元日本語教師による
日本語教師の実態レポート

日本語教師になるにはどうすればいいの?資格はいるの?どんな風に教えるの?
具体的な経験を交えながら、教師の仕事について
"元教師"が実態をお伝えします。

インターカルト日本語学校
420時間養成講座 口コミ

2020/05/25

総合評価  5.0

乗り越えれば怖いものなし!地獄のしごき

最も満足した点 講師が常に本気で向き合ってくれたこと
最も不満な点 スケジュールが過密すぎること
ざしこ(女性・32歳・千葉県)
年齢 ※当時 30歳
スクール名 インターカルト日本語学校 日本語教員養成研究所
養成講座名称 日本語教師養成コース(420時間コース)
学習形態 通学
期間 2018年4月~2018年9月 *6ヶ月
受講料 合計 61万2450円
資格・課程 日本語教師養成講座420時間修了
講座選びに重視したこと 講師・立地

私は、420時間養成講座を受講する前に、日本語教育能力検定試験に合格し、一度日本語学校にTAとして就職し、そこで、テキストから日本語教育について自分が学ぶことと、実際に教壇に立って学生の前で授業をすることには大きな隔たりがあることに気づきました。

そのため、養成講座を選ぶ際は、実習の内容と講師陣の専門性をチェックしました。特に、実習の内容を重視し、「実際の現場に近い環境でたくさん教壇に立てること・みんなの日本語を広く網羅していること・中上級や漢字の授業についても触れられること」の3点をもとに講座選びをしました。

実際受講してみてまず思うことは、もう二度出来ないということ。
理論授業の試験やレポート・実習授業の予習・教案作成・教材準備・練習・修正・チームでの話し合い・チーム内での模擬授業などなど…

毎日毎日授業時間外にやらなければならないことがあまりにも多く、何度も辞めたくなりましたし、実際に途中で辞めてしまう人もいました。

しかし、半年間集中的に養成講座に臨むことで、自分の経験から得た知識と実力と、何よりこの過密スケジュールを乗り越えたことが大きな自信になり、採用試験や就職先での授業でも気持ちに余裕をもって臨むことができました。

そしてこの半年間、議論したり助け合ったりダメ出ししあったり励ましあったりした年齢も経歴もバラバラな15人の仲間は、友達とも同僚とも違う特別な存在で、今も時々集まってごはんを食べたり、Zoomで近況報告したりしています。

常に追い込まれ続けた半年間でしたが、必死に食らいついた分確実に自分の力になり、一生日本語教育に関わっていく覚悟も出来ました。

「とりあえず資格がとれればいい」という人には絶対に勧めませんが、「本気で日本語教師で食べていきたい」という人や「大人になっても新しいことを学びたい」という強い意思のある人にはとてもおすすめの養成講座です。

Q:この養成講座を選んだ決め手は?

講師:専門的な深い知識やユニークで多様な経験のある講師が揃っていること
運営スタッフ:親身でフレンドリー
実習内容:みんなの日本語初級を広く網羅し、中上級や漢字の授業も経験できる。

Q:他のスクールと比較・検討しましたか?

ヒューマンアカデミー:
ライフスタイルに合わせて、長期間にわたって資格をとるための講座という印象で、主婦の割引制度もありましたが、講師が日によって変わり、授業の質にばらつきがあるように感じ、私の条件とあわなかったので選びませんでした。また、資料請求しただけで何度も何度も電話がかかってきて、運営側に不信感をもちました。

赤門会日本語教師養成講座:
当時10万円程度の割引制度があり有名だったので資料を取り寄せましたが、資料やホームページには学校の規模や施設に関する情報が多く、どの授業をどんな講師が担当するのかなど具体的な情報があまりなかったので、受講するイメージが湧きませんでした。また、実習の時間数が少ないように感じました。

講師・カリキュラム  5.0

受講した曜日と時間帯 平日の昼
1クラスの人数 15人
重視されていたカリキュラム 実践

理論講座は、ほとんどの科目が外部の専門家を呼んでの授業でした。国内外での経験も豊富で、書籍や論文も多く出している先生ばかりでした。公的機関や専門機関で最前線で活躍されている先生が担当している科目も多く、日本語教育に関わるあらゆる事柄を360度いろいろな角度から見させていただいたという感覚でした。

実践理論講座では、理論講座で学んだ文法を、実際に学習者に教える際に必要になること(類似表現との違いの説明・学習者が間違えやすいポイントなど)にフォーカスして考えることが出来ました。またそれ以外にも、ボイストレーニングや落語など、授業をする際に求められるスキルを磨く講座もあります。

初級の実践講座は、インターカルトのベテラン講師が担当します。授業前の準備は、初めのうちは文型の予習と例文作成、少しずつ導入案・教案作成、対学生実習の準備と発展していきました。

授業は、該当の文型に関する基礎的事項を確認した後に、自分で考えてきた導入案のロールプレイングをペアで行い、その後数名が学生役のクラスメートの前で5分程度の授業を行います。クラスメートからコメントをもらい、講師からフィードバックをもらい、最後に講師が考えた導入案を数名が実践します。

最低でも2日に1回は教壇に立つことになるので、初めはみんな憂鬱そうでしたが、日を重ねるごとに実験の場として積極的に活用することが出来るようになりました。

初級の対学生実習は初期・中期・後期と3回あり、階段を上っていく感覚でした。写真は初めての対学生実習の時のものです。学生の後ろではクラスメートや担当教員が評価をしています。

中上級や漢字は、割り振られた文型や語彙・漢字ごとにチームで検討会を数回行い、クラスメートの前で複数回授業を行い、最後に対学生実習を行います。

全ての授業が実際の現場を想定したもので、無駄な授業は全くなかったように感じます。

授業料  5.0

合計 61万2450円
内訳
  • 入学金:3万3000円
  • 授業料:54万9450円
  • テキスト代:3万円
  • その他:0円

受講を決める前、他の養成講座と比べると若干高めだったこともあり、少し受講を迷っていました。

しかし、検定試験に合格し日本語教師としての資格をすでに持っていた私は、内容に納得できないなら受講する意味がないため、運営スタッフの方の熱意を信じてインターカルトに決めました。

受講してみて、この料金設定は妥当だと感じます。学内の人間のみで授業を行っている他養成講座と、外部から多くの専門家を呼んでいるインターカルトで料金に差があるのは当然のことだと思います。

教材  4.0

テキスト・教材については、インターカルトが決めたものではなく、授業を担当する講師が決めたものなので、本だったりレジュメだったりパワーポイントだったり多種多様です。

各科目の専門家が最も良いと判断したものなので(担当講師の著書である場合もありましたが)、専門書が自宅に揃ったような感覚です。

不満に感じた点としては、講師が選んだ書籍が、版が直前に変わっていたり絶版になっていたり入荷に時間がかかったりして、授業に支障が出たり急にテキストが変わることがありました。開講前に全て人数分揃うのか確認しておくべきかと思います。

スクールの運営スタッフ・サービス  5.0

欠席補講 当日の授業映像のDVDを見てレポートを提出することで、出席扱いになりました。
自習室 ありました。狭い部屋でしたが、参考書物も多く置いてあり、ホワイトボードやパソコンもあるので、予習や試験勉強をしたり、模擬授業の練習をしたりしました。また空き教室があれば自習室として開放してくれました。
交流会 夏祭りやお好み焼き会などのイベントがいくつかありました。また学生ホールも自由に出入りすることができました。

事務連絡はこまめにメールで知らせてくれます。

事務局の方は2人しかいませんでしたが、とても親身でフレンドリーで、どんなことでも気軽に相談できる環境がありました。

過密スケジュールでみんなに疲労とストレスがたまり、「こんなの無理です!」と訴えることも多々ありましたが、状況に応じて講師に掛け合ってレポートの期限を変えてもらったり、試験の日程を調整してくれたり、試験の内容について講師に聞いて出題範囲を明確にしてくれたり、驚くほど臨機応変に対応してくれました。とても信頼できる人です。

就職サポート  5.0

教室の入り口に掲示板があり、事務局スタッフがピックアップした求人情報が随時貼り出されます。卒業の数か月前に就職に向けた総合的なガイダンスがあり、卒業生がどこに何名在籍しているかの情報も公開されます。

その後、インターカルトに様々な日本語学校の採用担当の方が説明会をしに来てくれました。授業後の時間に自由参加で説明会が開かれ、個人的に相談をすることもできます。国内だけでなく海外の学校の説明会もありました。多い時は週に1回くらいの頻度であり、とても驚きました。外部の説明会などでも「インターカルトに通っている」というと歓迎されることが多く、業界での評価も高い養成講座のように感じました。

面接対策や模擬授業対策など決められたカリキュラムはありませんでしたが、事務局スタッフでも養成講座講師でもインターカルトの採用担当でも、自分の相談内容に合わせてお願いすれば、みなさん喜んで時間を作ってくださいます。模擬授業向けの教案もチェックしてもらいました。

もちろん学内採用もあり、希望者向けに説明会があります。ただし通常の採用選考同様、書類やレポートの提出と模擬授業による選考があります。私は受けませんでしたが受けた人の話では、模擬授業後にしっかりフィードバックがあり、なかなか厳しいコメントをもらったそうです。

「○○さんはこういう学校が合うと思うよ」とアドバイスしてくれて、「○○さんなら引く手数多だよ」とたくさん励ましてもらい、採用が決まった時には一緒に喜んでくれて、とても心強かったです。

その他の質問

Q:どのようなきっかけで日本語教師養成講座に通おうとしましたか?

日本語教育能力検定試験に合格し、いざ日本語学校の教壇に立とうとした時、テキストで知識を学んだだけでは全く太刀打ち出来ないことに気づきました。特に、初めて教壇に立とうとした時、学生の既習語彙と未習語彙がわからず、授業どころか話し始めることすら出来なかったことは大きな気づきでした。

学んだ知識を現場に反映する力と、実際に授業をする際に必要になる様々なこと(教案の作り方・導入の検討・板書の仕方・ドリル練習のさせ方などスキル的なものから、既習未習の感覚や学生の反応を見る力など感覚的なものまで)を習得し訓練をする必要性を強く感じ、養成講座を受講することに決めました。

Q:日本語教師養成講座を今検討している人に「養成講座の選び方」としてどのようなアドバイスをしますか?

まずは、養成講座に通う目的は何か。「日本語教師の資格がとれればそれでよい」のか、「すぐに現場に立てるところまでスキルアップしたい」のか。

それを検討して講座を絞った後に、自分のライフスタイルに合わせて、実際に通う際の条件を検討します。仕事のあとの短い時間を使って少しずつ通うのか、土日にまとめて長時間受講するのか、週5でがっつり通うのか。

ここまででかなり選択肢を絞ることが出来るかと思います。最後に自分のこだわりポイントを定めて、それをもとに選んでいきます。

私は、こだわりポイントに「①現場に近い環境でたくさん教壇に立てること②講師の専門性が高いこと③みんなの日本語を広く網羅していること④中上級や漢字の授業についても触れられること」という優先順位をつけて講座を選びました。

日本語教育能力検定試験について

Q:どのくらい勉強しましたか?また、どのようにその時間を捻出しましたか?

私は追い込まれれば追い込まれるほど頑張れるタイプなので、本格的に始めたのは3か月前からです。

主婦でパートタイムの仕事だったので、初めの1か月は仕事の後子どものお迎えまでの1時間と、子供を寝かせた後の2~3時間。1か月半前くらいから仕事は週1~2程度にし、朝から晩まで1日10時間以上勉強していました。

実家に勉強合宿しに行ったり、夫に家事育児を負担してもらったり、「この期間だけはごめん!」と初めに宣言して、遠慮なく周りに頼りました。

Q:気持ちが負けそうな時やモチベーションが下がったとき、どのように対処しましたか?

一発で合格すると周りに宣言して、やらざるを得ない環境を初めから作っていました。

どうしても集中できなくなったら、勉強する場所を変えたり、飲み物を変えたりします。不安でどうしようもなくなったら、用語集や一問一答などの暗記物を集中的にやり、気持ちを落ち着けます。

Q:おすすめの勉強方法をお聞かせください

まずアルクNAFL日本語教師養成講座プログラムを使って、ざっと通して読みました。この時初めのうちは内容を覚えながら読もうとしたりノートにまとめようとしたりしましたが、範囲が広すぎるのであまり良い方法とは思えませんでした。

そこで、ざっと読んで、巻末の問題を解いて、わからなかった問題(最初はほとんどわかりません)の部分を読み返して、というのを繰り返して全問解けるようになったら次の巻に進みました。

一通り終わったら、市販のテキスト(アルクの「合格するための問題集」)を解きました。初めはびっくりするほど解けないのですが、あえて時間をあけずに、何回も何回もしつこく同じ問題を解きます。問題文まで覚えたところで、次の回に進みます。

特におすすめするのが、問題集の解答まで覚えこむことです。わからなかった言葉にマーカーなど引いておくと、自分がいつも同じ言葉に引っかかったり迷ったりしていることに気づきます。そして作問者がひっかけに使いやすい言葉も見えてきます。そういうものを、ピックアップしてメモしておくと、不安になった時にすぐに見返すことができて安心です。

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