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海外日本語教師経験談

韓国 慶尚南道 日本語学校(2020年) 思考を柔らかくするクリエイティブな授業!

👩 S.Kさん・ 48歳

総評

  • 韓国 慶尚南道 日本語学校
  • 雇用形態:非常勤講師
  • 期間:3年 (2017~2020年) *現在も勤務中
  • 月収:10万6,000円 (120万ウォン) *なんとか生活できる
  • 勤務時間:1日4コマ 週5日勤務   *残業:残業なし

「語学学習は楽しみながら」をモットーに、楽しみつつも達成感を感じられる授業を心掛けています。学生たちが日本語学習を通して何を得たいのか、学んだ日本語をどう活用していきたいのかなど目標を具体的に持たせるようにしています。

また、同僚の韓国人の日本語教師たちと「日本語教授法研究会」と称して定期的に集まり、どうしたら学生たちにより良い授業を提供できるかを事例を挙げながら話し合ったり、韓国人の先生方の教授法と日本人ネイティブの教授方を比較するなどして、授業の質を上げるための努力をしています。研究会と言ってもかた苦しいものではなく、お茶をしながらの交流会という感じで、日頃の授業でのストレスの発散の場でもあります。

授業の時間帯が夕方以降なので、比較的ゆっくりと授業の準備ができます。最近よく上級会話クラスで行っている内容をご紹介したいと思います。

最初に単語カードを5~10枚ずつ配り、各自がその単語を使って文章を作ります。全員の発表が終わると、次は全体にテーマを与えて、自分のカードの中から1回に1枚ずつ使って順番に1文ずつ作りながら、物語を作ります。初めは難しいという声も聞こえてきましたが、回を重ねるごとにスムーズにできるようになり、チームワークも出てきて一つの作品のような出来になることもたびたびです。

主体的な授業参加、日本語で考えてアウトプットする習慣を養うために試みた方法で、学生たちには難しいかなという思いもなきにしも非ずでしたが、学生たちのクリエイティブな発想に驚かされ、今では私の方が楽しんでやっています。その他にも日本へ行って日本人と交流することを前提に自国の文化を紹介させたり、自分の家に日本人が遊びに来た時の観光案内プランなどを作って発表させたりしています。

思うようにいかなかったり、学生の反応がいまいちだったりすることもありますが、学生たちと楽しみながら授業を創っています。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

上級のネイティブの会話クラスということでの開講でしたが、日本語100%で授業するレベルではなかったので、しばらくはポイントとなる単語や文型は韓国語でも準備して授業をしました。

お互い慣れてくると分からない単語などはその場で学生がケータイアプリで調べてくれたりもしましたが、何度も調べさせるのも授業の雰囲気上違うかなと思い、ジャスチャーやクイズ式にして単語の意味を捉えさせるようにしました。

給与

月収:10万6,000円 (120万ウォン)
なんとか生活できる

現地採用だったため、航空券、住宅手当などは当初から契約外でした。国の最低賃金(2020年現在約760円)の約2倍の時給なので、現地基準で条件的には悪くないですが、生活していくには節約してギリギリという水準です。

でも、求人情報や他の方の話を聞くと、海外からの採用となれば、航空券、住宅手当、交通費などはもちろんコマ数も増やしてもらうことが可能なので、暮らしていくには十分なお給料をもらえるとと思います。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:10万6,000円

月収の内訳

  • 1コマ50分:1,330円
  • 進路指導手当:月10,000円
  • 特別ボーナス:年3回 各10,000円

待遇

  • 賞与(年間30,000円)

雇用形態

  • 非常勤講師

勤務時間

  • 1日4コマ 週5日勤務   *残業 残業なし

長期休暇中の給与保証

  • 長期休暇がない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

日本語学校のスケジュールは規則的で、よっぽどのことがない限り変更がないのでスケジュールの管理は比較的楽な方だと思います。授業の内容も同じサイクルで回るので、毎回大きく内容を変える必要はあまりないです。

ただ、時々早朝の企業での出講や、昼間にプライベートレッスンなどが入ると少し慌ただしいですが、全て平日のことなのでさほど負担にはならないと思います。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス10~20人

学習者層

  • 高校生
  • 大学生
  • 社会人

スケジュール

月~金曜日
  • 17:30~18:00  授業の準備
  • 18:00~18:50  日本大学入試対策クラス/1コマ/小論文、面接、大学独自試験対策
  • 19:00~19:50  上級会話クラス/1コマ/フリートーキング
  • 20:00~20:50  JLPT N1クラス/1コマ/文字・語彙、読解
  • 21:00~21:50  EJUクラス/1コマ/読解、聴読解、聴解、小論文
土曜日
  • 13:00~17:00  資格試験(JLPT、EJU)直前、1か月前など、希望者が多いときに開校
  • それ以外は、1週間分の授業の準備
休日 日曜日:一日休めていました

教案作りで参考にしているサイトは?

教案作りで参考にしている書籍は?

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?

知り合いの日本語教師の先生の紹介で勤務することになりました。ベテランの先生方が多く、学生たちの日本語能力の向上に対する熱意と責任感が強いので仕事をしながらい意味で刺激を受け続けられるという点と、院長先生がフレンドリーで先生と学生たちとの距離感が近いところが気に入りました。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

これまでの講義経験内容(クラスのレベル、クラスの人数、年齢層、講義方式など)。講義可能なレベル(入門、初級文法、中級文法、JLPTn1~3、初級会話、中級会話、上級会話など)

日本語教師をしていて授業中にあったトラブルとそれに対してどう対処したか。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

韓国語はできた方が授業を進める上で、役に立つと思います。韓国に来たばかりの時、韓国語ができなくても構わないということで上級会話の授業を担当しましたが、毎回、言葉の細かいニュアンスなどを聞かれて日本語で答えましたが学生が理解できず、韓国語で説明して欲しいと言われて困った経験がありました。

最近はスマートフォンの翻訳機能などもあるので、カバーが可能だと思われますが、授業の流れもあるので話せるに越したことはないと思います。

また、学校にもよりますが、IT機器の操作にも慣れていた方がいいと思います。最近はCDではなく、mp3ファイルの聞き取り教材も多いので、音声ファイルをスマートフォンに入れてBluetoothスピーカーを使ったり、必要に応じてPCやプロジェクターを使って授業することもあります。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • JOB KOREA
    日系事務から、日本語教師の求人まで幅広く掲載されている。(現地サイトのため、韓国語で掲載)
  • Hi Brain
    主に大学教授、講師採用のためのサイト。日本語専攻だけでなく、他の学部での募集も掲載されている。(現地サイトのため、韓国語で掲載)

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学習者が学生
  • 通勤時間

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教育経験
  • 大学卒業

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

面接方法

  • 現地にて実施

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

韓国へ語学留学に行くことになった際に、先輩から日本語教育の資格があると役に立つと思うよとというアドバイスを受けて、渡韓直前まで通信講座で日本語教師養成講座を学習しました。

思っていたより奥が深くて、難しかったので、実際に日本語教師として働くことはないだろうと思っていましたが、知人の紹介で始めることになり今に至っています。

日本語教師をやってよかった! どんな時に実感しますか?

日本語教師を始めたばかりのころは、教えることよりもその地域の文化に慣れることや学生たちと仲良くなることに満足していました。

しかし最近では、学生たちが目標を達成したときや目に見えて日本語が上手になり、それを本人が実感して喜んでいる姿を見た時や、渡日して日本で元気にやっている様子を聞いた時に日本語教師としてのやりがいを感じています。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

日本語を教える知識としては、通信講座などで大丈夫だと思いますが、大学で日本語教師になるための教育を受けた方が、実習なども充実していて自信がつくと思います。必須ではありませんが、日本語を教えるスキルだけでなく、日本の伝統文化なども伝えられるように趣味を持っておくのもよいかと思います。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

日本語教授法の基礎を学んだら、できるだけ多くの実践をするのがいいと思います。地域の日本語センターでボランティアから始めるのも方法の一つだと思います。私の場合、学んですぐに実践となってしまったので、初期に教えた学生には少し申し訳なかったなという思いもあります。

韓国で日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

所属する機関ににもよりますが、日本語スピーチ大会の指導、日本語での演劇の指導、日本での就職サポートなど日本語を教えること以外のことをお願いされる場合があるので、事前に細かい勤務内容を確認しておくよいと思います。

現地で勤務している日本人が多く、ソウルやプサンなどでは日本語教師が定期的に集まってより良い授業を創るための取り組みもしているので、困ったときなどいろいろとアドバイスを受けることが可能です。

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