こんな風に授業をしていました

日本語教師になったら、どのように授業を行うのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

私も420時間養成講座で学んでいた頃は、この知識をどのように役立てながら授業を組み立てるのか、教案はどのように作るのかなど、養成講座の先生にたくさん質問をしたものです。

でも、今はこのような要望に応えている養成講座があったり、またYouTubeで「日本語教師 授業 直接法」などで検索すれば、様々な先生の授業が見られるので、とても恵まれた環境だと思います。

今は簡単に人の授業が見られる環境で私のざっくり教案を載せる必要があるかは・・・?ですが😅、準備から授業終了までの流れについて、私の経験を例にご紹介します。

授業準備・教案作成は念入りに

授業の準備は、教案の作成が中心となります。

教案とは授業のシナリオのようなもので、特に経験が浅いときは、授業の流れを出来るだけ細かく落とし込むことが大切です。

最初に、授業で教える範囲を確定させます。そのため出来るだけ早く、今日の授業がどこまで進んだかを確認することが、教案作成には欠かせません。

ひとつのクラスを複数の教師で受け持つ場合、「△△まで進んだ」「〇〇の箇所は念入りに復習を」 等の申し送りを受けて授業準備を始めます。そのため、この申し送りが遅くなると本当に大変でした。

さて申し送りを受けたら、いよいよ教案の作成に取り掛かります。流れは、以下の通りです。

  1. 授業範囲の全体像を確認
  2. 授業の構成を大まかに考える
  3. 授業内容を出来るだけ詳細に書く

もし「こんな感じでいいか」と手間を省けば、失敗するのがオチです。準備不足は学習者からすぐに見抜かれてしまいます。

私は、授業内で説明する言葉については「全て」書き出しましたし、このフレーズは何回リピートさせるかというところまで、細かく決めていました。

日本語教師にとって教案は、授業の成功に欠かせません。学習者の理解が深まる授業となるように、しっかりと準備を行います。 

授業当日・大切な出席確認

まず始めに出席をとります。就学生クラスの学習者は、出席率が低いと日本にいる事が出来なくなるので、特に出席確認は重要です。

また出席を取る際は、必ずフルネームで確認することもポイントになります。1クラスに同じ苗字をもつ学習者が2名以上いる事が多いためです。

例えば、韓国の場合「キム、イ、パク、チェ、チョン」さんが、全人口の5割以上を占めているそうなのですが、確かに、大抵クラスに3名程キムさんがいました。

授業開始・ウォーミングアップ

出席確認が終わったらウォーミングアップをかねて、よく漢字の練習を行いました。また漢字の練習の際に、発音やアクセントの練習も併せて行います。

日本語は「箸/橋」「雨/飴」のように、音の高さと低さを使い分けて発話する言語なので、抑揚を体で表現するよう意識したものです。

例えば、”箸”は第1音の「は」を高く発音しますが、”橋”は第2音の「し」を高く発音しますので、手を上下させるなど「高低」のリズムをつかめるようにします。

さらに声を大きく出して、活気ある雰囲気となるよう心がけました。

授業は、全て日本語を使って教える直接教授法で行いました。授業中に使う日本語は、基本的に教科書で習った言葉や文法のみとなります。

これを一般的に「語彙のコントロール」と言いますが、なかなか難しいです。やはり教え方をしっかり学び、経験を積むことが大切だと思います。

ウォーミングアップが終わったら、いよいよメインの授業です。「導入」「展開」「まとめ」の3つで構成されます。

メインの授業1・導入

導入とは、今日授業で取り組む、新しい文型の意味と使い方を理解させるステップです。事前にイラストや写真を用意して臨みます。

(例)「私は○○が好きです」の導入

  • 「みかんです」
  • 「私は今朝、みかんを食べました」
  • 「私は昨日、みかんを食べました」
  • 「私はおとといもみかんを食べました」
  • 「明日もみかんを食べます」
  • 「私はみかんが好きです。」

私はみかんが好きなのよ!と若干オーバーに言います。時には演技派になることも必要です。

導入は非常に重要で、ここで理解させることが出来なければ、その後の授業は厳しいものがあります。

ここで「あー!わかった」という生徒の顔を見ると、ガッツポーズをしたくなるほど嬉しいもの。やりがいを感じる瞬間です。

メインの授業2・展開、まとめ

展開とは、新しく習った文型などを、自分なりに使いこなせるようにするステップです。

「助詞」には「が」を使う、などの文法的なルールは、文章を繰り返し言わせて慣れさせます。短い文章から少しずつ始めました。

(例)「私は○○が好きです」の展開

  • 日本語教師:みかん
  • 学習者:みかん
  • 日本語教師:みかんが好きです
  • 学習者:みかんが好きです
  • 日本語教師:私はみかんが好きです
  • 学習者:私はみかんが好きです

(2.3回様子を見て繰り返します。)

スムーズに言えるようになったら、 バナナのイラストを見せて 「私はバナナが好きです」など、対象を変えて練習します。

このようにアレンジしたものを、まとめとして発表させ、今日の学習内容が身に付いたかを確認し、この日の授業は終了です。もちろんすぐに、次の先生へ申し送りを行います!

日本語教師としてのやりがいを感じられるのは、学習者の反応をダイレクトに感じた時です。

そのためにも、大変ですが教案はしっかり作りこみ、授業を成功に導けるよう、準備を万端にして臨みました。

授業が進むと似たような言葉が増えていきますし、微妙なニュアンスの違いを教える事も難しくなってきますが、420時間養成講座で学んだことを思い出し、試行錯誤しながら授業を進めていました。

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