メキシコ メキシコシティ 日本語学校（2018年） 親日家で日本語の授業を心待ちにしてくれています。

学生時代から異文化コミュニケーションに興味があり、今から12年前に日本語教師養成講座420時間を修了しました。

日本語教師の資格習得後は、日本の日本語学校での就職を希望しましたが、当時は経験が2年以上の求人ばかりで、なかなか未経験者可能の求人はありませんでした。

経験を積むために、地域のコミュニティーセンターに複数登録し、ボランティアで外国人の方々に日本語を8年間教えて続けてきました。

ようやく地元に新しく開校した日本語学校で、非常勤講師としての採用が決まり、長年働いていた大手企業を退職し、世界各国から日本へ来られた留学生の方々に日本語を教えていました。

日本で日本語教師として働くのも楽しかったのですが、もともと海外思考が強かったのと、留学生の姿をみて、私も海外で挑戦したい。と思いインターネットサイトの求人に応募しskype 面接をし、メキシコへやってきました。

私にとって、地元を離れるのは初めてで、海外生活も初めての国がここメキシコです。

メキシコ人は親日家が多く、日本のアニメもテレビで放映されているため、日本のサブカルチャーもよく知っています。

学習者の日本語学習のきっかけは、アニメや漫画、ゲーム、日本のアイドル、音楽、から始まり、日本の企業に就職を目指している人もいます。

本当に学習者の方々は、日本語の授業を楽しみにしてくれ、学習者の成長が私の喜びになっています。

教材がないこと。

学校に、教科書が１冊しかなく、30年前に発行された教科書をコピーして使っています。コピー機は学校にはないので、町のコピー屋さんで教科書をコピーして使用しています。カラーコピーはものすごく高いので、もちろん白黒コピーです。

日本から教科書を送ると、送料が高いのと、メキシコの郵便事情があてにならないので、届かないことがあります。

日本語教師だけでは生活していけないので、平日は日系企業で働いていました。その日系企業で異動があり、他の州へ引越しのため、日本語学校を退職しました。

生活費の大半を企業で稼いだため、日本語学校での授業は辞めましたが、今でも学校の先生・学習者の方とは連絡は取り合っています。

今回レポートする学校は、知人からの紹介で働き始めた学校です。ネイティブの先生が、私一人しかいませんでしたので時給754円でした。

メキシコは日曜日は休みの日なので、日曜日クラスは時給870円で働いていました。

朝、8時からの授業で地下鉄やバスは治安面を考慮して、タクシーで学校まで行っていましたが、交通費は支給されません。

また、メキシコは電子領収書の発行のために専属の会計士がおり、担当の会計士に月1,560円の手数料を払っていました。

日本語学校は土曜日の8時から授業が始まり、メキシコシティは渋滞が多々あるので、通勤に1時間以上かかります。教材・パソコンを抱えてのメキシコの荒々しい運転のバスでの移動は大変でした。

とにかく教科書の数が少ないです。30年前の教科書を使っていたので、テープレコーダーや万年筆などの現代では使われていない語彙が出てきます。絵カードもないので、手書きで作成しています。

また日本文化を伝える授業で、習字道具一式があれば活動が盛り上がります。

準備しておいてよかったものは、折り紙、紙風船、日本の小物（扇子やハンカチ）、絵葉書、たこ焼きプレートを持ってきて良かったです。

メキシコシティで年に1度開催される、日本語能力試験のお手伝いで試験監督官をしたことがきっかけです。

一緒にお手伝いをした私の友人が日本語が話せるメキシコ人と仲良くなり、そこからの今回の日本語学校の会長とコーディネーターの先生を紹介していただき、働くことになりました。

メキシコはコネ社会ですので、現地で紹介を頼って仕事を得る機会が多いです。

今までの経験、使用教科書、日本語養成講座修了書の確認、勤務可能な時間、志望動機など、一般的な質問をメキシコ人教師と日本語で面接を受けました。私は、知人からの紹介を通しての面接でしたので、面接中は和気藹々の雰囲気でした。

2019年にメキシコのケレタロ州にTOYOTA自動車の工場が稼働してから、日系企業で働くことを目指すメキシコ人学習者が大勢います。メキシコでの日本語学習者の数は年々増え続けています。

また、メキシコに駐在の日本人の家族に国語としての日本語を教える需要もあります。

日本語教師養成講座420時間修了

日本で養成講座を修了してからメキシコにきたので、強みになりました。また日本の日本語学校で『まるごと』と『できる日本語』の教科書の使用していたので、『みんなの日本語』だけではなく他の教科書が使えることも強みになりました。