2022年6月版 どうなる?日本語教師の新国家資格 公認日本語教師→登録日本語教員へ

日本語教師の資格が国家資格になるのはご存じの方も多いかと思います。詳細が決まらず、当サイトでは様子をみていましたが、予定している全面施行の2024年ともう2年後。

国家資格を取り仕切る文化庁国語課のホームページを見ても、特に経過措置については詳細が決められいないことも多く、落ち着かない現役日本語教師、日本語教師を目指している方も多いことでしょう。

当編集部では、1次情報である文化庁国語課の有識者会議の資料を元に、2022年6月現時点でわかっていること、また不明な点については文化庁国語課に書面にて取材を申し込み、その回答と当編集部の見解をQ&A方式にてまとめました。

尚、「現時点で方向性が決まっている」=「確定」では決してありませんので、誤解がないようお願いします。

※文化庁からの回答や資料が掲載されたタイミングにより文中にて新しい国家資格について「公認日本語教師」と「登録日本語教員」両方の仮称が混在しています。現在は「登録日本語教員」が仮称として使用されています。

※文化庁国語課の回答のマーカーは当編集部にて重要箇所をマークしたものです。

※2022年6月現在の情報をもとにしています。尚、日本語教師の新国家資格については当初掲げられていたものから変更が多いです。また現在も検討中であり、変更される可能性が高いことを認識の上、記事をお読みください。

Q:そもそも何のために国家資格に?

<💬 編集部のコメント>
以下を目的に日本語教師の国家資格は提言されました。

  • 日本で在留外国人が急激に増え、学習者も多様化しており、質の高い日本語教育の提供が課題になっている中、現在日本語教師の資質・能力を証明する公的な資格制度は存在していない。
  • 日本語教育能力検定試験は公的な意味合いは強いものの、公的な資格ではない。
  • 420時間養成講座については、文化庁がカリキュラムを定めたに沿っているものの、民間の養成機関が実施している。
  • 日本語教師の資質・能力を確認し証明するための国家資格を整えることにより、優れた日本語教師を養成・確保する。
  • その結果、国内外の日本語教育の質を向上させる。

みなさんご存じのように、日本語業界全体の問題ですが、非常勤も多く待遇がよくありません。この点も国家資格の制度を設け、日本語教師が自らの資質・能力の証明を資格制度によって行いやすくすることで、待遇の改善に繋げることも狙いです。

文化庁の詳細資料


Q:新しい国家資格の名称は?

「公認日本語教師」から2022年5月「登録日本語教員」へ仮称変更

新しい国家資格の仮称は「公認日本語教師」でしたが、2022年5月31日の有識者会議の資料3にて「登録日本語教員」といった新しい仮称が使われています。

文化庁資料:登録日本語教員の仮称が使用された

一部では「公認 日本語教師」と「登録日本語教員」は別々の資格?、「公認 日本語教師」の中にさらに「登録日本語教員」といった資格がある?と認識されている方もいましたが、「公認 日本語教師」が「登録日本語教員」と仮称が変更されただけの話です。
*2022年6月:文化庁国語課に当編集部より確認済みです。

文化庁の詳細資料

2020年3月10日 文化審議会国語分科会

2022年5月31日 日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議


Q:新しい国家資格はいつから?

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

施行開始時期については、令和3年1月25日の日本語教育の資格に関する調査研究協力者会議(以下「有識者会議」という。)第2回の資料5制度創設に向けてのロードマップ(案)は「令和6年度以降全面施行?」となっておりますが、具体的な時期については確定しておりません。

文化庁の詳細資料

2022年1月25日 日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議


<💬 編集部のコメント>
結局のところ、文化庁の回答通り「具体的な時期については確定していない」の一言に尽きるのだと思います。

確かに文化庁の回答で書かれている最短で資格を創設した場合のスケジュール案では「令和6年(2024年)度以降全面施行?」と書かれています。

文化庁資料:令和6年(2024年)全面施行?

スケジュールの内訳を確認すると2022年1~3月に法案国会提出の予定とありますが、今期の通常国会は昨日6月15日法案は提出されないまま終わりました。

文化庁資料:2022年の通常国会では法案は提出されなかった

また主に現職の職員への経過措置などはまだ「検討中」とされており、詳細を詰めるために2022年5月から2023年3月31日まで制度に向けた有識者会議を実施します。会議が終わるのが2023年3月31日の中、2024年から全面施行されるのか?すでに一度延期されていますが、さらに延びるのでは?といった声が業界の方からも聞こえます。

当編集部で一つ気になっているのが、2022年4月13日公示のパブリックコメント『外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ(案)」に係る意見募集について』の資料では国家資格の施行までのロードマップでは関係各所との調整が2026年までとなっています。

文化庁資料:2026年に施行?

2024年ではなく2026年からの全面施行とも受け取れます。この件についても文化庁国語課へ問い合わせましたが、前述の回答の通りで、こちらに記載された「2026年」については特にコメントはありませんでした。

文化庁の資料

2022年4月13日 公示のパブリックコメント「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ(案)」に係る意見募集について

  • 「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ(案)」P42 ※現在リンク切れ


日本語教師を目指すならいつこの資格を取るべきか。

ここからは編集部の私見です。現時点で新しい国家資格はいつ施行になるかまだ未定です。この状態で待つよりも、早く日本語教師になりたいと強く思う方はいち早く勉強を始めて、いつになるかわからない国家資格を待つよりも、経験を積むべきのように感じます。詳しくはこちらで後述しています。

逆にあと10年以内に日本語教師になれたらいいと長い目線で考えているのであれば、国家資格が施行されて、過去問も入手できる全面施行+1年以上先に受験するのが無駄がないでしょう。

Q:どんな風に変わるの?

<💬編集部よりコメント>
2022年6月現時点での試験概要の大きなポイントを以下にまとめました。

ポイント①新しい試験は国家資格になります

みなさんご存じの通り、一番の重要ポイントです。従来の告示校の日本語学校で教えるために必要な条件は以下の3つです。

  • 大学で日本語教育主専攻又は副専攻 → それぞれの大学が講座を開設・実施
  • 大卒且つ、日本語教師420時間養成講座修了 → 文化庁が指定したカリキュラムに沿っているとはいえ、養成講座自体は民間が実施
  • 日本語教育能力検定試験 → 公益性が高い団体とはいえ、公益財団法人が運営・実施

どれも国が間接的には関与しているとはいえ、直接運営を行っていませんでした。

新しい試験制度では国家資格になることにより「国の法律に基づいて実施される資格であり、有資格者は一定水準以上知識・技術が達していると国が認定していること」を意味します。また、それにより日本語教師を採用する側が採用の判断基準が明確になることで質の高い日本語教師が確保しやすくなると言えます。

文化庁の資料でも新しい国家資格ができることによる効果は以下のように記載されています。

専門家としての日本語教師の資質・能力の証明がなされることにより,日本語教育機関をはじめ,外国人を雇用する企業や事業者,地方公共団体,学校等が日本語教師を雇用する際の判断基準が明確になり,質の高い日本語教師が確保しやすくなる。

専門性を有する日本語教師が,自らの資質・能力の証明を資格制度によって容易に行えるようになることで,日本語教師を目指す人材の増加とともに,より良い職業選択につながりやすくなることが期待される。

ここからは編集部の私見です。

今までは上記の①~③の方法がありました。ある人は大学で主専攻、ある人は養成講座修了、また別の人は検定合格者。

それぞれ自分に合った選択肢を選べるメリットがあったと言えますが、日本語教師を採用する側から見れば、どれがいいのか?わかりづらさは確かにあります。この点は今後は「1つの国家資格に合格し、登録しているか」否かになるので、わかりやすくなるでしょう。

文化庁の詳細資料


ポイント②筆記試験合格+教育実習修了の2ステップに

筆記試験を受験後、合格者のみ教育実習を履修・修了する必要があります。筆記試験合格し、教育実習修了の後、登録することで晴れて「登録日本語教員」になることができます。

筆記試験は2つの構成「筆記試験①」と「筆記試験②」に分かれています。

筆記試験①
原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。

筆記試験②
出題範囲が複数の区分にまたがる横断的な設問により、熟練した日本語教師の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。また、基礎的な知識・技能及び基礎的な問題解決能力について、音声を媒体とした出題形式で測定する。

新しい国家試験の構成は「日本語教育能力検定試験と大きく変わらないのでは?」といった声を耳にしましたが、上記の試験の構成が今の日本語教育能力検定試験の試験範囲の試験Ⅰと試験Ⅱの試験要領とほぼ同じだからだと思われます。

以下現行の日本語教育能力検定試験の実施内容詳細と新しい国家資格の試験の構成をそれぞれ公式サイトよりそのままコピーしました。一字一句ほぼ同じか、音声だけ少し言い回しが異なる程度であることがわかります。

基礎部分の試験の構成
現行の試験(試験Ⅰ)
原則として,出題範囲の区分ごとの設問により,日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。
新しい国家資格(試験①)
原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。
音声部分の試験
現行の試験(試験Ⅱ)
試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基礎的な問題解決能力」について,音声を媒体とした出題形式で測定する。
新しい国家資格(筆記試験②)
また、基礎的な知識・技能及び基礎的な問題解決能力について、音声を媒体とした出題形式で測定する。
問題解決能力を測定する試験
現行の試験(試験Ⅲ)
原則として出題範囲の区分横断的な設問により,熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。
新しい国家資格(筆記試験②)
出題範囲が複数の区分にまたがる横断的な設問により、熟練した日本語教師の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。
日本語教育能力検定試験の詳細資料


筆記の合格者のみ実習に進めます。実習の内容にもよりますが、ペーパー試験で終わらせるのではなく、このような実習が追加されるのは良い傾向です。

また、2022年6月現在検討されているのが、いわゆる民間の420時間養成講座の修了者、大学の養成講座単位取得者は試験①と実習が免除されます。試験②のみ受講すればよくなります。

ポイント③告示校の日本語学校では教師”全員”が新しい国家資格の登録者である必要あり

2022年6月現在、告示校の日本語学校で教える日本語教師は全員新しい国家資格登録者であることが検討されています。詳しくはこちらで後述します。

文化庁の詳細資料


Q:日本語教育能力検定試験はなくなりますか?

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

日本語教育能力試験は、公益社団法人日本国際支援協会(JEES)が行っている試験であり、公認日本語教師の制度開始後の扱いについては、公益社団法人日本国際支援協会にてご判断いただくことになります。

<💬編集部よりコメント>
文化庁国語課が運営している試験ではないので、コメントする立場にないといったことかと思います。

現在の日本語教育能力検定試験はなくなり、新しい国家資格は日本語教育能力検定試験の運営団体が試験機関になるのでは?と考えるのが自然ですが・・・どうなるのは公式発表を待ちましょう。

Q:新しい国家資格がなければ、日本語を教えられない?

<💬編集部よりコメント>
前述の通り、日本語を教えることは自由です。医者のように、資格がない人が業務を行うことで罰せられるようなことはありません。

ただし、告示校の日本語学校で教えるためには、教員は全員新しい国家資格を取得していることが必要になる方向で進んでいます。

告示校について詳しくは次の文化庁国語課からの回答をお読みください。

Q:告示校で教えるには新しい国家資格の取得が必要?

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

認定された日本語教育機関において、最低基準として、一定数の公認日本語教師の配置を求めることを検討しておりますが、その上で、認定された日本語教育機関において日本語教育を担う教師については原則として公認日本語教師であることを求める方向で検討しております。なお、補助者など教師以外の者について公認日本語教師の資格を求める考えは現時点ではありません。

<💬 編集部のコメント>
当初は日本語学校の告示校で教える日本語教師はその教師の中の一定数でよいといった話で進んでいましたが、現在は「告示校で教える日本語教師は原則として全員新しい国家資格の登録者のみ」で話は進んでいます。

告示校の日本語学校で教える場合には全員新しい国家資格の登録者のみと急に変更されれば、現場は大パニックになるので、例えば10年など一定期間経過措置の猶予を設ける方向で進んでいます。

『しばらくは告示校で教えるためには従来の条件「大卒で420時間」「日本語教育能力検定試験合格」「大学の主専攻もしくは副専攻」があればよいが、施行開始から10年の間に国家資格取得してください』といったことです。*10年という数字は仮ですが、文化庁の方の例え話ででてきたので、現実的な数字ではあると思います。

あくまでも「その方向で検討している」なので、確定ではないとはいえ、当初の計画から大きな変更点です。

特に2022年5月31日の有識者会議の資料3新制度のイメージ図からは今回の試験制度は日本語教師の問題だけではなく、日本語教育機関の認定と連動していてもっと大きな枠の話です。現職者への配慮が必要ですが、新しい国家資格を設ける、業界を改善するならばここまで替える必要があるのかもしれません。

文化庁資料:新制度の枠組み

文化庁の詳細資料

2022年5月31日 日本語教育の質の維持向上の仕組みに関する有識者会議

Q:告示校以外でも、教員は新しい国家資格を取得は必要?

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

現在、文化庁で検討している制度としては、認定された日本語教育機関における日本語教師の在り方についてです。

企業をはじめとした認定された日本語教育機関以外での日本語教師の在り方については、現時点では、義務付け等を行うことは検討しておりません。

<💬 編集部のコメント>
認定された日本語教育機関とは告示校の日本語学校のことだと思います。

告示校の日本語学校以外の、例えば企業で働く外国人相手に日本語を教える、プライベートレッスン、ネットを使ったオンラインレッスンなどの場合は対象外であり、新しい国家資格取得者以外の日本語教師を自由に採用することができます。

ですが、告示校の日本語学校で働きたい人のみがこの新しい国家資格の受験を考えればよいのでしょうか?

ここからは当編集部の私見ですが、現在も告示校の採用条件を適用している告示校以外の教育機関も多いことを考えると、義務でなくとも各教育機関はこの新しい国家資格登録者を採用の基準にする方向で移行することが考えられます。

Q:現職の日本語教師の資格を取った人はどうなる?

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

経過措置の詳細については現在検討中です。

<💬 編集部のコメント>
まず、「経過措置とは?」という方にご説明します。

例えば、今日本語を教えている人で過去に420時間養成講座、日本語教育能力検定試験合格者、無資格でもかなり長い間日本語を教えてきた人も新しい国家資格を受けなおさなければならないのか?といった問題です。

2021年7月の有識者会議では例えば質が担保されている機関で一定年数以上働いているなど資質、能力が担保されている場合、試験の一部 例えば実習などを免除するといった話でした。

では、「質が担保されている機関って?」「一定年数以上って何年?」「すでに退職している場合はどうなるの?」などの詳細は検討中との回答は明らかにされていません。

万人に公平な経過措置はなかなかないと思いますし、どこまでを経過措置の対象とするのかは難しい問題ですよね。

現役、すでに退職した日本語教師も含めて、利害関係者が広範囲のため、経過措置は最後の最後まで調整が入りそうな気がします。

実際当初、現役の日本語教師や420時間養成講座修了者はそのまま新しい国家資格の取得者として登録されるといった話でしたが、2022年4月に電話にて文化庁に質問したところ、風向きは「新しい国家資格なので、過去の試験の合格者をそのまま受験せずに試験免除とはならないm(一部免除などは別として)試験は受ける方向性になっている」と大変言いづらそうにおっしゃっていました。

といったように当初から大きく変わっているので一喜一憂せず、詳細の正式な発表を待つのがよいように感じます。

Q:新しい国家資格は更新が必要?

更新は必要なしの方向で動いています。

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

更新制度に関しましても、公認日本語教師が社会情勢の変化や自身のキャリアステージに応じ、必要とするタイミングで、最新の知識を身に付けることができる研修の充実によって、質の高い日本語教育の提供が可能となることに鑑み、更新講習の受講は求めないことされています。 文化庁としては、有識者会議の報告書を踏まえて検討しております。

<💬編集部よりコメント>

「資質・能力の維持・向上の観点から10年程度の有限期限を設けることが適当である」としていましたが、以下の理由にて2022年5月時点では見直しとなっています。

  • 更新講習を制度化せずとも、公認日本語教師が社会情勢の変化や自身のキャリアステージに応じ、必要とするタイミングで、最新の知識を身に付けることができる研修の充実によって、質の高い日本語教育の提供が可能
  • 仮に、更新講習を制度化し、講習の受講対象者が現職の日本語教師でない場合、更新講習の対象者や有効期限の捕捉が難しい
  • そのため、更新講習の受講は求めず、文化庁として、予算事業等を通じて研修環境の充実・強化に努めることが適当
文化庁の詳細資料

変更前の資料:2020年3月10日 文化審議会国語分科会

変更後の資料:2021年7月29日 日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議


Q:新しい国家資格取得には大卒以上の学歴が必要?

大卒以上でなくとも国家資格を取得できます。

文化庁国語課の回答(2022年5月時点)

昨年とりまとめられた有識者会議の報告書においては、試験等を通じて一定の知識・技能を有しているか確認することを踏まえれば、日本語教師が必要とする幅広い教養と問題解決能力は必ずしも大学・大学院のみで培われるものではない点等に鑑み、学士以上の学位を資格取得要件にはしないことと整理されております。

<💬編集部よりコメント>
大卒でなくとも新しい国家資格は取得できる方向です
当初、大学卒業が資格取得の要件がありましたが、2022年5月時点ではなくす方向です。

2020年3月の文化審議 会国語分科会では「学位以上の学位=大学卒業以上の学歴」が資格取得に必要とされていましたが、以下の理由により見直しとなりました。

  • 今後日本に在留する外国人はさらに増え、保育士や福祉従事者など多様な現場において日本語教育の能力が必要とされることが考えられるため、学歴では区切らず門戸を広げる
  • 日本語教師が必要とする上記の幅広い教養と問題解決能力は必ずしも大学・大学院のみで培われるものではない
  • 名称独占の国家資格において、学士以上の学位を資格取得要件にしている例がない

新しい国家資格を誰でも受けられるものではなく、大卒以上と限定することで、試験自体の難易度をあげるといった意味では学士の学位への根強い指示もあったようですが、広く門戸が開かれる方針となったようです。

各教育機関で「大卒以上の学歴の教師のみを採用したい」と大卒の日本語教師に限定して採用することはもちろん可能です。それぞれの教育機関が決めることができます。あくまでも日本語教師の新しい国家資格においては学歴での資格要件はなくす方向ということです。

日本語教師を目指すなら、できたら大学卒業を
ただし、日本語教師は大学を卒業したほうがよいとの声はあります。具体的には特に日本語学校で日本の大学に入ることを目標にしている学生、特にアジア系の生徒の場合、担当講師が大学卒業かどこの大学を出ているのか気にするケースも多いためです。また大学卒業への進路指導などが業務で発生する場合に担当させてもらえないといったもありました。

もし、日本語教師を職業として考える場合、学位を取得しているケースのほうがキャリアの幅が狭められにくくはなるでしょう。

文化庁の詳細資料

変更前の資料:2020年3月3日 文化審議会国語分科会

変更後の資料:2021年7月29日 日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議


Q:日本語教師になるなら国家資格の完全施行を待つべき?

<💬 編集部のコメント>
すでに日本語教師の方はもちろんこれから日本語教師を目指す方にも新しい国家資格は大きなニュースですよね。

これから目指す方にとっては国家資格ができるまで「420時間養成講座の修了」「日本語教育能力検定試験の合格」は待つべきかといったポイントだと思います。

  • 国家資格の完全施行を待たずに、すぐに日本語教師の勉強を始める。
  • 国家資格の完全施行を待つ。

同時に以下のことも頭に入れておきたい。

  • 国家資格自体いつ施行されるのかがはっきりされていない。
  • 経過措置などの詳細も決まっていない。
  • “早ければ”2024年6月からの施行との話だが、2022年4月13日公示のパブリックコメント「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」の図表には2026年まで調整が続き、2027年以降のようにも読み取れる?

早く日本語教師になる必要もないなら国家資格の完全施行を待とう

それぞれどういった方がどちらの選択肢が合っているかですが、シンプルに「早く日本語教師の勉強を始めたり、経験を積みたいと思っていない。積む必要がない方」はその間にボランティアなどで経験を積みながら、国家資格の完全施行を待てばよいでしょう。

問題は完全施行のスケジュールが見えていない

問題はもともと1年延期になり、また個人的な所感では2024年の目標も今雲行きも怪しくなっているのでは感じています。そのため、いつから完全施行されるのかが現時点で未定ということです。

また、例えば2024年から完全施行と言っても、いくら今の日本語教育能力検定と試験概要が同じとはいえ、初回の試験は誰もが避けたいものです。実際の出題問題がわかり、2回目ぐらいから受験したいと思うのが普通かと思います。その場合、2024年+1年先の受験になります。

最も早い場合でも、それだけ先でもよいのであれば・・ですね。

今養成講座を受けても、新しい国家資格には無駄になるのか?

例えば国家資格完全施行から指定の日本語教師420時間養成講座を受講した場合、国家資格の試験1と実習が免除になり、試験2のみ受験すればよい方向で進められています。

ですが、いち早く勉強をすることで日本語教師の勉強をその分早く始められて経験を積むことができます。経験も1年、2年、3年と年単位で経験して意味が出てくるものです。完全施行を待つことで、その分数年単位で遅れを取ることになります。

例えば、もし2026年に完全施行されるのを待つだけでも今が2022年とすれば2年先です。今26歳の方は28歳になっています。36歳の方は38歳に。2027年の全面施行と延長された場合は5年後です。今26歳の方は31歳になっています。36歳の方は41歳に。

また新しい国家試験に合格できればよいのですが、もし次の年に再チャレンジとなれば、さらに先延ばしになってしまいます。養成講座も1か月で終わるものではないでしょう。今の養成講座であれば、最低でも半年以上平均で1年以上はかかります。

現在の告示校の条件である①大学で主専攻・副専攻 ②大卒以上日本語教師420時間養成講座 ③日本語教育能力検定試験は新しい国家資格が完全施行された瞬間に意味がなくなるわけではありません。ここからは編集部の私見ですが、経過処置の期間を経て、徐々に世の中が新しい国家資格にシフトしていくイメージになるのだと思います。

特に海外に行かれたい方は何年も完全施行を待つよりも、現行の講座の修了、検定の合格をし、海外就職に行動を移したほうが賢明に思います。特に今はいつ完全施行になるのかもわからない状態なので尚更です。

告示校で勉強を積むことで、一部試験免除も検討されている

現時点であくまでも検討段階ですが、「質が担保されている機関で一定年数以上働く等、教育の現場における実践的な資質・能力が担保される者に関しては、教育実習の免除などの配慮を検討する。」ことが検討されています。

具体的にはおそらく告示校のことを指すことになると思いますが、いち早く勉強を始め告示校で経験を積んだ場合に、実習の一部免除される可能性もあるのです。もちろん、勤務時間などによるところになることが考えられますが、早く経験を積むことで国家資格試験制度の面でも少しプラスにある面もあるということです。

また、国家資格試験は当然ながら早くからい経験を積み、勉強した内容は必ず役に立ちます。また経験で得た知見は必ず役に立つ内容も多いので、早く勉強・経験をスタートすることでカバーできる部分も出てくることでしょう。

などの理由から全く日本語教師になる時期を急がない方は詳細が確定し全面施行するまで待つ、それ以外の勉強を始めたい方には今勉強を始めたいなら、施行前から始めることをおすすめします。特に完全施行の時期が見えていないので、尚更です。

日本語教育能力検定試験でもはじめよう

何十万とかかる養成講座は躊躇される方も多いと思いますが、日本語教育能力検定試験の勉強でもスタートされることを個人的にはおすすめします。日本語教育能力検定試験の解説をユーチューブで配信されているはま先生が提案されていたのですが、新しい国家資格と現時点では大変類似している試験範囲が検討されているので、国家試験の模擬的な意味合いで日本語教育能力検定試験の受験をおすすめされていました。

受験費用は15,000円弱かかりますが、養成講座よりは格段に安く、良い目標になります。新しい国家試験にも必ず役に立つので、すぐに勉強を始める必要がない方もぜひ日本語教育能力検定試験の受験はおすすめです。

文化庁の詳細資料


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