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海外日本語教師経験談

台湾 新竹市 日本語学校(2015年) 苦労の甲斐のある、エネルギッシュな仕事

👩 Yukiさん・ 27歳

総評

  • 台湾 新竹市 日本語学校
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間:1.6年 (2014~2015年) *退職
  • 月収:11万円 (2万8,000元) *なんとか生活できる
  • 勤務時間:1日8時間 週6日勤務   *残業:1ヶ月合計50~60時間:授業の準備/基本労働時間外の授業

きっかけは、学生時代にドイツに留学した際に、ドイツ人と言語交換をする中で、日本語を教えることに興味をもったことです。

自分が自然に学び、使ってきた日本語がどう分析されるのか、助詞にはどのような機能があるのか、そのようなことを考え勉強し、一つ一つ知識を増やしていくことが私にとってはとても楽しい時間でした。

実際に教師として働くようになってからは、知識はもちろんですが、どのように伝えるのかを考えるのが非常に有意義でした。

ただ文法を説明してもつまらないし、私の場合、学習者さんは大人で、趣味で学んでいる方々がほとんどでしたので、どうすれば興味を持ってもらえる、楽しい授業ができるかと常に考えておりました。

やりがいは、何よりも、教えたことを学習者さんが理解してくれ、楽しい授業ができたとき、そして、教えたことを学習者が使えるようになったと実感したときに感じました。

同じテキストの同じ個所を教えるのでも、学習者さんのレベルや目的によって授業が変わります。プライベート授業の場合になりますが、ドラマの日本語がわかるようになりたい学習者に、文法ばかりを教えてもあまり成果はないでしょう。

そのように、常に相手のニーズにあった授業を、自分で考え、作り、実行する。最初から最後まで自分の力で行い、その成果を見ることができるというのは、日本語教師のすばらしいところだと感じました。

台湾特有になるかもしれませんが、台湾が国であるのか、中国の一部であるのか、自分たちでもわからないという学習者さんも多かったです。

そのため、「国」に関することや、オリンピックなどの国として参加する世界のイベントなどは難しい問題となってしまうため、(特にクラスレッスンの時は)話題としてなるべく選ばないようにしていました。

生活は、私にとっては決して楽ではありませんでした。日本語教師の給料は現地の大学卒業者の初任給と同じくらいだと聞いておりましたが、もちろんそれでは、都内で一人暮らしをするようには生活できません。

高価なものを買ったり食べたりするのは特別な時のみで、現地のものを楽しむようにするならば問題ないと感じるかもしれません。休日については、週1日ありましたが、忙しい時期は、準備に使ったりもしていました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

わたしの場合あくまでも、大部分が大人の学習者さんに向けた授業であったため、教師といっても、義務教育のような厳しさで接することはできませんでした。

そのため、上手になってもらいたいからと宿題を出しても提出してくれない人も少なくありませんでした。

これは勤務を初めてから半年程は悩みましたが、その後は徐々に、家に帰っても勉強したいと思えるような授業、宿題は何かと考え取り組むようになりました。

なぜこの日本語学校を退職しましたか?

労働時間や労力に対し、給与が見合わないとは、台湾へ行く前から承知しておりましたが、その環境が想像していたより厳しかったです。

しかし「みんなの日本語」という初級本を全部教え終わる経験をするまでは続けようと思い、その一区切りつくまでの1年半、続けました。

給与

月収:11万円 (2万8,000元)
なんとか生活できる

上にも書きましたが、現地の生活レベルで生活することにストレスを感じなければ、問題のない生活レベルです。

例えば、お昼に300元のパスタをカフェで食べるのではなく、台湾風屋台の70元のお弁当で済ませるということや、スターバックスで130元のコーヒーを頼むのではなく、セブンイレブンの40元のコーヒーを飲む、ということです。

ヨーロッパのお菓子は、日本で買うより高いと思います。ですので、台湾が大好き、という方であれば問題ないかもしれません。

また、私がいた学校の場合、常勤講師でもボーナスが出ませんでしたが、年に1回、忘年会の時に、くじ引き大会があり、一等だと10000元(約4万円)当たるというのはありました。台湾ではだいたいどこの会社でも(通常はボーナスとは別に)このイベントがあるそうです。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:11万円

待遇

  • 有給
  • 交通費
  • 健康保険
  • 健康診断
  • 現地語学レッスン受講

雇用形態

  • 専任講師 *正規雇用

勤務時間

  • 1日8時間 週6日勤務   *残業 1ヶ月合計50~60時間:授業の準備/基本労働時間外の授業

長期休暇中の給与保証

  • 長期休暇がない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

授業の準備に追われるのは大変でした。日本語教師を始めて数か月の、教案がないのですべて一から準備をしなければならない時期は、寝る間も惜しんで準備をしていました。

徐々に、教案を作成する要領を掴み、ある時間の範囲内で、優先順位をつけ準備ができるようになりました。

工夫としては、副教材を自作するのではなく、既成の適切な教材をコピーしたり、切り貼りするだけにしたことで、これにより時間が省けました。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス約5~20人
  • プライベートレッスン
  • 企業研修

学習者層

  • 大学生
  • 社会人

スケジュール

1日の時間割
  • (パターン1) 13:30~21:30 初級クラス・プライベート授業・企業派遣クラス授業
  • (パターン2) 9:00~21:00 中級クラス・中級プライベート授業・企業派遣クラス授業
  • 休日:日曜日と祭日

教案作りで参考にしているサイトは?

教案作りで参考にしている書籍は?

  • 日本語文型辞典 対象: 中級・上級
    文型の基本的な意味や接続を理解したり、文型に適切な例文を探したりする際に参照する。個人的には、検定対策の授業の準備には必須でした。
  • 初級を教える人のための日本語文法ハンドブック 対象: 初級・中級
    初級レベルの教案を作っているときに、学習者にとってどのような所がつまずくポイントになるのか、ということを知ることができ、便利。そのようなつまずくポイントを理解してもらうための説明を考えるのにもヒントがたくさんある。

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?

インターネットで、未経験でも常勤講師として採用してくれる、台湾の学校3校の求人へ応募しました。台湾を選んだきっかけは、親日国で、多少中国語が話せたため、活かせたらいいなと思ったからです。

その3校の中で、一番丁寧にスカイプで面接や模擬授業をしてくれ、先生の人数も多い学校に決めました。

私は台湾へ行くまで比較的規模の大きい日本企業で働いており、その環境とは異なると分かっているつもりでしたが、想像していたことと違う点も多かったため、やはり実際に足を運び、どのような環境で授業を行っているのか見てから決めた方が、納得はいっただろうと思うことも少なくありませんでした。

例えばパソコンや文房具が会社で用意されているわけではなかったり、手書きの用紙で給与申請をすることなどです。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

どうして日本語教師になろうと思ったのか、そのための勉強はどのように進めたのか、台湾を選んだ理由、海外での一人暮らしの経験、どんな日本語教師になりたいと思っているのか、などたくさんのことを聞かれました。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

強みになる資格や職歴は特にないと思います。日本の企業で就職した経験があれば、ビジネスの授業などでは実際の経験を活かし、生きた授業ができるかもしれません。

日本語教師としての資質としては、何よりも明るく、エネルギッシュなことだと私は思います。学生さんのやる気を自然と起こさせるような楽しく明るい雰囲気づくりは、教師が率先して行う必要があると思うからです。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • にほんごしょてん そうがくしゃ
    日本での日本語教師としての求人も海外の求人もよく掲載されています。日本での求人は非常勤講師のものが多いようです。
  • 日本村
    海外、国内ともに日本語教師募集の情報量が多いと思います。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学校の規模
  • 学習者が社会人

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教師養成講座420時間修了
  • 日本語教育能力検定試験合格
  • 大学卒業

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

面接方法

  • 日本国内にて実施
  • skypeやzoomなどのインターネットツールを使用して面談

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

日本語を教えることに興味を持ったきっかけは、大学生の時のドイツ留学です。そこで、言語交換として、日本に興味のあるドイツ人と友達になりました。挨拶など簡単なことを教えて、覚えてくれるととてもうれしかったです。

しかし、日本人だから日本語が話せるけれど、教えられるわけではないのだということを痛感しました。例えば、「に」と「で」の使い方がわからない、と言われた時に、違うのはわかるのだけれどどう説明したらわかってもらえるかがわからないというが多かったです。

留学後、日本で通信講座の勉強を始め、また同時に地域のボランティア教室で日本語を教えるようになりました。

日本語教師をやってよかった! どんな時に実感しますか?

やはり、学習者さんの日本語が上手になった!と実感したときに、うれしくてたまらなくなります。

まだ初級のクラスですが、可能動詞を勉強する課で、日本へ行ったら使えるフレーズを教え、シチュエーションを設定しロールプレイ練習をしました。「クレジットカードが使えますか」、「どこでタクシーに乗れますか」、「タオルが借りられますか」、などです。

授業自体も和気あいあいと楽しかったのですが、授業の数週間後に、ちょうど旅行に行った学習者さんが、クラスで習った通りに日本人に言ったら話せてうれしかったということを聞き、私もとてもうれしくなりました。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?それはどうしてですか?

台湾では、趣味で勉強している学習者さんがほとんどです。教師として働き始めて最初のころは特に、私は寝る間を惜しんで一生懸命考え準備しているが、学習者さんにとって日本語学習は趣味で、休むことや遅刻もあるのは仕方ない、と思うと悲しくなることがありました。

また、日本でも同じですが、体力勝負なところもあるのに給料や待遇もよくなかったので、この仕事だけでずっと続けていくのは厳しいのだろうと感じました。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

明るく元気に振る舞い、教師として教えるということが想像できるか、日本文化や日本語が本当に好きか、自分に問いかけてみてほしいです。体力的にも甘い仕事ではないと個人的には感じました。

もちろん、明るく振る舞うことが好きであったり、わからない日本語や文化について、調べて教えるということが楽しいと感じられれば、とても有意義な時間を過ごせる仕事だと思います。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

授業時間以外の準備は働いているようで、給料は発生しないことが多いと思います。ある意味、ボランティア精神が求められる場面も多々あると思います。

そのような点にも仕事なのにどうしてだろう、等の疑問を抱かないようであれば、刺激満載の時間が得られるすてきな職業だと思います。

台湾で日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

台湾人の学習者さんは、とても優しい方が多く、授業の雰囲気も明るいクラスが多かったですので、中国語が話せなくても、気にする必要はないと思います。気になったのは、文法が難しかったりすると、諦めてしまう学習者さんも結構いるなということでした。

また教師が台湾を好きであることは外せないのかなと思います。なんとなく台湾というのは決してお勧めできません。台湾好きであれば、日本語教師の初舞台として選ぶのは、とてもいいのではないかと思います。

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