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海外日本語教師経験談

ベトナム 南部 日本語学校(2021年) 学生の成長を感じることができます

🧑 ダイナマンさん・ 26歳

総評

  • ベトナム 南部 日本語学校
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間:2年 (2019~2021年) *退職予定
  • 月収:3万5,000円 (700万VND) *現地で生活をするのに十分
  • 勤務時間:1日7時間 週6日勤務   *残業:1ヶ月合計20時間

私が勤務している日本語学校の学生のほとんどが留学や技能実習生が目的ではありません。純粋に日本語や日本文化に興味をもって勉強しています。

また、多くの学生が仕事や学校の前後に、日本語学校へ来て日本語を勉強しています。なので学生は眠かったり、疲れていることが多いです。また、休んでしまう学生もいます。中には辞めてしまう学生も多くいます。なので、先生は学生を元気づけるために、いつも明るく楽しい授業を求めらます。

新任の教師は毎日、教案に追われて睡眠時間が短くなったり、技術不足で授業中に失敗してしまったりして、大変なことも多いです。

しかし、ゼロ初級のクラスで「あいさつ」や「ひらがな」から、教えられるのは魅力的です。学期の初めには、何も話せなかった学生が、期末テストや会話テストで、しっかり受け答えができるようになるのを見ると、学生の成長を感じ、大きなやりがいを感じることができます。

給料はとりわけ良いわけではありませんが、贅沢をしない限り、生活は問題なくできます。

休日によく喫茶店へいって仕事をしたり、2年目にはバイクを買って、気分転換に街中を走っています。しかし、例えば、急な病気になって、緊急で医者にかかると大きなお金が必要になることもあります。だから、毎月、貯金はした方がいいと思います。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

一般的に海外では現地人が母語で文法を教えて、日本人が会話を担当するというが普通だと思いますが、私が在籍している学校では、現地人も日本人も日本語で文法も会話も教えるので、そこがとても苦労しました。

特に初級クラスでは、最後まで集中して授業を受けることが難しかったり、日本語で日本語を理解するのが難しい学生がいます。ジェスチャーを多く使ったり、集中する場面とリラックスする場面を明確にすることで、学生は切り替えができて、最後まで飽きずに授業が受けられるようになりました。

給与

月収:3万5,000円 (700万VND)
現地で生活をするのに十分

現地の食べものを毎日食べていれば、基本的に圧迫した生活にはなりませんが、現地の給料では週に一回でも日系のレストランへ行くことは難しいです。なので、現地の食べものが苦手な人は、やはり海外で日本語教師をするのは難しいと思います。

私は毎食、現地の食べ物で、週末には喫茶店へ行って仕事をしていますが、特に金銭的に困ったことはありません。

日本では残業代が出る会社が多いと思いますが、現地の日本語学校では残業代は出ません。しかし、新任の先生は教案作成や授業準備に時間がかかるため、ある程度、残業することは覚悟したほうがいいと思います。又は家に仕事を持ち帰ってすることも多いと思います。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:3万5,000円

月収の内訳

  • 基本給:3万5,000円
  • 代講手当:1,000円

待遇

  • 有給
  • 医療保険
  • 健康診断
  • 賞与 年間1万円

雇用形態

  • 専任講師 *正規雇用

勤務時間

  • 1日7時間 週6日勤務   *残業 1ヶ月合計20時間

長期休暇中の給与保証

  • 仕事はないが、給料は支給される

仕事のかけもち状況

  • かけもちしていない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

一番忙しい時期で一週間に26コマ担当していました。同時にたくさんのクラスをもって、クラスの特徴や学生のレベルを把握をするのが難しかったです。

なので、私は、クラス別のノートを作り、授業はどうだったか、また、どんな学生たちか、をできるだけ細かく書いておくことで、各クラスの特徴を捉えて、授業をすることができました。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス15人
  • 企業研修
  • 児童クラス

学習者層

  • 高校生
  • 学生
  • 社会人

ベトナムで日本語を教える前に準備すべきだったことは?

現地に行く前に日本語教育能力検定試験合格しておいた方が良かったと思います。検定試験で勉強したことは必ず現場で活きると思います。 実際に授業をしていて、何が正しいのか分からなくなった時、日本語教育能力検定試験を勉強していれば、そこに立ち返ることができると思います。

教案作りで参考にしているサイトは?

  • 日本の言葉と文化
    このサイトは「みんなのにほんご」に対応してあります。自分が知りたい文法やその文法の例文を見つけやすいサイトの構成になっています。また、各課ごとに授業の流れもまとめてあります。文法の導入→ドリル練習→会話練習、という流れになっています。各構成の中で、どんな導入やドリル練習をするか、細かく書いてありますので、未習語彙で学生が分からないということがありません。また、板書するタイミングや注意点も書いてあります。新任の先生は安心して参考にすることができると思います。

教案作りで参考にしている書籍は?

  • 初級日本語文法と教え方のポイント 対象: 初級
    学習者がどのように間違えるかが書いてあります。また学習者が 間違えないようにどのように教えると良いかが書いてあります。 まだ文法の違いをはっきり説明ができない新任の先生には特にお勧めだと思います。

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?

日本村という日本語教師募集サイトで求人を見つけました。 海外の日本語学校では珍しい初任者研修があり、また、定期的にレベル別の研修が受けられることが決め手でした。そして日本語教師としていいスタートダッシュが切れると思い、入社することを決めました。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

私は大学で日本語教育が副専攻だったので、大学でどんな勉強をしたのかについて聞かれました。

例えば、教授法の違いや文法の違い、それから、教室でこんな問題が起こった時どうやって対処するかなどの質問をされました。

未経験の方はしっかり、日本語教育について勉強して、自分なりの意見を持つことが大切だと思います。

現地で日本語教師の需要はどのくらいありますか?

この国では日本語教育の需要があると思います。留学や技能実習生だけでなく純粋に日本文化に興味を持ち、 勉強したい学習者がたくさんいます。

また現地には日系企業も数多く進出しており、日系企業で働く社員に対する日本語教育にも十分需要があると思います。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

日本語教師になる人は、どんな職歴でもいいと思います。現場では色々な職歴の人がいて、いつも新しい刺激をうけることができます。また、どんな職歴でも、何かしらの形で教室で活きると思います。

海外で日本語教師をするなら、日常会話程度に現地語を習得したほうがいいと思います。学習者の母語と日本語の違いを理解することで、日本語を教えるときに役立ちます。また、語学学習が難しいということを経験的に知っておくことで、学習者と辛抱強く向き合うことができると思います。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • 日本村
    日本国内と海外の求人が掲載されているサイトです。

国選びで重視した点

  • 親日国
  • 渡航経験があった
  • 日本語教師の需要が高い

現地における日本語教師の需要・将来性

  • 一部に人気があり、数は少ないが求められている

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 未経験者歓迎
  • 学校の規模
  • 定期的に研修が受けられる

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教師養成講座420時間修了
  • 日本語教育能力検定試験合格
  • 大学 日本語教育主・副専攻

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

面接方法

  • 日本国内にて対面で実施

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

大学生の時に、時々ベトナム人の友達に日本語を教える機会があり、その経験を通して日本語を教える難しさと面白さを知りました。どうしたら友達がよく理解できるかを考えて本やインターネットで調べました。そして、友達に日本語を教えて理解できた時とても嬉しかったのを覚えています。

また、子供の時から海外で仕事をしたいと思っていたので、日本語教師という仕事が私には向いていると思い目指しました。

「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?

日本語教師をやってよかったと思うときは、学期の最後に学生から日本語で「ありがとうごうざいました」と感謝されるときに実感します。

学期中は、学生の成績のことや普段の授業態度で悩むことが多いですが、最後まで一生懸命教えることで、学生から感謝されるととてもうれしくなります。

また、教室の中だけでなく、例えば現地の日系のレストランなどで日本語で仕事ができるようになるのを見ると、日本語を教えた甲斐があったなと思います。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

学生の場合は大学で日本語教育を専攻できる大学を探すといいと思います。

また、時間がある人は地域の日本語教室にボランティアとして参加するのもおすすめです。どんな人が日本語教育を必要としているのか、自分の目で見て知見を深めるのもいいと思います。

また時間があれば、近くの日本語学校にアポを取って話を伺うのもいい勉強になると思います。インターネットで簡単に情報が手に入る時代ですが、自分の足で情報を取りに行く姿勢が大切だと思います。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

社会人の方は仕事で毎日忙しいと思いますので、半年から1年くらいかけて養成講座に通えば、体力的に負担なく、日本語教師を目指せると思います。

しかし、養成講座でも模擬授業を行う実習の時期があると思います。その時期の間は、教案作成や授業準備で忙しくなるかもしれないので、仕事とのバランスを見直した方がいいと思います。

ベトナムで日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

ベトナムで教師は尊敬される立場にあるので、基本的に学生は真面目に授業を聞いてくれます。また積極的に日本語を使おうとする学生が多いので授業はとてもしやすいと思います。なので、初めて日本語教師になる人にはベトナムはとてもお勧めだと思います。 

ベトナム人は仕事より家庭を大切にする文化があります。しかし日本人は家庭よりも仕事を大切にする傾向にあると思います。なので、ベトナム人と一緒に仕事をする上で文化や考え方の違いで衝突することが時々あります。常に相手の文化を理解する姿勢を持つことが大切だと思います。

南・東南アジアの国・地域別 経験談

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