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海外日本語教師経験談

韓国 ソウル 語学院(2021年) 日本語教育+αで給料アップを目指す!

韓国の語学院で参考にした日本語の教材 chameさん撮影

👩 chameさん・ 26歳

総評

  • 韓国 ソウル 語学院
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間:1年 (2020~2021年) *退職
  • 月収:22万円 (約230万ウォン) *現地で生活をするのに十分
  • 勤務時間:1日8時間 週6日勤務   *残業:残業はないが、授業準備は勤務時間外に行う

私は韓国で1年間、日本語教師として働いていました。日本語教師と一言で言っても、単純に日本語会話を学びたいフリートーキングなのか、日本留学のために必要なEJUやJLPTを教えるのか、働き方は本当に様々です。私は主にEJU(専門科目を日本語で教える)と中級と高級フリートーキングの授業を任されていました。

初級クラスは日本語の上手な韓国人の先生が担当することが多かったです。しかし日本人でも韓国語が堪能な場合、初級クラスでも教えることができるので、授業の幅が広がると思います。私の場合はそこまで韓国語が堪能ではなかったのですが、もしこれから海外で日本語教師として働きたいと思っている人は、その国の言語をある程度修得してから働くと、授業の幅が広がると思います。

また、EJUでは大きく分けて「文系科目」、「理系科目」、「日本語」に分けられています。それぞれに担当の先生がいることが多いです。中でも理系の先生はとても少ないので需要があると思います。

韓国を含め海外では、理系科目や文系科目を学ぶ際、現地の言語で専門知識を学ぶことが多いですが、実際に日本に留学に来ると日本語で学ぶ必要があります。そのため日本語ネイティブのEJU講師が行う授業は実践に近い環境で学べるので人気があります。

これから海外で日本語教師として働きたいと思っている人は、日本語の資格以外にも何か教えられる資格などがあると、働く幅が広がると思います。日本語の中でもEJUやJLPTは留学生などに特化した試験なので、留学生などが多い語学院では需要があると感じました。

給与は他の日本語講師に比べると、EJU科目も担当していたので少し多めでしたが、その分休みがほとんどありませんでした。韓国で1人暮らしをしながら生活をすることはできるレベルでしたが、節約のために外食はなるべくせずに自炊をしていました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

韓国では「できること」と「できないこと」ははっきりと言うべきだと思います。日本だったらなんとなくわかってくれるだろうと思うことも、海外では通じないことが多いです。そのため、契約書を作成する際ははっきりと自分の意思を伝える必要があります。

小さい学院だと生徒の要望になるべくこたえようとする場合があるので、できないことは「できない」とはっきり言う必要があります。

私の場合、EJU理系科目を他に教えられる先生がいなかったので、かなり負担が大きく、準備や授業がとても大変でした。また、韓国の塾や語学院では1つの科目が週2〜3日あることが多いのでハイスピードで授業が進んでいきます。そのため最初は授業準備に追われて大変でした。

なぜこの語学院を退職しましたか?

休みが不定期で少ない上に、給与が仕事の量と合ってなかったので、将来のためにも続けるのが難しいと感じました。科目数が多かったので、授業準備に時間がかかりました。準備時間は給与に含まれないので、科目数が多くなればなるほど休む時間がなく大変でした。

また、早朝働いて、昼は一度帰宅して、また夕方に出勤することもあるので生活リズムが崩れやすいというのも辞めた理由の1つです。

給与

月収:22万円 (約230万ウォン)
現地で生活をするのに十分

他の日本語講師に比べると、EJU科目も担当していたので給与は少し多めでしたが、その分休みがほとんどなかったので精神的にきつく感じました。基本給から税金や保険料、年金などが引かれた金額が手取りとなるので実際に手元に入るのは20万円くらいでした。

韓国で1人暮らしをしながら生活をすることはできるレベルでしたが、節約のために外食はなるべくせずに自炊をしていました。

また、韓国は家を借りる際に保証金を払うシステムがありますが、最低でも50万円ほどかかり、ワンルームでも100万円程かかることが多いです。そのため、保証金や家賃補助などがある学校を選ぶと金銭的な負担は減るかもしれません。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:22万円

月収の内訳

  • 基本給 22万円

待遇

  • なし

雇用形態

  • 専任講師 *正規雇用

勤務時間

  • 1日8時間 週6日勤務   *残業 残業はないが、授業準備は勤務時間外に行う

長期休暇中の給与保証

  • 給与保証がない

仕事のかけもち状況

  • かけもちしていない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

朝出勤して休憩時間をはさんで、また夜に出勤する場合も多いです。このようなスケジュールだと生活リズムが崩れやすく、土曜日も授業があるので長期休暇がなかったのが大変でした。

韓国は祝日が少ないので、とにかく休めるときに休むことが大切だと思います。私の場合、職場と家をなるべく近くして通勤時間を短くしていました。また、休みの日はカフェや買い物に行ってリフレッシュするのも気分転換になって良かったです。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス1~5人

学習者層

  • 高校生
  • 社会人
  • 浪人生

韓国で日本語を教える前に準備すべきだったことは?

指定のテキストなどがある場合は、あらかじめ聞いておいて授業計画を立てておくのが良いと思います。私の場合は指定のテキストなどはなく、むしろ他に担当している先生すらいなかったので教材が何もありませんでした。そのため、韓国に来てから教材を調べたり、日本から送ってもらったりと大変でした。

学院に頼めば購入してもらえることもあると思いますが、時間がかかることもあるので、教材の準備は現地に行く前にもっと調べて準備をしておけば良かったと思いました。

一方で「教える」ということには慣れていました。私自身は日本語教師としての経験はありませんでしたが、教員免許を取得しており、教えることには自信がありました。もちろん、毎日の予習復習は必須でしたが、比較的すぐにEJU科目を教えることができたと思います。塾でのアルバイト経験があったり、ボランティアで学校などで教える経験があるとより良いかもしれません。

教案作りで参考にしているサイトは?

  • みんなの教材サイト
    日本語教師のために役に立つ情報がたくさん載っているサイトです。イラスト、写真、動画などの授業素材や、教案、教室活動のやり方まで幅広く取り扱っているのが特徴です。 日本語教師としての経験が少ない人の場合、どこから初めていいのかわからないことも多いと思います。このサイトに登録しておくことで少し不安が解消されると思います。 私は主に教室活動の中から面白そうなトピックを探して参考にしていました。フリートーキングの授業では話す内容が思いつかなくなってくるときもあったので、よく見ていました。
  • いらすとや
    様々な状況のイラストを無料で使用できるサイトです。とにかくイラストの種類が多いので、会話の授業の資料を作るときによく利用していました。会話の状況をイラストで説明したいときや、プリントを作る際にイラストを入れたい人におすすめのサイトです。

教案作りで参考にしている書籍は?

  • 外国人が日本語教師によくする100の質問 (日本語を教える) 対象: 全レベル
    実際に日本語教師が外国人の生徒から受けた質問がまとめられているので、読むだけでも勉強になりました。質問されたときに自信をもって答えられるし、授業の中であえてこちらから質問して活動をしたりもしました。日本語が得意な生徒がいれば、この本の質問すると「なぜだろう?」と考えてくれて活発なクラス活動ができるので良かったです。日本語の会話の授業をする人におすすめの書籍です。
  • 2020年度 日本留学試験(第2回)試験問題 (EJUシリーズ) 対象: 上級
    毎年出版されるEJUの試験問題です。EJU対策の授業をする場合は購入して自分でも解いておくのが良いと思います。EJUの問題は傾向を掴むのが大切なので、5年分は自分でも解いていました。日本留学を目指す生徒に教える人におすすめです。

就職活動

この語学院で働くきっかけ・決め手は?

まず最も重要視したのが「ビザを出してくれるかどうか」ということです。韓国には語学院が多くありますが、すでにビザを持っている人でないと雇ってもらえない場合が多く、一番苦労した問題でした。そのため、ビザを出してくれる学院から選びました。また、自分の日本語以外の専門知識も活かせる場所だったので最終的に働くことに決めました。

給料や科目数はもう少し相談してから決めるべきだったと思いますが、それでも他の候補の学院よりは給料も高めだったので勤務することにしました。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

面接では履歴書に書いてあることを確認しました。特にEJU科目を教えられるかどうかを詳しく聞かれました。

また、zoomでの面接だったのでインターネット環境の良い場所でなるべく静かな場所で行いました。堅苦しい雰囲気はなく、面接の時点ではすでに働くことを前提とした最終確認のような感じだったので、お互い気になることを確認する作業に近かったです。

現地で日本語教師の需要はどのくらいある?

韓国と日本は政治的な問題もありますが、日本語に興味を持っている人や、日本に留学したいと勉強している人は一定数います。また、中学校や高校などで日本語を学ぶ機会も多いので日本語を知っている人も多い印象です。また、アニメや文化に興味のある人も多く、韓国での日本語教育は需要があると感じました。

この語学院で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

やはり海外で日本語教師として働くなら、現地の言語は話せるほうが良いと思います。日本語教師の場合、日本語しか話せなくても働くことは可能ですが、他の先生やまだ日本語が得意ではない生徒と話すときに、現地の言語で話せると働きやすくなると感じました。

また、日本語だけでなく、EJU科目にあるような専門的な知識があると就職しやすくなります。そのため、教員免許を取得していることや塾などで教えた経験を話すと、興味を持ってくれることが多かったです。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • JEGS
    日本国内のみならず海外の日本語教師の求人も多数載っているサイトです。【募集一覧】というところから最新の求人を確認できます。更新頻度が高いので毎日チェックするのがおすすめです。
  • 日本語教師の集い
    最近では中国での求人が最も多いですが、韓国の求人が比較的多いと感じたサイトです。日本語教師のためのサイトなので、求人以外にも420時間コースや日本語教育能力検定試験対策についてもまとめられています。
  • saramin
    saraminは韓国人も就職で利用する韓国で有名な就活サイトです。韓国語がわかる場合はsaraminで探すほうが、韓国内の日本語教師の求人が多いです。しかし、ビザを出すのが難しいと言われることが多く、面接などをすぐに行う傾向があるので、すでにビザを取得している人や韓国に住んでいる人向けだと思います。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学位や資格を評価してくれる
  • 給与・待遇
  • ビザが出るかどうか

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教育能力検定試験合格
  • 大学卒業

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

面接方法

  • skypeやzoomなどのインターネットツールを使用して面談

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

もともと海外に興味があったということが、日本語教師になろうと思った大きな要因です。私自身、教員免許を大学で取得し、教育分野の仕事にもとても興味がありました。そこで、「教育」と「海外」のどちらにも関わりのある日本語教師を目指しました。

「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?

EJU科目を教えているときに、「先生のおかげで勉強のモチベーションが上がった」と言われたときは「やっててよかった!」と思いました。また、フリートーキングの授業で「授業が楽しい」と言われるのもとても嬉しかったです。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?それはどうしてですか?

日本語教師を辞めたいと思った理由は、金銭的な問題と仕事量が原因です。

どんなにやりがいがある仕事でも準備に終われ、仕事以外の時間がほとんどない生活を送り続けていると追い詰められていきます。

また、学院にあらかじめ「できない」と伝えていたことすら勝手に授業を開講されて、給料は変わらなかったという経験もあります。

日本語教師は需要がある一方で、待遇があまりよくない学院もまだまだたくさんあります。給料と仕事量が見合ってないと日本語教師を続けていくのは難しいと思います。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

学生の場合、学生のうちに日本語を学んだり、日本語教育能力検定試験の勉強をする時間を作って、日本語を教える資格を取っていくのが良いと思います。特に大学の場合、専攻が日本語でなくても、副専攻で学べたりするので学べる環境がある場合は利用するのがおすすめです。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

社会人の場合は、働きながら養成講座などに通うのは時間の問題もあり、難しいと思います。そのため、働きながら日本語教師を目指す人は、日本語教育能力検定試験に合格するのが最も時間とお金のかからない方法だと思います。

しかし、実習などを経験したかったり、しっかりと学びたい場合は仕事を辞めて1年間ほど集中して養成講座などに通い、就活をする方法もあると思います。

韓国で日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

韓国で日本語教師として働く上で最も問題になるのがビザです。結婚移民ビザなどで働く時間や給料の制限がない場合は問題ありませんが、就労ビザを取得して働く場合、雇ってもらうことすら難しい場合もあります。そのため、韓国で自分自身でビザを取得して日本語教師として働く場合は4年制大学を卒業しておくのが大切です。

また、大学で日本語を専攻していたり、日本語教育能力検定試験に合格、養成講座420時間を修了していることが条件になることがほとんどなので、これらの条件のうち1つは持っておくことがおすすめです。

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