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海外日本語教師経験談

台湾 台北 日本語学習塾(2019年) 働きやすい学校を探すことが大切です

👩 ないしなつきさん・ 28歳

総評

  • 台湾 台北 日本語学習塾
  • 雇用形態:専任講師 *正規雇用
  • 期間:1年 (2018~2019年) *現在も勤務中
  • 月収:10万円 (3万元) *なんとか生活できる
  • 勤務時間:1日9時間 週5日勤務   *残業:残業なし

現在、台北の日本語学習塾で1年ほど勤務しています。海外で暮らしてみたいなと思ったのと、大学の時に修得した日本語教師の資格を一度は活かしてみたかったので、台湾へ来ました。

台湾は親日家の方が多く、日本のレストランや生活用品がたくさん輸入されているので、不便に感じたことはありません。また台湾では英語と日本語の塾に通うのが人気で、仕事探しも困りませんでした。

しかし、求人が多いからこそ注意が必要だと思います。私は一度日本から仕事を探し、面接はスカイプを使って採用されたことがあります。実際に台湾について仕事をしてみると、求人内容と労働条件が違っていたり、労働時間全てが授業時間に充てられており、昼ご飯を食べる時間も取れないような学校でした。

家族で経営している小さな学校だったので、校長の気分で労働条件が変わることもありました。私は1ヶ月ほどで辞めて、現地で再就職先を探しました。幸いすぐに現在勤務している学校に就職が決まりました。

現在の学校は多くの日本人の方が勤務させている大きな学校です。きちんとしたマニュアルがあり、研修期間もあります。日本語学校も様々な学校があるので、現地に行きしっかりと自分の目で確認することが大切だと思います。

日本語教師に関して初心者の私でしたが、研修期間や他の先生方のサポートもあり、今はやりがいを感じながら授業が出来ています。

私には授業を行う際に心がけていることがあります。それは使える日本語を教えること。言葉の背景にある文化をしっかりと伝えることです。

研修期間に1人の先輩教師から、誰のための授業なのか。と聞かれたことがありました。その時、研修期間をこなしていくことに必死だった私は、授業の中心が自分だったことに気が付きました。

そこから、学生の立場に立って彼らが何求めていことに応えられるような教師になりたいと思いました。授業準備は大変ですが、本当にやりがいを感じられる仕事だと思います。

日本語教師として苦労したこと、戸惑ったことはありますか?

台湾人の方はとても真面目で親切ですが、シャイで学習に対しても受け身な学生が多いです。会話練習ができるようにたくさん授業準備をするのですが、勤務している学校のカリキュラムがあるので、時間が足りず十分に練習が取れないことが多いです。

またクラスの担当教師が複数おり、週に1回しか同じ学生と勉強ができません。そのため、学生と打ち解けるのに時間がかかってしまいます。クラス内ではなるべく学生が話しやすい環境を作るように心がけていますが、まだまだ苦戦中です。

給与

月収:10万円 (3万元)
なんとか生活できる

現在の給料で生活していけます。但し、贅沢はできません。洋服や化粧品は全く買っていませんし、カフェへ行ってもデザートは我慢しようと思います。お酒も飲まなくなりました。

キッチン付きの家は家賃が高いので自宅にキッチンがありません。食事はほとんど外食ですが、台湾の屋台は安いので屋台で済ませています。贅沢をしなければ生活できますが、ストレスが貯まるのも事実です。

日本製品の物も多く生活はしやすいですが、輸入製品なのでもちろん高いです。もう少しいい給料の会社に転職するかどうか考えています。

給与の詳細を読む...

給与

  • 月収:10万円

月収の内訳

  • 基本給:10万円

待遇

  • 健康保険
  • 健康診断
  • 賞与(年間10万円)

雇用形態

  • 専任講師 *正規雇用

勤務時間

  • 1日9時間 週5日勤務   *残業 残業なし

長期休暇中の給与保証

  • 長期休暇がない

授業形態・勤務スケジュール

スケジュール管理で大変だったことは?

教師になりたての頃は教案作成や教材準備にとても時間がかかっていました。しかし先輩教師に言われた一言。“誰のための授業なのか”を考えることで、教案作成の方法は大きく変わりました。

学生に意見を聞きそれを元に、練習方法などは変えています。また現在は積極的に先輩教師にアドバイスをもらったり、授業内で上手くいかなかったところの改善に力を入れています。こうすることで、教案作成の時間も減らすことが出来ました。

授業形態やスケジュールの詳細を読む...

主なクラスの授業形態

  • クラス授業  1クラス15人

学習者層

  • 社会人

スケジュール

月~金曜日
  • 13:30~16:05  初級クラス 3コマ
  • 16:05~18:00  授業準備
  • 18:00~19:00  休憩
  • 19:30~21:35  初級クラス 3コマ
土日:休日
  • 9:00~12:005  授業準備
  • 18:00~22:00  授業準備

台湾で日本語を教える前に準備すべきだったことは?

折り紙やレアリアなどいくつか準備していきましたが、台湾では全部簡単に手に入るので準備しなくてよかったなとも思いました。しかし参考書などの書籍はもっと持ってこればよかったなと思います。

教案作りで参考にしているサイトは?

  • 日本語教師のN1et
    教案作成方法から日本語教師に関する全てのことで悩んだときはお世話になっています。

教案作りで参考にしている書籍は?

就職活動

この日本語学習塾で働くきっかけ・決め手は?

日本語教師として経験がなかったので、実際に働くことに不安がありました。なので、研修制度が整っている学校を中心に探していました。実際、教案チェックや指導方法について細かなアドバイスを頂けるので良かったなと思っています。

面接ではどのようなことを聞かれましたか?

面接時に聞かれたことは、海外で働くことに家族は賛成しているか。海外での生活に抵抗はないかなどです。日本語教師の経験よりも実際入社してから、現地の環境での生活でやっていけるのかどうかの点を重視しているように感じました。

現地で日本語教師の需要はどのくらいありますか?

台湾は親日国家としてよく知られていますが、現地に住みさらに強く感じています。私は英語は話せますが中国語は話せません。

お店などで日本語のメニューをお願いすると、店員が日本語で説明してくれたりなどよくしてもらえた経験が何度かあります。日本語が話せる人が多く、日本語を学びたい人も多いと感じました。

この日本語学習塾で求められる資質や資格、経歴や語学レベルは?

日本語教師として、日本語教師養成講座420時間の修了者、日本語教育能力検定試験の合格者または大学日本語教育課程 主・副専攻修了者の3つのうち1つは必要とされています。

私は大学で副専攻として日本語教育学について学びましたが、台湾の求人を見ると資格がなくても受け入れている学校は沢山あります。

就職活動で参考にしたウェブサイトは?

国選びで重視した点

  • 治安
  • 気候

現地における日本語教師の需要・将来性

  • 高い人気があり、多くの学校で求められている

就職 教育機関選びで特に重視した点

  • 学校の規模
  • 給与・待遇

応募時に必要とされた資格

  • 大学 日本語教育主・副専攻

就職 選考方法

  • 書類
  • 面接

面接方法

  • 現地にて実施

日本語教師全般に関する質問

どのような経緯で日本語教師を目指しましたか?

大学生時代の海外ボランティアで日本語を教えました。教えたといっても、現地の日本語教師のサポートという形でしたが、その時初めて日本語に難しさを感じました。このことがきっかけで日本語についてもっと学びたいと思うようになりました。

「日本語教師をやってよかった!」どのような時に実感しますか?

多くの学生は日本で仕事したい。留学したい。などの目標をもって日本語を勉強しています。そんな目標はあるが日本語が全く話せなかった学生が一緒に授業していく中でどんどん成長している姿を見ると、やっててよかったなと思います。

学生のみなさんへ 進路についてアドバイス。

日本語教師養成講座や大学の日本語学科の主専攻、副専攻で学ぶのがいいと思います。

社会人のみなさんへ 進路についてアドバイス。

金銭的にも日本語教師養成講座を受講するのが近道だと思います。

日本語教師の資格がなくとも働ける機関はありますが、日本語が話せるのと日本語を教えるのとでは大きく違います。一度勉強された方がいいと思います。

台湾で日本語教師を目指す方へ心構え・アドバイス。

台湾は治安もいいし、親日家の方も多く、日本語教師の需要はあると思います。しかし台北は家賃が高く、窓なし、キッチンなしの家が多いです。給料面も決していい方ではありません。

さらに台湾では外国人労働者は5万元以上の給料がもらえるのですが、なぜか日本語教師は例外として扱われています。今一度経済面などを検討した上で、決めることをおすすめします。

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