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海外日本語教師経験談
シンガポール 日本語学校(2014年) 学生の学習意欲が高く教え甲斐があります
👩 Louisさん・ 43歳
総評
- シンガポール 日本語学校
- 雇用形態:専任講師 *正規雇用
- 期間:1年 (2013~2014年) *退職
- 月収:26万円 (S$3,000) *なんとか生活できる
- 勤務時間:1日7時間 週6日勤務 *残業:残業なし
- 日本語教師養成講座420時間修了 ワシントン外国語学院
私の勤めた学校は主に趣味で日本語を勉強しに来ている人がほとんどで、平日は夜のクラスのみ、学生はほぼ社会人で仕事が終わって授業を受けに来ていました。また、週末は大学生や主婦や年配の方々まで生徒の年齢の幅は広く、シンガポールならではの学習意欲の高さを感じました。
初級から上級まで順を追って進級していき、シンガポールの学校システム同様、年に2回5月と11月に大きな試験を行っていました。一定の基準を満たせないと次に進めないということもあり、皆さん頑張って勉強してくれていたので、教えるほうもやりがいや達成感を感じることができました。
授業は1コマ2時間半と長かったので、いかに退屈させずに楽しく授業をすすめていくかを常に考え、教科書通りにただ教師が授業を進めていくのではなく、ロールプレイングやペアワークの時間を設けて、学んだことを実践につなげる機会も多く取り入れました。
実際、シンガポールの人々は日本へ旅行へ行く人も多く旅行に役立つ会話を学びたいという希望も多いので、授業の中でそれを組み込み、できるだけ学生のニーズに沿う授業ができるよう心がけていました。
学生のニーズによって授業も様々ですし、教師によっても授業のスタイルも様々です。ですので、自分が学生だったらどんな授業を受けたいか、どんな授業なら早く身に付き実践につなげられるかを常に考え、教材づくりや授業の準備をするので、向上心を常に持ち続けやりがいを持ってできる仕事だと誇りを持って取り組んでいました。
日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?
初級は文字の読み書きから教えるのですが、読み書きは特に興味がないという学生もいて苦労しました。
そこを通過しなければ先に進めないのですが、興味がないために学習意欲が低くなかなか身につかず、日本語で読み書きしなければならない試験に合格できずに途中で挫折する学生もいました。
なぜこの日本語学校を退職しましたか?
1年契約で契約更新もできたのですが、ちょうどその頃に結婚が決まりシンガポールを離れることになったので仕方がなく契約満了で更新せずに終了しました。
給与
なんとか生活できる
日本語教師のお給料は決して良いほうではありません。シンガポールは物価が高く、特に家賃はとても高いので給料から自己負担の場合は一人暮らしはできず、ルームシェアになります。
それを差し引き、贅沢をしなければ普通に生活はできますが、医療費も高いので、個人で日本から海外医療保険に入ってきている人もいました。
学校からの医療費の負担はありましたが、カバーできない分は自己負担となりました。ちなみに風邪で日系の病院に行くと1回2万円近くかかることもあります。
大きなけがや病気になると莫大な金額になるので個人で入っていたほうがいいのですが、掛け捨てで1年間20万以上するのはかなりの出費だと思いました。
給与の詳細を読む...
給与
- 月収:26万円
月収の内訳
- 基本給:26万円
待遇
- 保険(病院代S$100まで/回)
雇用形態
- 専任講師 *正規雇用
勤務時間
- 1日7時間 週6日勤務 *残業 残業なし
学校が定める学生の長期休暇の有無
- 6月スクールホリデー:2週間・12月スクールホリデー:1か月
長期休暇中の給与保証
- 給与が発生する仕事がある:試験の答え合わせ、再試、教材の準備、授業の準備
授業形態・勤務スケジュール
スケジュール管理で大変だったことは?
年に二回の試験の前に試験問題を作成することがとても大変でした。一度試験問題を作成したら、数名の先生方に問題は適切か誤字脱字がないか等をチェックしてもらい、時間をかけて作成していた点です。また、聞き取りの試験も既成の問題ではなく、私たちで録音して準備をしていたことも大変だと感じました。
授業形態やスケジュールの詳細を読む...
主なクラスの授業形態
- クラス授業 1クラス15人
学習者層
- 大学生
- 社会人
スケジュール
- 19:00~21:30 中級クラス1コマ
- 19:00~21:30 初級クラス1コマ
- 19:00~21:30 中級クラス1コマ
- 19:00~21:30 JLPT N1対策
- 9:00~11:30 初級クラス1コマ
- 14:50~17:20 中級クラス1コマ
- 9:00~11:30 中級クラス1コマ
- 12:10~14:40 初級クラス1コマ
シンガポールで日本語を教える前に準備すべきだったことは?
今はインターネットでいろいろと調べたり活用できるものがすぐに手に入りますし、学校には使用するテキストも必要な時に使う参考書もそろっていたので、特に前もって準備すべきだったと思うものはありませんでした。
使用したいテキストなどかさばるものはスキャンしてデータに落として持っていると便利だと思います。
教案作りで参考にしているサイトは?
- 『みんなの教材サイト』
サイト内にある写真やイラストをプリントアウトして教材として使ったり、日本の文化や行事ごとを紹介する時に使用したりしました。授業に役立つアイデアもあるので、そこからヒントをもらって授業に役立てたり、中上級向け読解用素材も活用しました。
就職活動
この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?
日本で日本語教師として働いていた専門学校の日本語科がシンガポールの日本語学校と提携を結んだため、日本からシンガポールへ教師派遣をすることとなり、希望者を募っていたので応募しました。希望者の中から選考の結果、経験豊富な教師ということで選ばれ渡航に至りました。
現地で日本語教師の需要はどのくらいありますか?
シンガポールには日系企業が多く進出しており、そこで働くローカルの人々や日系企業に就職したい人々の日本語学習の需要は多いと思います。
また日本のアニメやアイドルが好きな若者も多く、そのために日本語を始めたという学生もたくさんいました。日本行き旅行はとても人気があるので、旅行に行ったときに使える日本語を勉強したいという学生のニーズに応えた会話クラスはとても人気がありました。
この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?
特にはありませんが、できれば日本での日本語教師としての経験があったほうがいいと思います。日本で働く場合、海外での日本語教師の経験は経歴としてカウントされない場合もあるくらい教育機関によってはとてもゆるいこともあるので、一度日本で経験を積んで海外に出るとより自信をもって教えることができると思います。
でも、何よりも強みになるのはやる気と情熱です。これさえあれば、学生に伝わります。
就職活動で参考にしたウェブサイトは?
-
『日本村』
国内外の日本語教師・職員求人情報を見ることができます
国選びで重視した点
- 治安
- 気候
現地における日本語教師の需要・将来性
- 人気があり、一定数の学校で求められている
就職 教育機関選びで特に重視した点
- 学校の規模
- 給与・待遇
応募時に必要とされた資格
- 日本語教師養成講座420時間修了
- 日本語教育経験
就職 選考方法
- 紹介のため試験なし
日本語教師全般に関する質問
南・東南アジアの国・地域別 経験談
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- 2位
-
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