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日本語教師養成講座 420時間
ヒューマンアカデミー文化庁届出受理講座 420時間 口コミ 公式サイト 現場をイメージしながらスキルを習得する
- 講師陣がベテランの日本語教師であること
- 受講者の不適切な発言、態度に対する対応
👩 うえださん・ 26歳・2024年修了
総合評価 4.0 ★★★★☆
私が日本語教師を目指そうと思った1番のきっかけは、20代のうちに仕事に熱中するという経験がしたいと思ったからです。当時は住宅関係の会社で事務をしていましたが、その会社では、そういった経験は出来そうにないなと感じていたので環境を変えようと思ったのです。日本語教師という仕事は学生時代から知っていて、自分自身が言語の学習や、多文化や外国の方と接するのが好きだったこともあり、チャレンジしてみることにしました。また、自分が海外での経験や、小さな成功体験から自信を持てた、という経験をしており、でも、特に同年代や下の世代の方たちはなんだか自分への自信がなさそう、と友人や後輩を見て感じていました。この仕事なら、下の世代に対して、海外での経験を通して自信を持ってその先へのチャレンジのサポートが出来ると思い、日本語教師を志しました。
また、この環境を変えたいという気持ちが強かったので、なるべく早く資格を取って現場に出たいと思っていました。日本語教育能力検定試験を受験するという選択肢も考えましたが、何よりも早く一人前の日本語教師として教壇に立つことが第一優先でしたので、養成講座の方が知識だけでなく、現場で使えるスキルが習得できるのでは、と考えてそちらを選びました。実際に、養成講座には対留学生での教育実習などもありますので、私はこの選択で良かったと感じています。また、講師の方はベテラン日本語教師の方が多く、座学的や知識的な話だけではなく、現場でのリアルな経験や仕事の様子を講座中に教えていただくことができたのは現場のイメージも沸くし、ありがたかったです。学校に近辺の日本語学校からの求人票が届いていたり、それを見ながらスタッフの方と各日本語学校の特色などを話すこともできました。それもあって希望の時期からスムーズに日本語学校での勤務を開始することができたと感じています。
会社員として働きながらの受講でしたので、養成講座には平日の夜や土日を中心に通いました。私が通った学校は各科目がいろいろな時間帯で開講されていましたので、働きながらでも通いやすかったです。他の受講生にも同じような方が多くいらっしゃいました。
養成講座のもうひとつの良さは受講生同士で交流ができるところだと思います。よく授業で顔を合わせたり、グループワークをしたりするうちに仲が深まりました。特に最後の関門だった教育実習のときは励まし合い、讃え合って、なんとか乗り越えられたと感じています。修了して1年以上経つ今でも連絡を取り合い、お互いが勤務している学校の情報共有をしたり、時々食事に行ったりしています。そのような同業のいい仲間を持てたのも、養成講座に通って良かったと思える理由のひとつです。
ただ、受講生も数多くいるので少し困ることもありました。ほとんどの方は熱心に受講してらっしゃいましたが、一部の人は受講態度が良くないように見え、その方がいるために周りの雰囲気が下がってしまうことがありました。また、模擬授業のときに、ある方の発言が教育の場には不適切ではないかと感じることもありました。男性の受講者の方が、女性の容姿に対する話題を授業内容として入れ込んでいました。その場にいた女性は全員が不快に感じていたと思います。一瞬で空気が凍りつきました。不快に思った中のお1人が学校に対応を依頼されたようですが、なかなか私たちが思うように改善はされなかったと感じています。私たちはもうその方と一緒に授業を受けたくないと思うレベルの発言だったので、その方を違う時間帯の授業に振り替えるなどしてほしかったです。学校側としても難しいだろうとは思いますが、もう少し対処してもらえたらより良い養成講座になったのではないかと思っています。
とはいえ、養成講座には満足しています。実習があって、現場で活きるスキルが身につくこと、一緒に頑張る仲間ができること、私の学校では就職まで相談できたことが特によかったです。ただスキルに関しては、もちろんですが養成講座の内容だけでは不十分です。しかし、現場に出てから本格的に習得していく中での最初の一歩になったと思います。そして、今は何より日本語教師になってよかったと感じています。学生に「先生」と呼ばれることが本当にうれしいです。教師としてはまだまだ未熟ですが、その分だけの伸び代があると考えればワクワクします。日本語教師2年目、学生と一緒に成長していきたいです。
この養成講座を選んだ決め手は?
決め手は、通いやすい立地と大手ならではの安心感でした。電話で問い合わせた際の対応がとても早く丁寧だったのも印象的でした。自分が通えるエリア内で他の養成講座も検討し、料金だけで言うとそちらの方が安かったのですが、自宅や当時勤務していた会社から電車1本で行けるという通いやすさや、資料請求や問い合わせの電話への返事がとても早く、丁寧だったという対応の良さから最終的にこの講座を選びました。
講師・カリキュラム 4.0 ★★★★☆
講座の講師はベテランの日本語教師で、現場での実体験を交えた具体的な講義がとても参考になりました。いままでこんな学生がいて、大変だった、学生はどんな話題なら興味を持って話を聞いてくれるのか、など、現場で活躍されている方ならではのお話は興味深かったです。勉強する用語も似たような言葉がたくさんあり、混乱して質問したときも、丁寧かつ適切に、歴史の授業でよくある語呂合わせのような覚え方なども答えてくださり、安心して学ぶことができました。
カリキュラムについては、座学の割合がやや多く、実践科目は最初のうちは話を聞くだけのことが多かったため、もう少し模擬授業などの機会があるとよかったと感じます。特に大体最初の半分(私の場合は半年くらい)は座学でした。その後はロールプレイや、模擬授業に近いものも組み込まれていきますが、ある内容に関して2~3回座学のあと、実践的に、という流れなので結局座っている時間の方が長いです。
教育実習では自分が模擬授業を行うのは2回だけでした。全15回、各3時間程度の講座の中で、自分が模擬授業は45分の授業×2回でした。そのほかの時間は他の受講者さんの模擬授業を見て、感想や課題点を考える時間でした。受講者も多かったので、講師からのフィードバックの時間も比較的短かったと思います。自分の授業に対するフィードバックもそうですが、他の受講者さんの授業に対して自分が考えた感想などが適当なものだったのか確認したかったという気持ちも残ります。少し物足りなさが残りましたが、受講生の人数を考えるとやむを得なかったのかもしれません。
- 受講した曜日と時間帯: 平日の夜・土日の昼・土日の夜
- 1クラスの人数:20~40人
- 重視されていたカリキュラム: 理論
授業料 5.0 ★★★★★
合計:49万円
最初は授業料が高いと感じていましたが、修了した今では、講座の内容や学ぶことができたことを考えれば妥当な金額だったと思います。模擬授業に関しても、対留学生で授業をして、実際に現場で活躍されている講師の方からフィードバックがもらえること、修了後も連絡をとったり、食事に行ったりして励ましあえる仲間ができたこと、その仲間から講座中も、修了後も日本語教育やお互いの学校について情報共有ができることなどが特によかったと思います。授業料の価値は、修了後も感じることが出来ています。
他社と比べると10万円ほど高かったのですが、大手ならではで、 初めて説明を受けたときの対応が丁寧だったという安心感や、受付や打ち合わせスペース、お手洗いなど施設の清潔さ、それゆえの受講生や講師の多さがあり納得できました。また、開講数が多かったため、万が一の際も振替授業の調整がしやすく、その点でも価値を感じました。全体として授業料には満足しています。
教材 4.0 ★★★★☆
テキストの内容はわかりにくい部分もなく、古さも感じませんでした。もし情報が古い場合は講師が口頭で補足してくれて安心できました。
しかし、現場で働く中で感じるのは、実際には不要なテキストが多いということです。養成講座でも使わなかったものや、今も使っていない教材が多く、購入の必要性に疑問を感じました。中には養成講座の運営会社が独自で作成しているものもあったのに、講座では1回も使いませんでしたし、就職してからもその教科書を採用している日本語学校がなく、使っていません。費用面を考えると、教材の見直しを多少した方が受講者の満足度は上がるかと思います。
スクールの運営スタッフ・サービス 5.0 ★★★★★
運営スタッフの方々は皆親切で、安心して講座を受けられました。受講者専用のマイページから事務的な質問ができるのも便利で助かりました。
特に、途中で10日ほど入院し、修了が難しいかと思った時も振替授業に対応してくださり、予定通り修了できたことにとても感謝しています。こうした柔軟な対応が講座全体の満足度を高めていると感じました。
- 欠席補講:事務局に申し出て振替授業の日程を調整してもらいます。費用はかかりませんでした。
- 自習室:自習スペースやパソコンを借りられるサービスもありました。座席数も十分だったと思います。
- 交流会:教育実習では実際の留学生がモデルスチューデントとして来てくれました。そのほかでは特に交流はありませんでした。
- 質問システム(通信):事務連絡や事務的な質問は受講生のマイページですることができます。授業内容についての質問は授業中のみです。
就職サポート 4.0 ★★★★☆
養成講座で求人情報が見られたのは良かったです。大手講座だからこそ、多くの求人が集まっているのかもしれません。事務スタッフに日本語学校に詳しい方がいて、その方からのサポートも非常に心強かったです。養成講座に求人が来ている各日本語学校の特色を話してくださったりして、自分はどの学校がいいか考える材料になりました。応募方法も説明してくださったので、就職活動をスムーズに進めることが出来ました。就職活動を始めるのは、教育実習中のことが多いかと思うので、模擬授業の準備で忙しい中、就職のこともするのはかなりハードです。そこで、少しでもサポートしていただけるのはとても大きい助けになると思います。
ただ、学校側が積極的に情報を共有してくれるわけではなく、あくまで自分から聞きに行ったら教えていただけるという感じなので、自分から聞きに行くのが苦手な人には少し不便かもしれません。全体としては、私は就職サポートに満足しています。
日本語教師にまつわる質問
「養成講座の選び方」はどのようにアドバイスをしますか?
養成講座を選ぶ際は、まず金額をしっかり確認することが大切です。安くはない費用がかかるので、納得できる講座を選びたいところです。
また、半年から一年ほど通うことになるため、通いやすさやアクセスも重要です。
さらに、周りの評価も参考になります。他の養成講座出身の方と話していて知りましたが、実践重視か知識重視か、講師が厳しいタイプか寄り添ってくれるタイプかなど、講座ごとに特徴があるようです。よく調べ、もしすでに修了しているお知り合いがいらっしゃるのなら話を聞いてみたりして、自分が頑張れそうな環境を選ぶことをおすすめします。
養成講座修了後、日本語教師の仕事に就きましたか?
現在は国内の日本語学校で働いています。就職活動は思ったより大変ではなく、すぐに決まりました。どの学校も人手が足りていないと聞くので、その影響かもあるかもしれません。私は大卒で、420時間の講座を修了しているため比較的スムーズでしたが、学士のない講座時代の友人はなかなか決まらなかったようです。
仕事はイメージ通り忙しいですがやりがいがあります。日本語教師になってよかったです。最初は特に授業準備、クラス運営、カリキュラム作成など慣れないことだらけ、加えて、ハードですので体力勝負かもしれません。また、自分のクラスの学生の学費支払い状況の管理や、使用教科書の発注など、思っていたより事務的な仕事が多いなと感じていますが、その点は学校によるかもしれません。