掲載日:

海外日本語教師経験談

カンボジア シェムリアップ 日本語学校(2016年) 日本語教師で成功の近道は国民性を知ること

👩 takachiさん・ 35歳

総評

  • カンボジア シェムリアップ 日本語学校
  • 雇用形態:非常勤講師
  • 期間:1年 (2015~2016年) *退職
  • 月収:1万円 (35万リエル) *それだけでは生活は難しい
  • 勤務時間:1日1コマ+60分 週5日勤務   *残業:1ヶ月合計20時間

初めて訪れた旅行先のカンボジアの魅力に取り付かれ、帰国後日本で、日本語検定試験を受験したり、カンボジアで日本語教師の就業先をずっと調べたりしていました。

その後あるとき、何度目かのカンボジア旅行の際、現地で知り合った日本人の方から、シェムリアップで日本語教師を募集している旨のお誘いを受け、旅行期間を延長してまずはボランティアで1日、日本語教師の真似事みたいなことを体験させて頂きました。

たった1日でしたがそのとき感じた、現地の子どもたちの勉学に関する熱心さに感動を受け、一方で、熱意だけではどうしようもない施設の劣悪な環境などを目の当たりにし、なんだか使命感みたいなものが沸いてきてしまい、一旦帰国後、すぐに荷物をまとめ移住をすることにしました。

働き出したのが、2015年4月からです。給与は月1万円強という現地採用レベルの低水準でしたが、受け入れる予定のない時期に私から押しかけて雇って頂くことをお願いしたため、報酬面での不満等はまったくありませんでした。平日の毎日午前中のみの1コマを担当し、午後は他の一般企業でアルバイト、土日は完全オフという生活の流れで、約1年半過ごしてきました。

最初のころは使命感と希望感に溢れていたため、何事もポジティブに考えることができていましたが、現地で大きな病気にかかってしまったことがきっかけで、熱意ややる気だけではどうしようもないこともあるんだと感じることが多くなりました。

例えば私たち日本語教師や日本人スタッフが「遅刻はしないように」と何度言っても、家庭の事情や雨季の交通事情等の理由で、いつも遅刻してきた子どもがいます。当初は「生活スタイルを変えてあげるのも私の使命」と思っていましたが、その病気を経験した時を境に、「国民性だから仕方ない」と思うようにしたら、私自身の肩の力が抜け、気張らずに日々のカンボジアの生活も楽しむことが出来ました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

生徒の勉学の熱意はありましたが、それに付随する設備や備品の不備に関して、大きな苦労をしました。最初は可愛そうになったため、自腹で鉛筆やノートなど購入してクラスで配っていました。そうでなければ、まず授業を開始することが出来ないからです。

あと、カンボジア特有の国民性ですが、とにかく様々な理由で遅刻が多かったです。遅刻は厳禁と教えるのではなく、仕方ないから次から気をつけよう、程度で注意しなければ、その子は二度と学校に来てくれません。

なぜこの日本語学校を退職しましたか?

仕事量と給与のバランスを考え、約1年半で退職しました。働き出した当初は待遇面で不安はありませんでしたが、一生涯この国で、この給与で働くことは出来ないため、一旦帰国し、再度自分自身の将来設計を見直してみたくなったことが、退職した理由です。

給与

月収:1万円 (35万リエル)
それだけでは生活は難しい

私の場合は、自ら志願してこの学校で働かせてもらったので、カンボジア国内の一般の日本語教師の平均給与と比較して若干低く、月々約1万円でした。別途で、通勤や生活に使うバイクとガソリン代が貸与されていました。

正直、この給与だけで生活するのは日本人ならば難しいです。家賃は知人の日本人の方とシェアし、食事はストリートの屋台飯、かつ、現地ではダブルワークで就労していましたが、毎月2万円ほど貯金を切り崩していたのが実情です。

一番困ったのは病気で長期入院していたときです。私は日本で加入した旅行保険がありましたので金銭的に大きな負担はなかったのですが、日本で言う労災みたいなものはないため、保険だけは何らかの形で加入しておいたほうがいいと体感しました。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:1万円

月収の内訳

  • 1コマ80分:500円

待遇

  • 交通費
  • 健康診断

雇用形態

  • 非常勤講師

勤務時間

  • 1日1コマ+60分 週5日勤務   *残業 1ヶ月合計20時間

長期休暇中の給与保証

  • 長期休暇がない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

基本は平日午前中の1コマでしたが、10名前後のクラスで当日何名も来なかったということが一度や二度ではありませんでした。その際の振替の授業の日を設けるのがとても大変でした。ですので宿題という形で生徒に課題を持ち帰ってもらうことで、何とか授業の進むペースを乱さないようにしていました。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス10人

学習者層

  • 小学生

スケジュール

月曜日
  • 8:00~11:00の間で80分、1コマを担当。
火曜日
  • 8:00~11:00の間で80分、1コマを担当。
水曜日
  • 8:00~11:00の間で80分、1コマを担当。
木曜日
  • 8:00~11:00の間で80分、1コマを担当。
金曜日
  • 8:00~11:00の間で80分、1コマを担当。
休日
  • 土曜日:基本は休日ですが、次の週の授業の資料作りをしていました
  • 日曜日:基本は休日ですが、次の週の授業の資料作りをしていました

教案作りで参考にしているサイトは?

  • JAYAランゲージセンター
    日本にいたときカンボジア語の勉強をしていた学校です。そのときの先生が用意してくれたテキストが、イラスト入りのものもあったりと非常に手が混んでいて使いやすかったため、かなり参考にしていました。

就職活動

この日本語学校で働くきっかけ・決め手は?

何度目かのカンボジア旅行の際、首都プノンペンの日本人専用のホテルで知り合った、その日本語学校を運営している方からのお誘いがきっかけです。旅行中に一度授業に参加させて頂き感銘を受け、帰国後すぐに荷物をまとめて再度この学校を訪れました。

当時は新規で日本語教師を募集しているわけではなかったのですが、そんなに高額待遇ではなく、かつ、初級者クラス(日本でいう小学生くらいの年齢)でしたらお任せするとの了承を頂き、約1年半勤務した経緯です。

この日本語学校で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

日本語教師に関わる一切の資格は、持っているにこしたことはありません。特に採用制度がしっかりした駐在タイプの日本語教師の求人は、日本語検定の点数や大学で取得した資格など、より具体的な強みが求められます。

ただ、私のように民間の、小さな日本語学校では、資格等より、現地の生活レベルに合わせられるかとか現地の言葉を不自由なく使えるかといった、実務的な能力の方が求められると実感しました。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • カモメアジア転職
    カンボジアだけでなくアジア各国の日本語教師の求人が掲載されています。アジアの求人に関して言えば、ボリューム的には一番のサイトだと思います。

就職活動で有効な手段は?

  • 『現地ゲストハウスや旅行会社等』
    日本人専用のゲストハウスや旅行会社では、時に求人の張り紙が出ていたりします。ある程度その国に行き慣れている方は、現地で探す手もあると思います。

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 知り合いの紹介・誘い
  • 学習者数

応募時に必要とされた資格

  • なし

就職 選考方法

  • 紹介のため試験なし

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

日本では中学校美術の教員をしていたのもあり、「教師」という職業で海外で働きたいという志向が強かったためです。初めての一人旅で訪れたカンボジアという国のあたたかさ、雰囲気、そしてあまり設備等が揃っていない学校の環境に逆に魅力を感じてしまい、いつしか「カンボジアで日本語教師を目指す」ことを目標に、日本で暮らしていた形です。

日本語教師をやってよかった! どんな時に実感しますか?

目に見えて日本語レベルが上達した生徒を見たときは、やはり感動して涙が出ました。また、既述の通り、まずは「学校に来てもらう」ことが重要になる国ですので、授業開始時に全員が着席して待っていてくれた日はその授業にも気合が入りました。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?それはどうしてですか?

特にありませんが、現地で感染症にかかり入院してしまったときは心が弱くなってしまい、金銭面や将来のことも考えた上で、帰国が頭によぎったことはあります。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

社会人になる前の学生の時期は、人生の中で一番、自由になる時間が多いです。まずは日本語教師で働きたい国のことを、とことん好きになってください。

旅行でもいいので現地に遊びに行って、現地の食べ物を食べる、現地のアパートに暮らす、現地の人と仲良くなるなど、その国のことを大好きになった上で、日本語教師として働くことが本当に出来るのかを今一度考えてみて下さい。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

社会人の方は、おそらく即戦力としての日本語教師の能力が求められると思います。もしくは家族を築いている方は、待遇の面でもこだわらなければならない状況になると思います。ですので、最低でも日本語教師420時間講座と検定試験は両方取っておいて下さい。

日本語教師は資格がなくても出来る職種ですが、より好待遇を求めるならば、両者の取得は必須です。

カンボジアで日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

今、カンボジアは日本ブームです。日本食レストランが出来れば今なら間違いなく繁盛していますし、街中には日本の中古車で溢れ、テレビCMでは日本人の役者さんが登場することもあります。そういう意味では日本語教師を目指す国としてはうってつけのところだと思いますが、先進国での就業とは違い、発展途上国で働くということは、思った以上に上手くいかないことが多々あります。

日本語教師としての能力の取得はもちろんですが、多少のカンボジア語の取得や、カンボジア料理を好きになることなど、「働く」以上に「暮らす」ことを念頭に入れて、実りあるカンボジアでの日本語教師としての成功を実現させて下さい。

南・東南アジアの国・地域別 経験談

当サイト人気スクール 420時間養成講座