプランについて、専門家的方向へ進みたいのか、学校事務や経営に関わっていきたいのかを聞かれました。

口頭試問もあり、あらかじめ伝えられていた文型の用法・例文・類似文型との違いについて、きちんと深く勉強し整理してきているかを問われました。

模擬授業ではどのような課題が与えられましたか?

みんなの日本語Ⅰから1文型指定され、事前に導入~会話練習まで教案を提出し、冒頭4分間の模擬授業をしました。

私は初心者だったので、養成講座で習った基本に沿って作成しました。また、あらかじめその学校に多い国籍や年代などを聞いておき、相手となる学習者に適した模擬授業が見せられるよう工夫しました。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

教育機関にもよりますが、最低日常会話程度の英語スキルを持っておくと有利だと感じます。学校事務面でも活躍出来たり、技能実習生向けの教育機関では英語スキルを条件としている所も多いからです。

学習者の個性や信念は一人一人全く違うので、個人として認め、受け入れ、共に走り抜ける覚悟と心は不可欠だと思います。この心構えの有無で、信頼関係の構築可否やそのスピードは大きく変わってくると思っています。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • NIHON MURA
    有名で、日本語教師ならほとんどの人が知っている。 掲載期間やルールの取り決めが明確。
  • 公益社団法人 日本語教育学会
    有名サイトに無いような求人が載っていたりする。 大学などの機関が充実している。
  • IJEC 国際日本語研修協会
    インターンシップや行政法人からの募集なども掲載されている。

その他就職活動で有効な手段は?

  • ECC日本語学院
    養成講座受講生への直接オファーや、求人貼り紙などもされている。
  • Indeed
    日本語教師専門ではない一般求人サイトだが、日本語教師求人も見かける。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 使用されている教授法
  • 給与・待遇
  • IT環境や共有教材などが整っているか

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教師養成講座420時間修了

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

日本語教師全般に関する質問

どうして日本語教師を目指しましたか?

もともと外国語の勉強が好きで、学生時代に何度か留学を経験しました。

その際にサポートしてくれた現地の人への感謝の思いから、自分も日本で頑張っている外国人を応援したいという気持ちが芽生えました。

言語を習得することは、生活へのストレスを削減することの第一歩だと考えており、そのサポートをしたい思いから日本語教師を目指しました。

日本語教師をやってよかった!どんな時に実感?

日々睡眠時間が削られたり苦しいことも多いですが、やはり学生が教えた日本語を使っていたり、どんどん日本語でコミュニケーションを取れるようになっていく過程を見るのは、どんな辛さも吹き飛ぶ嬉しさです。

授業内外問わず色々な国の学生から、自分の国について教えてもらえるのも、日本にいながらにして自分の世界が広がっていくようで楽しいです。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?

待遇面を考えると、正社員になっても一般企業より待遇が悪いことがほとんどで、将来を考えると不安が大きいです。一般企業に勤め直した方が、将来的に安泰なのではないか…と悩むことも多くありました。

特に勤めていた学校の非常勤講師は、長期休暇は収入ゼロで、パート感覚でなければ生活は厳しいと思います。

近年、業界全体として改善されてきていますが、古い体質はなかなかぬぐえずグレーゾーンな部分も多く、労働環境としてはまだまだ良いとは言い難いと考えます。

学生のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?

今日本語業界では、学習者のバックグラウンドの多様化から、色々なキャリアを持つ人材が求められています。新卒でなければなりにくい職業ではないので、一度一般企業へ就職してから日本語教師を目指すのも、ビジネスシーンにも対応できる教師を目指すことができるので良いと思います。

社会人のみなさんへ 進路のアドバイスはありますか?

私は日本語科卒業ではないので、資格を取得する必要がありました。検定合格か養成講座か迷いましたが、私は養成講座へ通いました。

結果としては、養成講座へ行って良かったと思っています。経済的な面で悩まれる方も多いと思いますが、養成講座へ行くメリットは以下の3つです。

  • 日々代わっていく業界なので、教授法などの本から得る知識はどうしても少し古いものが多いこと。
  • 学校の評判、教科書の評判、体験談など業界に関する知識をたくさん得ることができる。
  • 人脈ができること。教育機関によっては求人応募の際、推薦状を求められることがあります。養成講座へ通っていると、養成講座の先生に頼むことができます。

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