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海外日本語教師経験談

ベトナム ハノイ 日本留学会社(2017年) 心温かいベトナム人に支えられました。

👩 Hikaruさん・ 27歳

総評

  • ベトナム ハノイ 日本留学会社
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間:1年 (2016~2017年) *退職
  • 月収:10万円 (2,000万ドン) *現地で生活をするのに十分
  • 勤務時間:1日8時間 週5日勤務   *残業:1ヶ月合計20時間

私はベトナムで働くまで、ベトナムに行ったことがなく、ベトナムのこともあまり知らないまま渡航しました。多少の不安もありましたが、会社の人たちが本当に温かく迎え入れてくれました。渡航直後は、会社の人に買い物や食事の面倒も見てもらったり、市内を案内してもらったりしました。

私が体調を崩した時にも、すぐに駆けつけてくれたり、食事や薬を届けてくれたり、家族のように面倒を見てくれました。慣れない海外生活で不安や心配もありましたが、毎日楽しく過ごせたのは、親切なベトナム人達のおかげだと思っています。

学生達も教師同様、親切で思いやりがある、明るい学生達でした。私の誕生日を祝ってくれたり、家に招待してくれたり、いつも暖かく接してくれたことが嬉しかったです。

また、授業態度も非常に良く、日本語を勉強したいという熱意が伝わってきて、私もいつもやる気をもらっていました。特に、日本の生活や日本文化について興味を持っている学生が多く、そんな学生達に教えるのは、日本人として本当にやりがいを感じました。

ベトナムの生活も不便がなく、食べ物の美味しさや交通の便利さには驚きました。食事は屋台で一食100円程で済み、種類も豊富で飽きることはありませんでした。

移動はウーバーのアプリで簡単にバイクやタクシーを配車できたので、暑い中バスを待ったり、外を歩く必要もなかったです。強いて言えば、ゴキブリやネズミが堂々と生活している姿には驚きましたが、すぐに慣れてしまいました。

また、ベトナムは物価が安いため、私の給与(10万円)でかなり余裕がある生活が送れました。特に私は、会社のベトナム人や学生達と過ごす機会が多かったので、現地のベトナム人の生活レベルと同様の生活を送っていたのも大きかったと思います。

そんな中でも、連休を使ってホーチミンやダナンなどへ観光に行ったり、近隣のタイへ旅行に行ったりもしました。教師として働きながらも、同時に旅行気分も味わえるのが海外勤務の魅力だと思いました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

私が働いていた留学会社では、日本留学を控えた学生達の日本語研修をしています。短期間で日本語を詰め込むため、1日5時間程日本語を勉強しなければなりません。そのため、時には飽きてしまったり、やる気をなくしてしまったり、学生達のモチベーションを保つことが本当に難しかったです。

そこで、日本の文化や生活を体験できる機会を作ってみることにしました。日本の歌を歌ったり、日本料理を作ってみました。

その中でも特に好評だったのが、おにぎり作りです。簡単にできるおにぎり作りですが、作り方を学ぶだけではなく、日本語の語彙(米、海苔、炊飯器など)や、手順の説明も学ぶことができます。時には教科書から離れた活動を取り入れることで、学生たちのモチベーションを保つことができると感じました。
(写真はおにぎり作り体験中の写真です。)

なぜこの日本留学会社を退職しましたか?

現地では、日本語の教え方や学生との接し方を学べる先輩のような存在がいなかったため、時に「これでいいのだろうか」と、自分の授業に自信をなくすことが多くありました。私は日本語教育の経験があまり多くなかったので、改めて日本の教育機関で日本語教師としての基礎を学びたいと思いました。

そして、ある程度知識や経験、自信が身についた時に、再び海外勤務をしたいと思い、約1年の勤務を終えて帰国することにしました。

給与

月収:10万円 (2,000万ドン)
現地で生活をするのに十分

よほどの贅沢をしない限り、月額10万円は十分な給与でした。私の場合、住居の提供があり、光熱費等も会社負担だったため、実質かかったお金は食費、交通費、交際費のみでした。

具体的には、

・食費:基本的に現地の屋台で一食100円ほど。時々日本食やファストフードを食べました。
・交通費:バイクタクシー利用で一回100円前後。
・交際費:2、3ヶ月に1回、ベトナム国内を旅行。その他友人との会食など。

このような生活だったら5万円以下で済み、さらに家賃を負担する場合でも、プラス2万円ほどで十分だと思います。しかし、日本人の集まりに多く参加したり、マッサージや買い物を頻繁にする場合、足りないと感じる場合があるかもしれません。

残業代に関しては、設けていない機関が多いと思います。イレギュラーなことを頼まれることも多く、日本に比べると、「就業時間」という概念が薄く、タイムカードもありません。土日に会社のパーティーなどのイベントが行われることもありましたが、その場合はもちろん給与は発生しませんでした。

また、私の会社では有給休暇という制度はなく、体調不良の時などは休んでも特に給与から差し引かれることはありませんでした。1週間ほど一時帰国をした際も、給与は通常通りの支給でした。このような休暇に関しては、しっかりとした規定がなく、非常に曖昧だと感じました。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:10万円

月収の内訳

  • 基本給:10万円

待遇

  • なし

雇用形態

  • 専任講師 *正規雇用

勤務時間

  • 1日8時間 週5日勤務   *残業 1ヶ月合計20時間

長期休暇中の給与保証

  • 長期休暇がない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

ベトナムでは、予定されていなかったことを突然頼まれたり、予定が変更されたりすることは日常茶飯事です。準備していた授業が突然なくなったり、反対に準備していない授業を頼まれることもありました。

そのため、空いた時間は教案作りに徹し、急な要望にも対応できるように、パソコンのドライブ内に教案を保存しておきました。

また、私の会社では、近隣の高校に出張授業に行くことが頻繁にあり、移動の時間もかかるため、帰宅が夜遅くなることも珍しくありませんでした。ベトナムは蒸し暑く、外の移動は想像以上に体力を消耗します。さらに毎朝の出勤時間も早いため、体力的に少し辛いと感じました。

そこで、ベトナムの習慣である「昼寝」を取り入れることにしました。ベトナム人は昼食後、会社のソファや椅子で昼寝をする習慣があります。日本人の私は会社で寝ることに抵抗がありましたが、実際やってみると快適で、気付いたら昼寝がなくてはならない体になっていました。「郷に入ったら郷に従え」の重要性を理解する出来事でした。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス15人

学習者層

  • 18歳~25歳の日本留学を控えた学生

スケジュール

月曜日
  • 8:00~12:00  初級クラスを4コマ
  • 13:00~17:00  テスト作成と授業の準備
火曜日
  • 8:00~12:00  初級クラスを4コマ
  • 13:00~17:00  近隣の高校へ訪問授業
水曜日
  • 8:00~12:00  初級クラスを4コマ
  • 13:00~17:00  テスト作成と授業の準備
木曜日
  • 8:00~12:00  初級クラスを4コマ
  • 13:00~17:00  近隣の高校へ訪問授業
金曜日
  • 8:00~11:00  筆記テスト
  • 13:00~15:00  JLPT N5対策授業
休日
  • 土曜日:2、3週間に1回、近隣の高校へ訪問授業
  • 日曜日:一日休めていました

ベトナムで日本語を教える前に準備すべきだったことは?

渡航前に、現地ではパワーポイントで授業ができると会社の人から聞いていたのですが、実際にはプロジェクターがない教室が多く、黒板のみを使用して教えていました。持ち運びができる小型のプロジェクターを持っていけば、もっと授業内で写真や動画を使用したり、幅広い授業ができたと思います。

準備しておいて良かったものは浴衣です。ベトナムはとにかくパーティーが多く、その度に浴衣を着てくれと頼まれ、滞在中に何度も着る機会がありました。現地のアオザイを着るのもいいですが、浴衣の方が珍しく、みんなに喜ばれると思います。

就職活動

この日本留学会社で働くきっかけ・決め手は?

海外で日本語教師をしたいと考え始めた時、私は実際に働いている人に話を聞きたかったので、SNSを活用しました。具体的に行ったことは、インスタグラムで「#日本語教師」と検索し、海外で働いている日本語教師の人にメッセージを送ることです。

そして、ベトナムで日本語教師をしている方と出会い、この会社を紹介してもらいました。事前に、会社の良い点や具体的な働き方、給与などを詳しく教えてもらい、納得した上で正式に紹介してもらうことにしました。

現地で日本語教師の需要はどのくらいありますか?

ベトナムでは、数年前から日本留学と外国人技能実習制度が流行しているため、日本語教育の需要は非常に高いです。

その中でも、アニメや漫画の影響や、SNSの普及により、日本に興味を持つ若者が増えています。実際に「日本のアニメが好きで、日本に留学したい」という理由で日本語を学習する学生に多く出会いました。

ベトナム国内には、日系企業も多く、日本語学科を設けている大学も多くあるため、今後も日本語教育の需要は高いままだと思います。

この日本留学会社で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

日本語教師が未経験でも雇ってくれるところが多いですが、やはり日本での経験があった方が圧倒的に有利です。現地の教師は、若くて経験が浅い教師が多いので、教え方や学生への接し方など、お手本になる日本人教師が必要だからです。

実際に、私の会社のベトナム人教師も、おおよそN3レベルで教授経験も浅い人がほとんどでした。そこで、日本人の私が教師研修を担当することになり、私の教え方を共有したり、教師同士で情報交換する機会を設けました。

このような現地の教師への研修は、会社として日本人に期待することの一つだと思います。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

  • 日本村
    求人数が多く、日本語教師の間では最も有名なサイト。
  • 日本語教師の集い
    海外、国内ともに求人数が多く、給与や待遇などの細かい情報も記載されている。
  • 日本語教育振興協会
    専門学校や国内外の大学の求人が多く、修士や博士を取った人向けの求人も掲載されている。

就職活動で有効な手段は?

  • 『日本語書店「凡人社」』
    店内の壁に求人が貼られている。
  • 『ハローワーク』
    インターネットに載っていない求人も多数ある。

国選びで重視した点

  • 物価の安さ
  • 気候
  • 食事が合う

現地における日本語教師の需要・将来性

  • 人気があり、一定数の学校で求められている

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学校の規模
  • 給与・待遇
  • 都会にあるか

応募時に必要とされた資格

  • 日本語教師養成講座420時間修了
  • 日本語教育能力検定試験合格
  • 大学 日本語教育主・副専攻

就職 選考方法

  • 紹介のため試験なし

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

高校時代にアメリカ留学をした時、現地の高校で日本語クラスのアシスタントをしました。そこで初めて日本語教育というものを知り、日本から離れた国で日本語や日本文化が学ばれていることに感動し、日本語教師になりたいと思うようになりました。

留学を終え日本に帰国後、日本語教育が学べる大学へ入学しました。在学中から日本語ボランティアや日本語の家庭教師などを経験し、現在まで日本語教師を続けています。

「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?

卒業した生徒や、以前担当していた生徒から連絡がきた時です。内容は様々ですが、「JLPTに合格した」「大学に進学する」など、日本語を一生懸命勉強していることがとても嬉しいです。

日々の出来事では、授業が上手く行った時、学生の反応が良かった時、心の中でガッツポーズをします。この小さな喜びがモチベーションになり、日々教師としての自信へと繋がっています。

日本語教師を辞めたいと思ったことはありますか?それはどうしてですか?

日本語教師は様々な働き方がありますが、国内国外、教育機関に関わらず、基本的にあまり「稼げる」仕事ではありません。同級生たちが会社でどんどん昇進したり、ボーナスの話をしているのを聞いたときは、何とも言えない気持ちになり、転職を考えたことは何度もあります。

しかし、日本語教師のやりがいや、今まで積み重ねてきた経験を考えると、やはり続けてみようという気持ちになります。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

大学で日本語教育を学ぶことで、海外などの求人応募の際には高く評価されることが多くあります。大学に日本語教育課程がない場合、外部の養成講座に通う方法もあります。実際に、外部の養成講座と大学を両立している人も多く、一方で大学卒業後に集中して養成講座に通う人もいます。

また、日本語教師として安定した収入を望みたいのであれば、大学院へ行くことを勧めます。修士を取ることで、国内外の大学での勤務も可能になるからです。特に海外では、修士があるかないかでは給与等にも大きく差が出ることがあります。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

最近では、日本語教育能力試験を資格として求められる場合も多いですが、可能な限り、この資格プラス養成講座の受講を勧めます。日本語教育能力試験は実践的な内容が少ないため、この試験に合格したからと言ってすぐに教壇に立つのは難しいからです。

教育機関では即戦力を必要としている場合が多く、養成講座に通って教案作成や教育実習等を経験しているほうが、採用されるには有利だと思います。

ベトナムで日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

ベトナムは食べ物が本当に美味しくて、人も親切です。生活には不便がなく、ベトナムが気に入って何年も住んでいる日本人も多いです。

そんな中でも、時々ベトナム人のルーズさや適当さにうんざりすることもあると思います。日本の常識が一切通用しない場面でも、そこも含めてベトナムの魅力だと思えるのが、海外勤務を楽しむコツだと思っています。

人としても日本語教師としても、大きく成長できることは間違いないので、迷っている方には是非挑戦してみてくだい。

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