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海外日本語教師経験談

アメリカ 中西部 大学(2020年) 日本語を勉強する学生はとても勉強熱心

👩 みかさん・ 25歳

総評

  • アメリカ 中西部 大学
  • 雇用形態:非常勤講師
  • 期間:2年 (2018~2020年) *退職
  • 月収:10万7,670円 (1,000ドル) *現地で生活をするのに十分
  • 勤務時間:1日6時間 週3日勤務   *残業:残業なし

私はアメリカの大学で、大学院生として勉強しながら日本語を教えることで、学費・住居費・保険料などが免除、それに加えてお給料をいただく、という形で日本語教師として約二年間働きました。

教えたのは初級から上級レベルで、各クラス週に3コマあり、週に6コマ担当しました。初めての日本語教師としての仕事、しかも海外の大学で、ということで最初はとても緊張しましたが、二年間を通してかけがえのない経験を得ることができました。自分の授業時間とオフィスアワー以外は拘束されないので、フレキシブルに仕事をすることができました。

学生は勉強熱心で、日本文化に興味があり、将来日本で働きたいという学生が多かったです。それでも習熟度に個人差は生まれてしまうので、レッスンプランを考えたり、フォローアップをしたりするのは大変でした。

また日本語専攻としての学部がなかったので、自分の専攻の勉強と並行して勉強するのが難しい学生もいました。でもそういった学生こそ、日本が大好きで頑張りたいという気持ちが強く、そういった学生の成長にたずさわることができるのは、日本語教師の魅力だと思います。

写真は週に一回行われる日本語クラブで作ったお寿司です。日本文化や実際に日本人の留学生と関わることができるため、多くの学生が参加していました。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

自分で学費を稼ぎながらアルバイトをしている学生が多く、宿題や予習に当てられる時間が少ない学生、いつも疲れている学生が多かったです。もちろんそれを多めに見ることは他の学生に公平ではないのでできませんでしたが、心が痛みました。

また、メンタルヘルスに問題を抱えている学生も時々おり、日によってすごく元気な日とそうでない日があったりするということもありました。

なぜこの大学を退職しましたか?

大学院生として二年間この大学で勉強しながら、日本語を教えるという契約だったため、その二年間が終わってしまったのでこの教育機関を退職する形になりました。学費も住居費も免除という契約で経済的に助かりました。

給与

月収:10万7,670円 (1,000ドル)
現地で生活をするのに十分

私の住んでいたインディアナ州は物価が比較的安いため、十分余裕を持って生活することができました。長期休暇には旅行に行けるほどの貯金もできました。

夏休みなどの長期休暇中はお給料はもらえませんが、大学によっては夏のクラスを教えて、お給料をもらえる大学もあります。私は日本語夏季集中講座のインターンシップに参加しました。

保険に関しては少し厄介で、日本では当たり前の眼科や皮膚科、歯科への保険がなかったため、日本に帰国した際などに検診にいくようにしていました。

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給与

  • 月収:10万7,670円

月収の内訳

  • 基本給:80,000円
  • 住宅手当:20,000円

待遇

  • 健康保険
  • 大学院の授業料

雇用形態

  • 非常勤講師

勤務時間

  • 1日6時間 週3日勤務   *残業 残業なし

学校が定める学生の長期休暇の有無

  • 夏休み:90日程度・冬休み:20日程度

長期休暇中の給与保証

  • 給与保証がない
  • 長期休暇中は別の仕事をしている

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

私の場合は大学院生としての課題があったので、日本語教師の仕事と大学院の勉強とのバランスをとるのが大変でした。スケジュール管理で大変だったと感じたことはあまりありませんでしたが、授業の進み具合や生徒の習熟度に応じてスケジュールを立て直したりするのは少し大変でした。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス10人

学習者層

  • 大学生

スケジュール

月曜日
  • 10:00~11:50  初級クラスを1コマ
  • 13:00~13:50  上級クラスを1コマ
  • 14:00~17:00  グレーディング、次の授業準備
水曜日
  • 10:00~11:50  初級クラスを1コマ
  • 13:00~13:50  上級クラスを1コマ
  • 14:00~17:00  グレーディング、次の授業準備
金曜日
  • 10:00~11:50  初級クラスを1コマ
  • 13:00~13:50  上級クラスを1コマ
  • 14:00~17:00  グレーディング、次の授業準備
休日 火・木・土・日:
オフ。大学院の授業や、課題、やり残した授業準備などを行いました。

アメリカで日本語を教える前に準備すべきだったことは?

日本の百円均一で売っているような日本語入りのシールや、ポップなシールを宿題を返却する際に貼ってあげると、学生は喜んでいました。日本語に触れる機会がただでさえ少ないので、こういった小さな工夫で日本文化や日本語に触れる回数を増やしていくことは大事だなと感じました。

準備すべきだったと思うものは、新聞や広告、絵本や本などの実際に手で触れられる物を持っていけば、よかったと感じました。

教案作りで参考にしているサイトは?

教案作りで参考にしている書籍は?

就職活動

この大学で働くきっかけ・決め手は?

私は日本語教師をアメリカの大学に派遣する奨学金団体に応募し、その奨学金団体が私をこの大学に派遣する形になりました。なので大学を選ぶことはできませんでした。ですが今の大学で働くことができ、とてもよかったと思います。

現地で日本語教師の需要はどのくらいありますか?

私のいた大学は比較的小さい、学生1万人程度の大学でしたが、フランス語やドイツ語などのヨーロッパ言語と同じぐらいの学生数で、日本語教育への需要は高いと感じました。日本語を勉強する学生で多かったのは、日本で英語を教えたい、働きたいという学生が多く、学習意欲が高い学生が多かったです。

この大学で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

私は大学院で勉強しながら日本語を教えるという契約でしたが、そうでなくアメリカの大学で日本語教師として働くには大学院の資格が最低でも要るようです。大学院の専攻も、日本語や言語関連だと就職に強いようです。それから、日本語の文法を英語で説明できる程度の英語の力も必要です。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

国選びで重視した点

  • 渡航経験があった
  • その国の母国語が得意

現地における日本語教師の需要・将来性

  • 人気があり、一定数の学校で求められている

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 奨学金団体によって派遣されたので、選ぶことはできませんでした。

応募時に必要とされた資格

  • 大学学部卒業

就職 選考方法

  • 書類

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

元々は中学や高校の英語の教員になりたいと思い、英語の力を伸ばすために学部生時代にアメリカ留学をしました。そこで日本語を勉強する学生と触れ合う機会があり、自分の母語、文化を共有することの面白さに惹かれたのがきっかけです。

「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?

学生の伸びを目の当たりにした時、日本語を使ってコミュニケーションが取れた時、日本語教師っていいなと実感します。

学期の初めの頃は物静かであまり積極的ではなかった学生が、徐々に自信をつけ、2年後には笑顔で話しかけてくるようになったのを見た時は、この仕事はやめられないなと感じました。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

どこを拠点として働きたいかによると思います。日本でしたら養成講座が就職に強いでしょうし、アメリカであれば大学院の資格が必要です。最終地点に合わせて何が必要かをしっかり調べることが大切です。

アメリカで日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

アメリカの大学で日本語教師としてキャリアをつむには主に二つ方法があります。TAとして大学で教えながら大学院の学位をとって就職につなげる。または、もう学位がある場合はそのまま就職。どちらにしろ2年間以上アメリカの高等機関で教えた経験があると就職には有利です。

アメリカはほとんどの場合親日で日本語をとる学生も勉強熱心です。職場環境も大学レベルですととても働きやすいと思います。ぜひ夢に向かって突き進んでください!

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